ジロ・デ・イタリア2022第1ステージ:ハンガリーでのオープニングヒルクライムスプリントを制したファン・デル・ポエルがマリア・ローザ獲得!ギルメイが僅差の2位!(ダイジェスト動画あり)


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コロナで一度は立ち消えとなったハンガリーでのスタートが実現した今年のジロ・デ・イタリアは、第1ステージから注目の選手が躍動するステージとなった。世代最強のマシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス)がジロデビュー戦でいきなりのステージ優勝でマリア・ローザ獲得、さらに同じくジロデビュー戦のエリトリア人初のクラシック勝者ビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)が僅差のステージ2位、そして新人賞ジャージを獲得してみせた。

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総合勢にとっても全く気の抜けないステージとなった。これから3週間に渡る長丁場にも関わらず、最初のステージからタイムを失わないように気をつけねばならず、最後の最後まで全く気が抜けないステージとなった。ステージは序盤からドローンホッパー・アンドローニジョカットリの二人が逃げを決める。新スポンサーを獲得したチームとしてはこれ以上無いパフォーマンスで残り14kmまでレースの主人公を務めた。
そしてここから一気にスプリントへ向けた隊列が発生、各チームのトレインによる覇権争いが勃発する。この日は残り5kmから上り勾配となり頂上ゴールとなるが、各チームエーススプリンターたちをなんとかゴール勝負まで連れて行くべく体制を整える。しかし総合勢とパンチャー、クライマーも積極的にペースを作り、スプリンターたちは徐々に脱落していく。

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そして残り3.6kmでローレンス・ナーセン(AG2Rシトロエン)がアタック、更にはレナード・カムナ(ボーラ・ハンスグロエ)がアタックを仕掛けそのままトップに躍り出ると独走態勢となる。しかし残り1kmでカムナも捕まると、展開は一気に混沌とする。多くのスプリンターが脱落する中、カレブ・ユワン(ロット・ソウダル)がまだ残っている。そしてそのままゴールスプリントへと突入すると、ファン・デル・ポエルが一気に先頭に躍り出る。ギルメイもそれに並んで加速をしていくが、ユワンは先行したギルメイを追いかけ踏み込んだところでギルメイのホイールと接触、落車を喫してしまう。

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ファン・デル・ポエルがそのまま戦闘でゴールし、総合リーダーの証、マリア・ローザを手に入れた。「ポジショニングが鍵だというのはわかっっていたんだ。でもかなり大変だったんだ。何度となく囲まれてしまい進路を失いかけたからね。でもその度に追いつくのにかなり脚を使ったんだよね。だからゴールギリギリでスプリントを開始したけど、乳酸がたまりまくっていたからかろうじての勝利だったよ。でも勝ててよかったよ。」ファン・デル・ポエルは安堵の表情を見せた。
2位にはギルメイが入り、またしても結果を残した。アフリカ人初のメジャー勝利を上げたこの男は、ジロでのステージ優勝にも手が届くところにいることを証明してみせた。
ジロ・デ・イタリア第1ステージダイジェスト
ジロ・デ・イタリア第1ステージ順位
1位 マシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス) 4h35’28”
2位 ビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
3位 ペッロ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)
4位 マグナス・コート(EFエデュケーション・イージーポスト)
5位 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグロエ)
6位 リチャード・カラパズ(イネオス・グレナディアス)
7位 バウク・モレマ(トレック・セガフレド)
8位 ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ)
9位 アンドレア・ヴェンダラメ(AG2Rシトロエン) +04”
10位 マティアス・イェンセン(トレック・セガフレド)
ジロ・デ・イタリア総合順位
1位 マシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・フェニックス) 4h35’18”
2位 ビニアム・ギルメイ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー) +04”
3位 ペッロ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス) +06”
4位 マグナス・コート(EFエデュケーション・イージーポスト) +10”
5位 ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグロエ)
6位 リチャード・カラパズ(イネオス・グレナディアス)
7位 バウク・モレマ(トレック・セガフレド)
8位 ディエゴ・ウリッシ(UAEチームエミレーツ)
9位 アンドレア・ヴェンダラメ(AG2Rシトロエン) +14”
10位 マティアス・イェンセン(トレック・セガフレド)
H.Moulinette