ティレーノ・アドリアティコ第5&6ステージ:第5ステージを制したのはアダム・イェーツ!3位のクウィアトコウスキーが総合リーダーに!第6ステージはキッテルがサガンをまた撃破で2勝目
厳しい接戦が繰り広げられているティレーノ・アドリアティコ、パリ~ニースでの双子の兄弟サイモンの勝利に触発されたのか、イタリアではアダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット)が勝利を手にした。そのステージで総合首位に躍り出たのはミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)、クリス・フルームでもなく、ゲラント・トーマスでもなく、第3のエースが総合優勝に視野に捉えた。さらには第6ステージでは今大会で復調の兆しのあるマルセル・キッテル(カチューシャ・アルペシン)がまたしても現世界チャンピオンのピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)を撃破し、今大会2勝目、波に乗った世代最強スプリンターが息を吹き返した。
第5ステージ
</font></td></tr></table>
昨年5月に亡くなったミケーレ・スカルポーニへの追悼ステージとなった第5ステージは、アスタナのダリオ・カタルド(アスタナ)が渾身の逃げを見せ、見るものすべてにその思いを伝えた。しかしその逃げも吸収され、残り5㎞、躊躇なく飛び出したA.イェーツに走りは抜群だった。迷いなき走りは独走へとつながり、また総合争いが僅差で推移していることも追い風となり、追走が反応をしない。ミケル・ランダ(モビスター)やアレクセイ・ルチェンコ(アスタナ)らが仕掛けるが、どれもアダムの脅威とはならなかった。そのままゴールまで独走を続け、見事にステージ優勝を手にした。
そして総合争いが熾烈を極める。1秒差で総合2位につけていたクウィアトコウスキーが、この日積極的な動きでゴール争いで3位に入りボーナスタイムを獲得、それにより総合で逆転でダミアーノ・カルーソ(BMC)に代わり首位に躍り出た。
ティレーノ・アドリアティコ第5ステージ順位
1位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) 4h16’35”
2位 ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ) +7”
3位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)
4位 ティス・ベノート(ロット・ソウダル)
5位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・ファーストドラパックp/bキャノンデール)
ティレーノ・アドリアティコ総合順位
1位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 21h31’28”
2位 ダミアーノ・カルーソ(BMC) +03”
3位 ミケル・ランダ(モビスター) +23”
4位 ゲラント・トーマス(チームスカイ) +29”
5位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・ファーストドラパックp/bキャノンデール) +34”
第6ステージ
スプリントエース対決になるかと思われたこのステージは、クイックステップ・フロアーズにとっては痛いステージとなった。残り8㎞でエーススプリンターで絶好調のフェルナンド・ガヴィリア(クイックステップ・フロアーズ)がまさかの落車、ゴールはしたがその後の診断で手の骨折が発覚、離脱を余儀なくされる形となった。その為本来であればリードアウトを務める予定のマキシミリアーノ・リケーゼ(クイックステップ・フロアーズ)での勝負を余儀なくされた。
そうなれば今大会で目覚めたキッテルの優位は明らかだった。サガンはガヴィリアの落車を間一髪でかわしゴール勝負へと持ち込んだが、キッテルはぴったりとマークするサガンを力でねじ伏せそのままガッツポーズ、今大会2勝目を掴み取った。
「誰が落車したのかは知らなかったんだよ。でもガヴィリアだとわかったんだ。でも僕は自分の勝利のためだけに専念をしたんだよ。この勝利もチームにとっては貴重な勝利、いい波に乗って行けそうだね。」キッテルは得意げな表情で語った。総合は変わらずクウィアトコウスキーが首位、最終日の個人TTを残して、僅差でのバトルは継続中だ。
ティレーノ・アドリアティコ第6ステージ
1位 マルセル・キッテル(カチューシャ・アルペシン) 3h49’54”
2位 ピーター・サガン(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 マキシミリアーノ・リケーゼ(クイックステップ・フロアーズ)
4位 サッシャ・モドロ(EFエデュケーション・ファーストドラパックp/bキャノンデール)
5位 ゼネク・スティバー(クイックステップ・フロアーズ)
ティレーノ・アドリアティコ総合順位
1位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 25h21’22”
2位 ダミアーノ・カルーソ(BMC) +03”
3位 ミケル・ランダ(モビスター) +23”
4位 ゲラント・トーマス(チームスカイ) +29”
5位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・ファーストドラパックp/bキャノンデール) +34”
H.Moulinette