モビスターが大改革!キンターナがアルケア・サムシックへ、ランダがバーレーン・メリダに移籍決定、そしてチームの新エースにはマスをクイックステップから獲得!ニーバリも噂通り移籍へ
昨シーズン、今シーズンとトリプルエースでグランツールを戦ってきたモビスターだが、来シーズンに向けてチーム構成を大幅に変更だ。まずはナイロ・キンターナとミケル・ランダという二人のグランツールエースを放出、それぞれアルケア・サムシックとバーレーン・メリダに加入することとなった。ワールドツアーへの格上げを狙うアルケア・サムシックにとっては、キンターナの獲得は大きなステップとなった。そしてバーレーン・メリダもかねてから噂のあったヴィンチェンツォ・ニーバリがトレック・セガフレドへと移籍、その穴を埋めるような形で、ランダを新エースとして獲得となった。
ではモビスターは誰をエースにするのか、そこで獲得したのがグランツール総合系をあまり必要としていないドゥクーニンク・クイックステップの異質なグランツールライダー、エンリック・マスだ。コンタドールの再来と呼び声高く、アシストがいれば間違いなくグランツールで結果を残せるタイプだけに、この移籍は大きなステップアップとなりそうだ。更に究極のオールラウンダーアレハンドロ・バルベルデの後継者ともいわれる、イニゴ・エロセグイも育成チームからのステップアップでトップチーム昇格を決めた。ここ数年べ中堅3人エース体制で戦ってはきたものの、いまいち迫力に欠ける攻めで結果が伸び悩んだチームは、思い切って一気に若返りを図った形だ。
バーレーン・メリダはバーレーン王子先導の元、ニーバリの為に立ち上がったチームだったが、そのニーバリが抜けることになりそうだ。一定の結果は残したが、やはり心機一転環境を変えることを望んだようだ。
またダニエル・マーティンも今現在のUAEチームエミレーツから、プロコンチネンタルのイスラエルサイクリングアカデミーへの移籍を決めた。イスラエルサイクリングアカデミーは、先出のキンターナが加入するアルケア・サムシックと同じくワールドツアー入りを狙っており、2年連続でジロ・デ・イタリアに招待を受けるなど急激に力をつけてきている。
来シーズンへ向け早くもグランツール総合系の勢力図は動き出している。若手の台頭が著しい今シーズンの結果を受けて、ベテランエースたちが環境を変えることを模索しているように見受けられる。新旧世代交代の時期到来か、グランツール戦国時代はますます混沌としていきそうだ。
H.Moulinette