ドワース・ドア・フランデーレン2026:過去の最速を平均時速2㎞も上回るハイスピードレース!ハンドル破損含む2度バイク交換のガンナが猛追から残り100mでファン・アールトを仕留め劇的勝利!

©Dwars door Vlaanderen
12の丘と石畳のハードなコースのドワース・ドア・フランデーレン2026はツアー・オブ・フランダース前最後の調整とも言われ、例年ハードでドラマチックな展開が待ち構える。そして今年のレースも激しい展開の末に、ゴール前100mで最後のドラマが待っていた。そして最後に主役となったのは、TTスペシャリトであり元TT世界チャンピオンのフィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス)だった。昨今クラシックレースでもその適応を見せてはいたが、勝利には手が届いていなかった。
残り40㎞からの主役はエイケンベルグの丘でアタックしたワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リース・ア・バイク)だった。ちょうどその頃ガンナは集団後方でメカトラによるバイク交換を余儀なくされていた。ファン・アールトはメイン集団から飛び出すとそのまま逃げのメンバーに追いつき、そのまま新たな先頭集団を形成する。そんなハイペースでの展開の中、ガンナは再びトラブルに見舞われる。ブレーキブラケットの締め付けと路面からの振動でハンドルが破損、再度バイク交換を余儀なくされたのだ。その間にもファン・アールトはぐんぐんと後続との差を広げ、最大で40秒にまでその差は広がる。

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先頭で逃げ続けるファン・アールトだったが、残り9.5㎞で気が付けば逃げのメンバーは脱落し、単独走行を余儀なくされる。すると人数を大幅に減らした後続の集団もあきらめずにじわじわとタイム差を詰めにかかる。そして残り1㎞を切り先行するのはファン・アールト、それに対して後続集団からガンナが信じられないパワーで単独で飛び出し一気にその差を詰めていく。そしてもがくファン・アールトの背後から迫ると残り100mで追いつき、そのままの加速で一気にゴールラインを駆け抜けた。ガンナ自身初のワンデイレース勝利は、劇的、ドラマチックすぎる勝利となった。ファン・アールトはうなだれながら2位、3位には前半に逃げに乗っていたソレン・ヷーレンショルト(Uno-Xモビリティ)がスプリントで入り、今シーズンも好調なところを見せている。

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この日のレースは序盤から激しい展開となった。スタートから最初の30分は平均時速50㎞越えの展開、その後もハイペースは続き結局最初の1時間を平均時速49㎞で駆け抜けた。そして184.6㎞のレース序盤はそんな課でもアタックの応酬が繰り広げられるが、どれも決定打とはならない。そんな中スタートから75㎞を超えようやくこの日の逃げが決まる。しかしワンデイでそのまま逃げが最後まで逃げ切れる可能性は極めて低く、ここからメイン集団と逃げとのハイペース鬼ごっこが開始される。ヴァーレンショルトを含む逃げのハイペースは必然的にレース全体のペースを押し上げていく。だがこの逃げに乗り損ねたイネオス・グレナディアスとアルペシン・プレミアテックがこの逃げを猛追し、スタートから100㎞、つまり残り85㎞で捉えてしまう。
するとここからファン・アールトが動き始める。何度となく揺さぶりをかけるような動きを見せ続けると、」新たに発生していた3名の逃げを追う形で残り40㎞でアタック、そのまま先頭に躍り出た。もともとはシクロクロス界でもマシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・プレミアテック)と共に2強と呼ばれそのまま二人そろってロード界でも暴れまわっていたが、ここ数年はファン・デル・ポエルに水をあけられている感は否めないだけに、どうしてもここでの勝利が欲しいことは誰の目にも明らかだった。

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そのままゴールまで逃げ切るかに思われたが、勝利の女神は優しくはなかった。ガンナは何度となく後れを取りながらも集団へと復帰を果たし、そして最後の最後で得意の個人TTモードへと突入する。ファン・アールトもTTが遅いわけではないが、この日は集団で逃げ続けたことでのパワーダウンは否めなかった。ほかの追走は振り切ったものの、一人別次元の加速をしたガンナにはなす術なく屈してしまった。
勝利したガンナだったが、最初のメカトラからのバイク交換後、スティッキーボトル(ボトルをチームカーから受け渡す際に、それに長時間つかまることで車の加速を利用する行為)で罰金を科されることとなった。おそらくこの行為がなくとも勝利ができるほどコンディションがよかっただけに、少し後味の悪さが残った。
フィリッポ・ガンナ(優勝)
「どうしても勝ちたかったんだ。新たな歴史の1ページを書き加えたかったんだよ。今の段階では次はパリ~ルーべの予定で、ロンド・ファン・フランデーレンは家で65インチのテレビで見る予定だったんだけど、チームが出ろというならいつでも出るよ。もちろんポガチャルやファン・デル・ポエルがいる市アップダウンもあるから優勝はしんどいけど、チームメイトでエース予定のシェフィールドのアシストくらいはできるからね。」

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ドワース・ドア・フランデーレン2026
1位 フィリッポ・ガンナ(イネオス・グレナディアス) 3h48’27”
2位 ワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リース・ア・バイク)
3位 ソレン・ヷーレンショルト
4位 ビニアム・ギルメイ(MSNサイクリング)
5位 ローレンス・ピシー(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)
6位 オールイ・アルラール(モビスター)
7位 クリストフ・ラポルト(ヴィズマ・リース・ア・バイク)
8位 ヤスパー・フィリップセン(アルペシン・プレミアテック
9位 ヴィト・ブラット(ロット・インターマルシェ)
10位 マッズ・ピーダースン(リドル・トレック)
H.Moulinette












