ティレーノ・アドリアティコ第7ステージ:デニスが最終個人TTを制す!総合優勝争いは勃発せず、雨で総合上位勢は軒並みTTで苦戦、その中で粘ったクウィアトコウスキーが総合優勝

イタリア決戦最終日の個人TTは、総合順位の変動も予想されたが、その全く真逆の結果となった。天候が影響を及ぼし総合上位勢が軒並み個人TTで苦戦、その中でも粘ったミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)が最後まで総合リーダーの座を守り切り、見事総合優勝を達成した。またゲラント・トーマス(チームスカイ)も総合3位を獲得し、チームスカイが表彰台のスポットを二つ獲得した。

『思わぬ表彰台の面々となった @Tim D Waele』
今大会出場にあたり、様々な意見と視線にさらされ続けた渦中のクリス・フルーム(チームスカイ)、そのためチームは非常にやりづらい中での大会となったが、結果的に二人が表彰台を獲得するという力を見せた。特に本来であればエースとなると思われたG.トーマスではなくクウィアトコウスキーでの勝利はチームにとって新たな可能性を示した。雨が降り出したことで慎重に走らざるを得ない中でも冷静なクウィアトコウスキーはセットアップを見直し勝負に挑んだことが勝因となった。

『冷静に対処しての総合優勝確保 @Tim D Waele』

『クウィアトコウスキーが総合優勝! @Tim D Waele』
「ウォームアップ中に雨が降り出したんで、落車などを避けることを真っ先に考えたんだ。リスクを避けるためにタイヤの空気圧を下げて気をつけて走ったよ。いくつかのコーナーは実際にかなり危険だったよ。でもそれでもいける気がしたんだよね。そうしたらその通り勝利できたよ。」勝利というものを理解している元世界王者はどこまでも冷静沈着だった。

『デニスがキッチリ勝利 @Tim D Waele』
ステージは元アワーレコードホールだーのローハン・デニス(BMC)がその強さを見せつけた。ホス・ファン・エムデン(ロットNLジャンボ)はヨナタン・カストロビエホ(チームスカイ)を抑えてBMCにきっちりと勝利をもたらした。またBMCはダミアーノ・カルーソがこの最終ステージでタイムを失いながらも総合2位を何とかキープ、大会直後から総合を狙いたいと語っていた男が最後まで粘って結果を残した。
「結果を求められていたから緊張したよ。去年より速く走らなければ勝てないと判断したから攻めたよ。2位のホスが去年の僕と同じタイムだったことを考えれば、去年の”僕越え”こそが勝因だよ。」デニスは期待の中でもプレッシャーに負けることなく結果を残した。
ティレーノ・アドリアティコ第7ステージ
1位 ローハン・デニス(BMC) 11’15”
2位 ホス・ファン・エムデン(ロットNLジャンボ) +03”
3位 ヨナタン・カストロビエホ(チームスカイ) +07”
4位 マッズ・ペデルセン(トレック・セガフレド) +08”
5位 ジャンニ・モスコン(チームスカイ) +12”
ティレーノ・アドリアティコ総合順位
優勝 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 25h32’56”
2位 ダミアーノ・カルーソ(BMC) +24”
3位 ゲラント・トーマス(チームスカイ) +32”
4位 ティス・ベノート(ロット・ソウダル) +1’06”
5位 アダム・イェーツ(ミッチェルトン・スコット) +1’10”
6位 ミケル・ランダ(モビスター) +1’13”
7位 ダビデ・フォルモロ(ボーラ・ハンスグロエ) +1’15”
8位 ジェイミー・ロンソン(モビスター)
9位 ジョージ・ベネット(ロットNLジャンボ) +1’16”
10位 リゴベルト・ウラン(EFエデュケーション・ファーストドラパックp/bキャノンデール) +1’22”
H.Moulinette