オムループ・ヘット・ニウスブラッド:個性派集団の切り込み隊長元シクロ世界王者のスティバーが5人の逃げからカウンターアタック一発で完ぺきな勝利!

ついに開幕したクラシックシーズン、その第一戦となるオムループ・ヘット・ニウスブラッド、誰もが欲しい暮らし行くのタイトルを手にしたのは、今シーズンも勝利を量産するドゥクーニンク・クイックステップのゼネク・スティバーだった。先頭5人にスティバーを送り込むだけではなく、その追走集団にもフィリップ・ジルベール、ボブ・ユンゲルス、イブ・ランパートを送り込むなど、選手層の分厚さ、誰もがエースとなるチーム戦略をまざまざと見せつけた。
残り40kmで17人に絞られた集団、スティバーや・グレッグ・ヴァン・アーヴェルマート(CCC)らが粘る中が、残り30kmティス・ベノート(ロット・ソウダル)の落車などもあり人数んはどんどんと絞られ僅か6人となる。しかしそこからさらにダニエル・オス(ボーラ・ハンスグロエ)が脱落すると、レースは一気にアレクセイ・ルチェンコ(アスタナ)、ティム・ウェレンス(ロット・ソウダル)、ディラン・テウンス(バーレーン・メリダ)、スティバー、ヴァン・アーヴェルマートに絞られる。

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昨シーズンチームが73勝を挙げる中で、自身は勝利に恵まれず、さらには運にも見放されたことで、クラシックでは徹底してアシストに徹した男が今シーズンはこれで2勝目、33歳の中堅となった男がその成熟した走りをこの日は披露する。追走集団ではスティバーのチームメイトが追走の脚を鈍らせる中、勝利が5人による勝負となることが確定的となった先頭では駆け引きが始まる。
先に仕掛けたのはウェレンス、中央分離帯を利用して加速していくが、道路が合流するとヴァン・アーヴェルマートが一気に間合いを詰めていく。そしてウェレンスが捉えられたタイミングを見計らってスティバーは一気に加速していく。ヴァン・アーヴェルマート、ウェレンスらが反応をするがペースが伸びない。さらにはルチェンコがワンテンポ遅れて追走を仕掛けるがこれも全く歯が立たない。
そのまま独走態勢へと持ち込んだスティバーは満面の笑みでガッツポーズでゴール、貫禄の勝利となった。今シーズンは同じくシクロクロスから後輩の世界チャンピオン二人がロードに参戦しており、先輩のスティバーにとっては負けられない勝負だっただけに、勝負勘を見せつけるレースとなった。

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「今日は最高だったね。でも実際には走って見なきゃわからないんだけどね。強力なメンバーの逃げ5人だったけど、最強のチームメイトたちが追走を支配してくれたから安心して勝負に徹することが出来たよ。昨日のプレスコンファレンスで、うちのチームがここで14年間勝ってないと聞いていたんだよ。だからその負けストリークを終わらせることが出来て大満足だよ。それに去年ここで僕自身ここでギリギリで勝ちを逃していたからね。」スティバーは満面の笑みで語った。
オムループ・ヘット・ニウスブラッド2019
優勝 ゼネク・スティバー(ドゥクーニンク・クイックステップ) 4h53’17”
2位 グレッグ・ヴァン・アーヴェルマート(CCC) +09”
3位 ティム・ウェレンス(ロット・ソウダル)
4位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ)
5位 ディラン・テウンス(バーレーン・メリダ)
6位 ジャン・ピエール・ドラッカー(ボーラ・ハンスグロエ)
7位 イブ・ランパート(ドゥクーニンク・クイックステップ)
8位 フィリップ・ジルベール(ドゥクーニンク・クイックステップ)
9位 マッテオ・トレンティン(ミッチェルトン・スコット)
10位 オリビエ・ナーセン(AG2R)
H.Moulinette