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©Tim D.Waele/Getty Images

遂に開幕したツール・ド・フランス、勝負はゴールスプリントに持ち込まれ、今大会がツール・ド・フランス初出場となったフェルナンド・ガヴィリア（クイックステップ・フロアーズ）がチームのお膳立てをフル活用し最高の形でスプリント勝利を飾った。そして総合争いにはいきなりの大波乱、ゴールが近づき集団の緊張感が漂う中で次々と落車やトラブルが発生、優勝候補4人が1分以上のタイムロスをするまさかの展開となった。

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初のツール出場となったガヴィリアに一切の気負いはなかった。総合優勝候補がいないクイックステップ・フロアーズにとってはステージ勝利こそ今大会の目的であることがはっきりしており、そのためのアシスト勢が充実していた。ゴール前乱戦となりかけた中でも、残り1㎞を切りまだ3人のアシストを残す盤石の体制、そのまま集団先頭でアシストがガヴィリアを守り続け、完璧なリードアウトからガヴィリアが真っ先にスプリントを開始する。そのガヴィリアの背後を取ったのは世界チャンピオンのピーター・サガン（ボーラ・ハンスグロエ）とアレクサンダー・クリストフ（UAEチームエミレーツ）がぴたりとマークする。しかしガヴィリアの速度は世界チャンピオンのパワーをもってしても捉えることはできなかった。大会初出場のガヴィリアはこれで初ステージ優勝のみならず、初マイヨ・ジョーヌ獲得となった。

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「最高の一日だよ！チームにとっても最高の一日になったよ！今日は明確にステージ勝利を目的としてステージをスタートし、そして最後までそれを果たすことができたよ。このマイヨ・ジョーヌはすべての選手の憧れだろ、それを大会初日にいきなり獲得できたなんて夢のようだよ！これをいつまで守れるかはわからないけど、出来る限りチームとして守り続けられればと思うよ！本当に感極まってこれ以上言葉が見つからないよ！」ガヴィリアは満面の笑みで語った。

サガンはステージ2位、そして後方からスプリントを仕掛けたマルセル・キッテル（カチューシャ・アルペシン）が猛追を見せステージ3位に飛び込んだ。

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しかしこの日のドラマはゴール勝負だけではなかった。優勝候補が次々とトラブルに見舞われタイムロス、優勝候補4人がいきなり1分以上にタイムロスをヴィンチェンツォ・ニーバリ（バーレーン・メリダ）らに対してすることとなった。残り10kmを切り、まずは落車とメカトラでリッチー・ポート（BMC）とアダム・イェーツ（ミッチェルトン・スコット）が遅れると、今度は残り5kmの何でもないコーナーでクリス・フルーム（チームスカイ）が押し出される形でコース脇で宙を舞った。さらには先頭集団に3人のエース全てを送り込んでいたモビスターだったが、ナイロ・キンターナ（モビスター）が救済措置圏内である3kmを手前にまさかのパンクに見舞われ、マビックのニュートラルバイクからホイールを受け取るも大きくタイムを失い、落車から復帰したフルームらからもさらに遅れる羽目となった。

「まあフルームも遅れたのが救いだね」～ナイロ・キンターナ（モビスター）

「残り10kmを切って落車が連発したんで気を付けていたんだけどね。まあこういうときもあるのがレースだよ。しょうがないよ。」～クリス・フルーム（チームスカイ）

「ここはツールだよ。何が起きるかわからない長丁場だから、常に先頭付近にいるのが定石だろ。」～ヴィンチェンツォ・ニーバリ（バーレーン・メリダ）

©Tim D.Waele/Getty Images

またこのステージではローソン・クラドック（EFエデュケーション・ファーストドラパック）が激しく落車、肩甲骨骨折と裂傷で何針か縫うけがを負いながらもゴール、明日以降もレースを走ると本人は意気込んでいる。

ツール・ド・フランス第1ステージ
1位　フェルナンド・ガヴィリア（クイックステップ・フロアーズ）　　　4h23’32”
2位　ピーター・サガン（ボーラ・ハンスグロエ）
3位　マルセル・キッテル（カチューシャ・アルペシン）
4位　アレクサンダー・クリストフ（UAEチームエミレーツ）
5位　クリストフ・ラポルテ（コフィディス・ソルーションクレジッツ）
6位　ディラン・グローネウェーゲン（ロットNLジャンボ）
7位　マイケル・マシューズ（チームサンウェブ）
8位　ジョン・デゲンコルブ（トレック・セガフレド）
9位　ヤコブ・フグルサング（アスタナ）
10位　ラファル・マイカ（ボーラ・ハンスグロエ）

ツール・ド・フランス総合順位
1位　フェルナンド・ガヴィリア（クイックステップ・フロアーズ）　　　4h23’22”
2位　ピーター・サガン（ボーラ・ハンスグロエ）　　　+04”
3位　マルセル・キッテル（カチューシャ・アルペシン）　　　+06”
4位　オリビエ・ナーセン（AG2R）　　　+09”
5位　アレクサンダー・クリストフ（UAEチームエミレーツ）　　　+10”
6位　クリストフ・ラポルテ（コフィディス・ソルーションクレジッツ）
7位　ディラン・グローネウェーゲン（ロットNLジャンボ）
8位　マイケル・マシューズ（チームサンウェブ）
9位　ジョン・デゲンコルブ（トレック・セガフレド）
10位　ヤコブ・フグルサング（アスタナ）

H.Moulinette