ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ:総合バトルからようやくの開放!スプリントステージを制したのはサム・ベネット!ステージ優勝量産狙うドゥクーニンク・クイックステップがまず一勝

初日から総合バトルが激しく繰り返された今年のブエルタ・ア・エスパーニャ、ようやくスプリンターたちが輝けるステージとなった。スプリントバトルを制したのはサム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ)だった。

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レースはスタート直後に逃げが決まる。4人がスタートから2㎞で飛び出し、最大で4分ほどにまで差を広げる。そして連日同様この日も風が選手たちに緊張感を与える。残り100㎞を切り風向きが変わると、落車などのリスク回避のために集団は時速80㎞ほどまでペースアップをし、ポジション取り争いが勃発する。
一時は逃げとメイン集団のタイム差は30秒ほどにまで縮まるが、集団が落ち着くとその差は再び1分半ほどまで広がる。そして残り25㎞、タイム差は30秒ほどにまで縮まりそして残り15㎞でこの日の逃げは終焉を迎える。

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そしてスプリントへと向かっていくが、総合系のチームがリスク回避のための動きでエースを守るべくぐんぐんと速度を上げ、時速60㎞を超えていく。まず主導権を握ったのはボーラ・ハンスグロエ、そして最終的には残り3㎞を切りドゥクーニンク・クイックステップがお得意のトレインを組んで爆走する。

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先行したのはジャスパー・フィリップセン(UAEチームエミレーツ)、しかしその背後を取ったベネットが猛追、ゴールライン手前でフィリップセンを捉え勝利をつかんだ。ヤコブ・マレッコ(CCCチーム)がステージ3位、そしてパスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ)が4位でゴールした。総合系に動きはなく安泰、ようやく総合系以外のステージ勝者が誕生した。

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「今日は完ぺきだったよ。チーム一丸となって勝利を狙ったんだ。本当は数名いればよかったんだけど、気が付いたらチーム全員がいたんだよ。チームメイトには本当に感謝したい。素晴らしい仕事をしてくれたよ。フィリップセンはうまく仕掛けたんで、正直やられた!と思ったんだよ。でも踏み込んだら思ったよりも加速できたんだよ。」ベネットは上機嫌で語った。
ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージダイジェスト
ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージ順位
1位 サム・ベネット(ドゥクーニンク・クイックステップ) 3h53’29”
2位 ジャスパー・フィリップセン(UAEチームエミレーツ)
3位 ヤコブ・マレッコ(CCCチーム)
4位 パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ)
5位 ヘルベン・テイセン(ロット・ソウダル)
6位 マッテオ・マシェッティ(トレック・セガフレド)
7位 マックス・カンター(チームサンウェブ)
8位 マイケル・ラーム(イスラエル・スタートアップネーション)
9位 エマニュエル・モリン(コフィディス)
10位 マグナス・コート・ニールセン
ブエルタ・ア・エスパーニャ総合順位
1位 プリモズ・ログリッチ(ジャンボ・ヴィズマ) 16h30’53”
2位 ダニエル・マーティン(イスラエル・スタートアップネーション) +05”
3位 リチャード・カラパズ(イネオス・グレナディアス) +13”
4位 エンリック・マス(モビスター) +32”
5位 ヒュー・カーシー(EFプロサイクリング) +38”
6位 セップ・クス(ユンボ・ヴィズマ) +44”
7位 フェリックス・グロスチャートナー(ボーラ・ハンスグロエ) +1’17”
8位 エステバン・チャベス(ミッチェルトン・スコット) +1’29”
9位 マルク・ソレル(モビスター) +1’55”
10位 ジョージ・ベネット(ユンボ・ヴィズマ) +1’57”
H.Moulinette