世界への挑戦:日本のインタープロ・ストラダリがUCIアフリカツアーのツール・ド・モロッコで躍動!ステージ1勝に総合でも2位と8位、チーム総合でも2位を獲得!

日本が注目しない日本のチームとして以前紹介したインタープロ・ストラダリの快進撃が続いている。ノルウェイでの勝利に続き、全10ステージで行われたUCIアフリカツアーのツール・ド・モロッコでチームが躍動、大躍進で新加入のアレクセイ・フェルミューレンがプロ初勝利となるステージ優勝を第4ステージにあげると、総合でも2位で大会を終えた。またヨキン・エチャベが総合8位に入り、チームとして総合2位を獲得した。ジロ・デ・イタリア出場を決めているウィリエール・トリエスティーナ・セッライタリアは、ジロ出場メンバーを調整にと多く出場させており、そのチームと対等に渡り合ったことはチームにとっても大きな自信につながるだろう。
ツアー・オブ・モロッコを振り返ってみよう。10日間で1600キロを走破するこの大会、かなりの何こコースが用意されており、一筋縄ではいかないことが予想された。第1ステージは獲得標高1200m、チームにとってはいきなり試されるステージとなった。今大会はかなりの強豪チームが出場しており、ハイレベルなバトルが予想される。第1ステージは予想通りウィリエール・トリエスティーナ・セッライタリアがその力を見せつけ勝利した。そして第2ステージ、インター・プロ・サイクリンデミーがいきなり結果を残す。獲得標高2000mのこのステージで雨に打たれながらもエースのフェルミューレンがステージ2位となった。
第3ステージは193kmの平坦コース、ステージを平均時速44㎞で駆け抜けた。翌日以降難ステージが続くだけに選手たちは脚を休めた走りとなる。そして獲得標高2500m前日と同じく193kmという難関ステージでフェルミューレンが結果を残す。昨年までワールドツアーのロットNLジャンボに所属してはいたが未勝利だった男が、ついにプロ初勝利を挙げた。このステージ勝利で総合でも1位となりリーダージャージを獲得した。
獲得標高1250mの第5ステージは、いきなりステージ距離が予定されていた143㎞から158㎞に伸びるという思わぬ主催者の判断となったが、チームはエースのフェルミューレンの順位を守ることに成功した。獲得標高1100mの第6ステージも予定されていた187.5kmから203kmに伸びた。工程のすべてが横風というハードなステージとなる。強風と砂嵐にさらされながらのサバイバルとなった中で、フェルミューレンは総合リーダーの座を失う結果となったが、総合2位をキープして見せた。
何と第7ステージも距離が延びえるというまさにアフリカンワンダー、このステージはスプリント勝負となった。そしてこのステージでもインタープロ・ストラダリは結果を残す。ゴールスプリントでジェイソン・ルソーが3位表彰台を獲得、チームにとって今大会合計で3度目の表彰台となった。第8ステージは距離175㎞、獲得標高1750mのステージ、このステージではインタープロ・ストラダリの菱沼由季典が何度となく仕掛けを見せる。その後総合2位のエース、フェルミューレンがパンクに見舞われたため、アシストとして集団復帰に徹した。
第9ステージはウィリエール・トリエスティーナ・セッライタリアがそのトレインの力を見せつける。更に第10ステージも同じくウィリエール・トリエスティーナ・セッライタリアがジロへの意気込みを見せ勝利、なんとヤコブ・マレチェッコがチームに6勝をもたらした。
インタープロ・ストラダリはステージ1勝、ステージ2位、ステージ3位を獲得、総合でも2位と8位、チーム総合で2位というこれ以上ない結果を上げることに成功した。チームに大きな結果をもたらしたアレックス・フェルミューレンは、「体調は良かったんだ。でもしばらくレースから遠ざかっていたからレース勘を取り戻さなきゃならなかったんだ。それには10日間のステージレースが最適だったね。まず第2ステージで僕とヨキンがうまく逃げられたことで総合争いに絡めたからね。でも僕らにとってはきついレースになったね。特にウィリエール・トリエスティーナ・セッライタリアやヴァンディーUのプロコンチネンタルが強力なメンバーを連れてきたからね。総合リーダージャージを一度は手にしたものの、最後までそれを奪い返せずに終わったのはちょっと残念だったね。でもそれもまたレース、これからワールドツアーチームも出場するレースに出ることになるから気を引き締めていくよ。」と語り、さらに今シーズンさらなる結果を残すことを狙っていることも口にした。
H.Moulinette