クリテリウム・ド・ドーフィネ2022第1&2st:ファン・アールトが貫録のスプリント勝利!第2ステージはブイエルモーズが逃げからのスプリント勝利で総合リーダーに(ダイジェスト動画あり)

ジロ・デイタリアが終わり、ツール・ド・フランスまでに行われる最終セレクションも兼ねたビッグタイトルのステージレース、クリテリウム・ド・ドーフィネが開幕した。ツール・ド・フランス前哨戦ともいわれ、ここでの総合上位が、ツール・ド・フランスでも総合上位に加わると言われるだけに、各チームと選手たちの目の色が違う。特にセレクションボーダーラインの選手にとっては、ここでの活躍が出場への大きな一歩になるだけに、是が非でも目立ちたいところだ。

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しかしそんな大会の第1ステージを制したのはワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)、すでにツール出場が確定しており、この勝利で今シーズン4勝目、ツールでのポイント賞を本気で狙いに来るようだ。残り1時間を切り、混戦模様となったオープニングステージは、スプリンターたちが上りで千切られる展開となる。そしてオールラウンダーよりの選手たちによる勝負となった。
残り1.5㎞でレミ・カヴァーニャ(クイックステップ・アルファヴァイニル)が一瞬の間隙を縫ってアタックを仕掛けるがそれに集団は素早く反応、そしてそのままイネオス・グレナディアスのアシストの牽引を先頭にゴール勝負となる。先に仕掛けたのはイーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス)、しかし頭一つ抜きんでているファン・アールトは極めてスプリント能力の高いオールラウンダー、そうなればハイターもショーン・クイン(EFエデュケーション・イージーポスト)も相手にはならなかった。余裕をもってのパワースプリントを制したファン・アールトが総合リーダーの証、マイヨ・ジョーヌに袖を通した。

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「今日はペースがずっと早かったよ。でもチームが僕をいいポジションに送り込んでくれた。正直カバーニャには驚いたけど、チームメイトにリードアウトではなく追走を頼んだんだ。あとはライバルチームのトレインを利用できたので、最高のスプリント勝利が飾れたよ。」ファン・アールトは瞬時に作戦を切り替えた判断力でステージを制した。
クリテリウム・ド・ドーフィネ第1ステージダイジェスト
クリテリウム・ド・ドーフィネ第1ステージ順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 4h37’31”
2位 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス)
3位 ショーン・クイン(EFエデュケーション・イージーポスト)
4位 ユーゴ・ページ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
5位 エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(トータルエナジーズ)
クリテリウム・ド・ドーフィネ総合順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 4h37’21”
2位 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス) +04”
3位 ショーン・クイン(EFエデュケーション・イージーポスト) +06”
4位 マクシム・ブエ(アルケア・サムシック) +07”
5位 ローレンス・ユイ(インターマルシェワンティゴベール・マテリオー) +08”

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第2ステージはレースの醍醐味、逃げがかろうじて逃げ切るハラハラドキドキの展開となった。この日の6名の逃げからの5名は紙一重の逃げ切りからスプリント勝負となる。残り1㎞を切り17秒差のタイムから、残り300mで真っ先に仕掛けたのはオリビエ・レ・ガック(グルーパマFDJ)だった。素晴らしいタイミングでの飛び出しで、逃げ切るのではと思うほど鮮やかに加速したが、ゴール前で失速、アンデルス・スカーセス(Uno-Xプロサイクリング)とアレクシス・ブイエルモーズ(トータルエナジーズ)がそれを捉え、ブイエルモーズがガッツポーズを決めた。「この勝利は本当に大きい。今は涙が溢れてくるよ。」ブイエルモーズは久しぶりの勝利の余韻に酔いしれた。
後続のメイン集団の戦闘は昨日の勝者ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)、必死の追走もむなしく、わずか5秒届かず一日で総合リーダージャージ、マイヨ・ジョーヌを失うこととなった。
クリテリウム・ド・ドーフィネ第2ステージダイジェスト
クリテリウム・ド・ドーフィネ第2ステージ順位
1位 アレクシス・ブイエルモーズ(トータルエナジーズ) 4h03’34”
2位 アンデルス・スカーセス(Uno-Xプロサイクリング)
3位 オリビエ・レ・ガック(グルーパマFDJ)
4位 ケヴィン・ファンマルケ(チームDSM)
5位 アンソニー・デラプラス(アルケア・サムシック
クリテリウム・ド・ドーフィネ総合順位
1位 アレクシス・ブイエルモーズ(トータルエナジーズ) 8h40’55”
2位 アンデルス・スカーセス(Uno-Xプロサイクリング) +03”
3位 オリビエ・レ・ガック(グルーパマFDJ) +04”
4位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) +05”
5位 ケヴィン・ファンマルケ(チームDSM) +07”
H.Moulinette