ジロ・デ・イタリア2023第3ステージ(ダイジェスト動画あり):混戦模様のスプリントを制したのはマシューズ!ジェイコ・アルーラがチーム一丸となり勝利を演出!エヴァネポエルら総合上位勢は安泰


©RCS
ジロ・デ・イタリア第3ステージ、雨にぬれた路面に各チームと選手たちが神経質になりながらゴール前のアップダウンをこなしていったこのステージ、各チーム必死でスプリンターを最終局面まで導いていった。そんな混戦模様となったゴールスプリントは、残り1㎞を切ってから右へ左へのテクニカルなコーナーが連なる難コース、力と力のぶつかり合いを制したのは、明確にチームをあげてこのステージ勝利を狙ってきたマイケル・マシューズ(ジェイコ・アルーラ)だった。

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総合勢はこの日はほぼ安泰だったが順位は細かく変動した、ただこのようなステージで送れないと思われていたブランドン・マクナルティ(UAEチームエミレーツ)が大きくタイムを失った。よくあるのは大きくタイムを落としておきながら、山岳ステージなどで大逃げを打ち容認されることを狙う(総合順位が高くないことで逃げを容認される)、という事もありうるだけに、この動きはUAEチームエミレーツにとって戦略なのをこれからのステージで見極めることとなりそうだ。
この日の213㎞のステージは、ステージ後半に丘が配され、そこをいかにスプリンターチームがエースを連れてクリアするかが課題となっていた。スプリンターは平地専門の選手が多く、勾配のあるセクションを苦手とする選手が多い、そのためいかにアシスト勢がそれをサポートして行くかがこのステージ攻略のカギとなる。そんなステージで主導権を握り続けたのはトレック・セガフレドとジェイコ・アルーラ、それぞれマッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド)とマシューズというエーススプリンターを擁しており、はっきりと勝利を狙う動きを続ける。

©Trek Segafredo
レースのペースは最近のレースには珍しくスローな展開、中盤には雨も降り始める。それでもトレック・セガフレドとジェイコ・アルーラは常に集団先頭に陣取りペースをコントロールし続けた。ステージ前半から逃げていた二人の逃げも残り36㎞で吸収、ここから平均勾配7%近い丘を選手たちは越えていく。ここから最初の丘ではイネオス・グレナディアスがペースを上げていく。するとペデルセンがここでずるずると後退してしまう。しかしペデルセンは二つの丘の合間の下りセクションで、チームメイトのサポートもあり何とか先頭集団へと復帰を果たす。そんな先頭集団はすでに60名ほどまでに絞られている。

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そして残り15㎞では、なんと総合優勝候補の一角ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ)が他選手と絡み足を止めてしまう。チームメイトたちがすぐさま合流し牽引、 何とか残り4㎞で先頭集団へと復帰を果たす。その間に先頭集団はソウダル・クイックステップが主導権を握り、マリア・ローザを着用するレムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ)が中間スプリントをトップ通過し、ボーナスタイムを獲得した。
そのままレースはゴールスプリント勝負目指し、またもトレック・セガフレドとジェイコ・アルーラが、そしてそれに加えてアルペシン・フェニックスもそれに加わりペースを上げていく。この日のゴール前は何度となく右、左と直角コーナーが続くテクニカルなコース。何度となく足を止めてコーナーをクリアしていかねばならないうえに、最後は上り勾配という事もあり位置取りが重要となる。先行したのはペデルセン、しかしその背後をとったマシューズは、ペデルセンの最後のアシストトム・スクインス(トレック・セガフレド)がペデルセンを発射する前の残り200mで早くもスプリントを開始、先手を取ったマシューズがそのまま馬力ある走りでゴールラインを先頭で駆け抜けた。ペデルセンは2位、カデン・グローブス(アルペシン・フェニックス)は3位に沈んだ。

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「途中で一度ペデルセンが脱落したのを聞いていたから、アシストがギリギリまで引っ張ると思っていたんだ。だから勝利のためには先仕掛けだと思ってスプリントしたんだよ。ジロにはチームメイトたちと楽しむために乗り込んできた。そして最高の形でレースをエンジョイできたよ。」すでにベテランの域に達している上れるスプリンターの代表格マシューズは淡々と語った。
ジロ・デ・イタリア第3ステージダイジェスト
ジロ・デ・イタリア第3ステージ順位
1位 マイケル・マシューズ(ジェイコ・アルーラ) 5h01’41”
2位 マッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド)
3位 カデン・グローブス(アルペシン・フェニックス)
4位 ヴィンチェンツオ・アルバニース(エオロ・コメタサイクリングチーム)
5位 ステファノ・オルダーニ(アルペシン・フェニックス)
6位 エリック・バイスとロム(インターマルシェ・サーカス・ワンティ)
7位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ)
8位 シモーニ・ヴェラスコ(アスタナ・カザフスタン)
9位 トム・スクインス(トレック・セガフレド)
10位 アンドレア・ヴァンダラメ(AG2Rシトロエン)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 レムコ・エヴァネポエル(ソウダル・クイックステップ) 10h18’07”
2位 ジョアオ・アルメイダ(UAEチームエミレーツ) ∔32”
3位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) ∔44”
4位 ステファン・キュング(グルーパマFDJ) ∔46”
5位 ゲラント・トーマス(イネオス・グレナディアス) ∔58”
6位 アレクサンダー・ヴラソフ(アスタナ・カザフスタン)
7位 タオ・ゲイガンハート(イネオス・グレナディアス) ∔1’02”
8位 マイケル・マシューズ(ジェイコ・アルーラ)
9位 ジェイ・ヴァイン(UAEチームエミレーツ) ∔1’18”
10位 マッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド) ∔1’18”
H.Moulinette
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