ヴォルタ・ア・シクリスタ・ア・カタルーニャ2018:ガヴィリアだけじゃない!ホッジがスプリントで第1ステージを制す、第2ステージを制したバルベルデが早くも総合リーダーに!
次々と開催されるステージレース、グランツールライダーにとっては貴重な調整の場となっている。今大会もナイロ・キンターナ、アレハンドロ・バルベルデ(共にモビスター)、ファビオ・アルー(UAEチームエミレーツ)などグランツールの優勝候補たちが名を連ねている。そんな中で行われたヴォルタ・ア・シクリスタ・ア・カタルーニャ2018、その第1ステージを制したのはエーススプリンターのフェルナンド・ガヴィリアが骨折で離脱したクイックステップ・フロアーズの新たな才能だった。そして第2ステージでは総合優勝を狙う大本命のベテランが躍動、ステージ勝利と総合リーダーの座を早くもその手中に収めた。
第1ステージ
ガヴィリアを失ったチームにまさかまだこんな隠し玉スプリンターがいたとは!誰もがそう思った瞬間だった。ガヴィリアと同じコロンビア出身のスプリンターは、今シーズンすでにハンザメ・クラシックで勝利を挙げているとはいえ、まだ無名の男が大金星のスプリント勝利、新人の21歳、アルヴァロ・ホッジ(クイックステップ・フロアーズ)が大きな仕事をやってのけた。
スプリント勝利のためのアシストを知り尽くしたクイックステップ・フロアーズは、そのノウハウを惜しげもなく新人のためにつぎ込んだ。圧倒的なお膳立てから発射されたオデグはそのまま力強くガッツポーズ、個性派集団がスプリントでの新たなカードをライバルチームに誇示して見せた。
「最高!!!!!夢のようだよ!この前初勝利を挙げたと思ったら、今度はワールドツアー初勝利だよ!チームは最高の仕事をしてくれたよ。もちろんこれからも狙っていくよ。脚も気分も最高なんだ!どんどんステージ勝利を狙うよ!」オデグはチーム力の大きさを口にした。
ヴォルタ・ア・カタルーニャ第1ステージ
1位 アルヴァロ・ホッジ(クイックステップ・フロアーズ) 3h39’31”
2位 サム・ベネット(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 ジェイ・マッカーシー(ボーラ・ハンスグロエ)
4位 ミカエル・モロコフ(クイックステップ・フロアーズ)
5位 ロベルト・フェラーリ(UAEチームエミレーツ)
第2ステージ
今大会で総合優勝を狙う男、そしてスプリントでも山岳でも勝てる男、今シーズンも絶好調な男、すべてに該当するアレハンドロ・バルベルデ(モビスター)が素晴らしい伸びを見せ圧勝のスプリントでステージ優勝を飾った。「気が付けばそこにいる」、ステルス走法のバルベルデは健在だった。クライムをこなしたスプリント力のある選手ある選手たちによるバトルになるかに思われたが、コース脇を駆け上がってきたバルベルデの加速は格が違った。あっという間に先頭に躍り出るとライバルたちに差をつけての勝利、これで一気に総合でもリーダーに躍り出た。
ダリル・イムペイ(ミッチェルトン・スコット)がステージ2位、ジェイ・マッカーシー(ボーラ・ハンスグロエ)が3位に入り、第1ステージステージ優勝のオデグの同胞、コロンビアのイーガン・バーナル(チームスカイ)が4位に入り、その可能性を感じさせた。
「いい日だったね。向かい風だったからプレッシャーはあったけど、チームが機能したね。チームメイトたちが僕をいい位置に常に導いてくれて、中間スプリントでもタイムを稼げたしね。ステージ勝利は狙ってはいなかったけど、チャンスが目の前にぶら下がっていたから飛びついたんだよ。総合リーダージャージを獲得したんだから、あとはできる限り守りに行くよ。」バルベルデは冷静かつ大胆に動いての勝利だった。
ヴォルタ・ア・カタルーニャ第2ステージ
1位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) 4h41’50”
2位 ダリル・イムペイ(ミッチェルトン・スコット)
3位 ジェイ・マッカーシー(ボーラ・ハンスグロエ)
4位 イーガン・バーナル(チームスカイ)
5位 マテイ・モホリッチ(バーレーン・メリダ)
ヴォルタ・ア・カタルーニャ総合順位
1位 アレハンドロ・バルベルデ(モビスター) 8h21’09”
2位 ジェイ・マッカーシー(ボーラ・ハンスグロエ) +04”
3位 ダリル・イムペイ(ミッチェルトン・スコット) +06”
4位 ナイロ・キンターナ(モビスター) +11”
5位 マテイ・モホリッチ(バーレーン・メリダ) +12”
H.Moulinette