リエージュ・バストーニュ・リエージュ2022:エヴァネポエルが念願のビッグタイトル獲得!ベルギー勢が1-2-3!ヘルマンスがスプリントを制し2位、アラフィリップ落車で大怪我(ダイジェスト動画あり)
ドワイエンヌ、最古参と呼ばれるアルデンヌクラシックを締めくくる最終戦は、今シーズンここまでクラシックレースで結果がなかなか伴ってこなかった曲者集団クイックステップ・アルファヴァイニルが、ようやく結果を残した。レムコ・エヴァネポエル(クイックステップ・アルファヴァイニル)が集団から飛び出し得意の独走力を発揮し優勝を決めた半面、チームはエースの現世界チャンピオン、ジュリアン・アラフィリップ(クイックステップ・アルファヴァイニル)が落車で肩甲骨と肋骨2本骨折、さらには外傷性気胸の大怪我を折ってしまい、手放しでは喜べない優勝となった。
残り60㎞、大きな落車が発生、多くの主力級選手たちが巻き込まれることとなる。トム・ピドコック(イネオス・グレナディアス)、ロメイン・バルデ(チームDSM)、リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・イージーポスト)、ウィルコ・ケルデルマン(ボーラ・ハンスグロエ)、バウク・モレンマ(トレック・セガフレド)、アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)らが巻き込まれてしまう。
レースは逃げの先頭集団を今シーズンクラシックを制しているツートップのマテイ・モホリッチとディラン・テウンスを擁するバーレーン・ヴィクトリアスが積極的に牽引し、主導権を握る。さらにはミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)が陽動のアタックを繰り返すなど、明確な意思をもってライバルたちに攻撃を仕掛ける。
先頭の逃げはブルーノ・アルミラル(グルーパマFDJ)ただ一人に絞られた残り29㎞、エヴァネポエルがアタックを敢行、レースを動かしにかかる。そのままエヴァネポエルはアルミラルに合流すると、協調体制など気にすることなく全力で攻め続ける。後続の集団も30秒ほどでその背中を追うが、TTを得意とするエヴァネポエルの走りに対し、お互い牽制をしてしまい追いつくことができない。
残り3㎞を切りエヴァネポエルは勝利を確信、ガッツポーズを決めながらさらに踏み続ける。これで勝負あり、独走でエヴァネポエルが念願のビッグタイトル獲得を決めた。多くのステージレースとセミクラシックを制してきたが、まだ22歳の若人は、怪我以降いろいろと悩みを抱えていたようだが、その殻を破ったようだ。「最強の”僕”がサドルに座っていたよ。去年は自分を見失っていたよ。今年もここまでそうだったんだけど、でも”強い僕”が復活してきている実感があったんだよ。今日はリラックスして走れたよ。」
そして2位にはクインテン・ヘルマンス(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)がスプリントを制して入った。チームはヘント・ウェベレヘムとシュヘルデプライスを制しており、3勝目を狙ったが惜しくも2位、それでもチームのクラシックは大成功となった。また最後の最後でヘルマンスにかわされたワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)は3位に終わった。しかしこれで1976年以来のベルギー勢1-2-3が完成した。
リエージュ・バストーニュ・リエージュ2022ダイジェスト
リエージュ・バストーニュ・リエージュ2022順位
1位 レムコ・エヴァネポエル(クイックステップ・アルファヴァイニル) 6h12’38”
2位 クインテン・ヘルマンス(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー) +48”
3位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)
4位 ダニエル・マルチネス(イネオス・グレナディアス)
5位 セルジオ・イギータ(ボーラ・ハンスグロエ)
6位 ディラン・トゥーンス(バーレーン・ヴィクトリアス)
7位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)
8位 ニールソン・パウレス(EFエデュケーション・イージーポスト)
9位 マルク・ヒルシ(UAEチーム・エミレーツ)
10位 マイケル・ウッズ(イスラエル・プレミアテック)
H.Moulinette