ツール・ド・ロマンディ第4&第5ステージ:フグルサングがクイーンステージを制す!最終ステージはアッカーマンがスプリント勝利!総合優勝はログリッチ、進化する男がさらなる飛躍!


©Tim D Waele
ジロ直前のステージレース、その頂点に立ったのは成長著しい元スキージャンプ金メダリストのプリモズ・ログリッチ(ロットNLジャンボ)だった。第1ステージから総合リーダーに立つと、そのまま最後までその座を譲ることはなかった。そして一大勢力となっているコロンビアの新勢力イーガン・バーナル(チームスカイ)が総合2位と躍進した。そして総合3位にはリッチー・ポート(BMC)が入り、第4ステージのクイーンステージを制したヤコブ・フグルサング(アスタナ)がそれに続いた。

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第4ステージのクイーンステージ、チームのグランツールエースの一角フグルサングがようやく今シーズン初勝利をつかんだ。ゴール手前の頂上を先に超えたのはバーナルとログリッチ、そして下りに入るとルイ・コスタ(UAEチームエミレーツ)とポートがそれに合流した。フグルサングはそれに遅れて合流すると、集団後方で淡々とその時に備えていた。残り15kmフグルサングが仕掛けるが残り4人はお互いが気になり動くことができなかった。これで勝負あり、圧倒間に後続の4人との差を広げたフグルサングがステージ勝利を決めた。

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「独走勝利はいつでも気持ちがいいね。あの5人の中では僕が最強ではなかったと思うよ。でも僕にはそれを補う戦略があったんだよ。皆が総合順位争いをしていたことを逆手に取ったんだよ。最後は直線区間で向かい風だったことも僕の味方をしたと思うよ。」フグルサングはしてやったりの表情を浮かべながら語った。
ツール・ド・ロマンディ第4ステージ
1位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ) 4h14’48
2位 プリモズ・ログリッチ(ロットNLジャンボ) +48”
3位 イーガン・バーナル(チームスカイ)
4位 ルイ・コスタ(UAEチームエミレーツ)
5位 リッチー・ポート(BMC) +50”
ツール・ド・ロマンディ総合順位
1位 プリモズ・ログリッチ(ロットNLジャンボ) 12h59’09”
2位 イーガン・バーナル(チームスカイ) +08”
3位 リッチー・ポート(BMC) +35”
4位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ) +1’16”
5位 ルイ・コスタ(UAEチームエミレーツ) +1’23”

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最終第5ステージ、バーナルは最後まで気を緩めることなく走り切り、総合優勝を手にした。そんなステージはスプリント勝負となり、パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ)が制して見せた。ほとんどのスプリンターが山岳個人TTとクイーンステージでオーバータイムとなり失格となっていった中で、かろうじて踏みとどまったスプリンターは最後にその実力をいかんなく発揮して見せた。

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そして総合優勝のログリッチ、グランツールライダーへの進化を口にする男がその可能性の門戸をまた少し自らの力で開いて見せた。「チームはこの勝利に満足しているよ。今日も最後まで気を抜かずに走り抜けたからね。いいチームメイトに囲まれて嬉しいね。毎日が勉強だしきつかったよ。でもカギとなったはプロローグだったね。あれで大まかな方向性が決まったしね。そしてその翌日の第1ステージはきつかったよ。でもそこで波に乗れたから山岳TTもクイーンステージもモチベーション高く乗り切れたよ。自分の調子がいいのはわかっているし、それに伴い結果が伴っているのは自信につながるね。」ログリッチの勢いはまだまだ止まりそうにない。
ツール・ド・ロマンディ第5ステージ
1位 パスカル・アッカーマン(ボーラ・ハンスグロエ) 4h09’51
2位 ミカエル・モロコフ(クイックステップ・フロアーズ)
3位 ロベルト・フェラーリ(UAEチームエミレーツ)
4位 ティモシー・デュポン(ワンティ・グループ・ゴベール)
5位 ルディガー・セリグ(ボーラ・ハンスグロエ)
ツール・ド・ロマンディ総合順位
1位 プリモズ・ログリッチ(ロットNLジャンボ) 17h09’00”
2位 イーガン・バーナル(チームスカイ) +08”
3位 リッチー・ポート(BMC) +35”
4位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ) +1’16”
5位 ルイ・コスタ(UAEチームエミレーツ) +1’23”
H.Moulinette