各国のナショナルチャンピオンが続々と決定!悪天候の富士スピードウェイで全日本RRを制したのは入部正太郎、TTは増田成幸が勝利、女子はRR、TT共に與那嶺恵理が別格の走り
ツール・ド・フランスを前に、各国で続々とナショナルチャンピオンが誕生している。主要国のチャンピオンとなることで、チームとしてはそのチャンピオンジャージをツール・ド・フランスで披露することができるため、チーム同士の意地と意地がぶつかり合うのもまたな主なるチャンピオンシップの醍醐味だ。主力選手は不用意な怪我を避けるために出場を辞退するケースも多くみられるが、スペインではロードでアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)がまたしてもチャンピオンジャージを獲得、現ロード世界チャンピオンはスペインチャンピオンとしてもツール・ド・フランスにエースで挑むこととなる。またドイツ個人TTでは新天地で再起を図るトニー・マルティンが8連覇を達成、ドイツではやはり敵なしだった。
そんな中全日本選手権が富士スピードウェイで行われた。今年は悪天候が続き、雨や霧の中でのレースとなり、コンディションとしては最低だったが、女子では與那嶺恵理(アレ・チッポリーニ)が格の違いを見せつけた。個人TTでは圧倒的ないタイムで優勝、さらにロードでも完全独走で、後続に大きなタイム差をつけての勝利となった。数少ない世界レベルで戦える逸材でもあり世界トップクラスとで戦ってきた與那嶺にとっては、全日本は力の差があまりにも歴然とする大会となった。
男子は個人TTでは増田 成幸(栃木県/宇都宮ブリッツェン) が初優勝を果たした。ツアー・オブ・ジャパンで落車、骨折、そこからの最高の復活劇となった。
そしてロードレースを制したのは入部正太郎(シマノレーシング)だった。大怪我から復帰してきた新城幸也(バーレーン・メリダ)、横塚浩平(チームUKYO)と共に集団から抜け出すと、ここから新城が世界レベルの走りを見せる。逃げの8割の時間を新城が引き続け、入部と横塚はただ必死に耐えるのみとなる。横塚は最後に脱落し3位に終わるが、入部は喰らいつき続けると、最後の直線でのスプリント勝負で先に仕掛ける。これには新城もついていけず勝負あり、内容では実力差を見せつけられながらも、勝負では勝利した入部が嬉しい全日本制覇となった。
主要国チャンピオン
イタリア
ロード:ダビデ・フォルモロ(ボーラ・ハンスグロエ)
TT:フィリッポ・ガンナ(チームイネオス)
フランス
ロード:ワーレン・バルギル(アルケア・サムシック)
TT:ベンジャミン・トーマス(グルーパマFDJ)
オランダ
ロード:ファビオ・ヤコブセン(ドゥクーニンク・クイックステップ)
TT:ホス・ファン・エムデン(ジャンボ・ヴィズマ)
ドイツ
ロード:マックス・シャッフマン(ボーラ・ハンスグロエ)
TT:トニー・マルティン(ジャンボ・ヴィズマ)
スペイン
ロード:アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)
TT:ヨナタン・カストロビエホ(チームイネオス)
ベルギー
ロード:ティム・メリエール(コレンドン・サーカス)
TT:ワウト・ファン・アールト(ジャンボ・ヴィズマ)
イギリス
ロード:ベン・スイフト(チームイネオス)
TT:アレックス・ダウセット(カチューシャ・アルペシン)
アイルランド
ロード:サム・ベネット(ボーラ・ハンスグロエ)
TT:ライアン・ミューレン(トレック・セガフレド)
ルクセンブルグ
ロード:ボブ・ユンゲルス(ドゥクーニンク・クイックステップ)
TT:ボブ・ユンゲルス(ドゥクーニンク・クイックステップ)
ポーランド
ロード:ミカル・パルタ(CCC育成チーム)
TT:マチェイ・ボドナール(ボーラ・ハンスグロエ)
デンマーク
ロード:ミカエル・モロコフ(ドゥクーニンク・クイックステップ)
TT:キャスパー・アスグリーン(ドゥクーニンク・クイックステップ)
アメリカ
ロード:アレックス・ハウス(EFエデュケーションファースト・ドラパック)
TT:イアン・ガリソン(ハゲンス・バーマン・アクシオン)
日本
ロード:入部正太郎(シマノレーシング)
TT:増田成之(宇都宮ブリッツェン)
女子
ロード:與那嶺恵理(アレ・チッポリーニ)
TT:與那嶺恵理(アレ・チッポリーニ)
H.Moulinette