完成車とフレームオンリー、どちらを買うべき?どちらがお得?それぞれのメリットとデメリットとは?自分が長くのって楽しい一台とはどんなものかを考えて見よう
自転車をまず買おうと思う人は、殆どの人がまずは完成車を買うだろう。そしてそれに満足して更に新しい自転車が欲しくなった時、人は悩むのだ。新たに完成車を買うべきか、それともフレームのみを買い、自分で好きなコンポーネントで組み上げていくべきか、財布の中身と相談しながら、ショップ巡りやカタログとのにらめっこをしたことのある人は多いだろう。果たしてどちらがいいのだろうか?それぞれにはメリットとデメリットがあることをきちんと認識して、どちらが自分により向いているのかを考えてみよう。
昨今ホイールが完組が主流になり、コンポーネントも互換性が少なくなったことで、マーケット全体としては完成車を勧める傾向にある。完組の最大の利点は、間違いなくお得だということだろう。つまり、バラバラに購入して組み上げるにに比べて、同じ組み合わせでも遥かに格安で購入できるのだ。コンポーネントというのは、単体でセット購入をしても金額がするものだ。それに加えてホイールやフレームなど、全てのパーツをバラバラに買い集めるとなれば、金額はかなりかさんでいく。しかし完成車で買えば、それがかなり大幅に節約できるのだ。場合によってはコンポーネント単体のセット購入価格にちょっと上乗せした程度の金額で、完成車が手に入ることもあるのだ。
また完成車の一つの魅力は、最近ではプロと同じ構成の完成車が買えることだろう。金額はそれなりにするが、憧れの選手と同じバイクに乗れるという満足感を得ることができるのだ。
いいことづくめのように感じる完成車だが、完成車買いということは、つまり同じものに乗っている人がたくさんいるということだ。没個性的とも言えるがそれは別に問題ではない。ただ自分だけの一台ということを考える人にとっては物足りなさを感じるだろう。つまりフレーム単体購入はそのような人向けだということだ。
『古いカスタムパーツも魅力的だ (C)Tim D.Waele』金額的には余計にかかっても、自分の好きなフレームと好きなコンポーネント、好きなホイール、好きなパーツをつけて自分だけの個性を出したい人は、迷わずフレーム単体購入をすべきだろう。ただしフレーム単体購入を検討するのであれば、自身もある程度の専門知識を持っていたほうがいいだろう。それはパーツの相性であったり、組み合わせができない場合などがあり、それを把握しておく必要があるからだ。もちろん専門店で購入するのであれば、そのあたりのアドバイスを店側から受けることも可能なので問題無いだろう。また組み上げに際しては自分で行わないであれば、専門知識を持ったショップに任せるのがベストと言える。一昔前までは当たり前のようにフレーム単体販売が行われていたが、昨今ではかなり少なくはなっている。それでも多くのメーカーでフレーム単体売りをしているので、個性派ライダーは検討して見る価値はある。
『シックススコンポーネンツが幅広いパーツ展開 (C)Sixth Components』では完成車を買ってから、パーツ交換というのはどうだろう?フレーム単体売りではないカラーリングなどが完成車にはある時がある。そんな場合は完成車を買い、一度フレームだけにしてからパーツを別途購入して組み上げることになる。ある程度余計な出費を覚悟しなければならいが、取り外したパーツを売ることで、ある程度は回収できるので、時間がかかっても構わないという人向けだ。
一見フレーム単体買いの方がハードルが高い印象はあるが、行きつけの信頼する専門店などがあるのであれば、問題では無いだろう。また知識と技術があるのであれば、全てをバラバラに買い集め、組み立てる楽しみというのも選択の一つだ。予算と照らしあわせるだけではなく、自分が長くのって楽しい一台とはどんなものかを考えてみるのがいいだろう。
一時期少なくなっていたサードパーティー製パーツもふたたび増え始めた今、完成車を買ってからカスタマイズという楽しみをするのもよし、最初からカスタマイズに走るもよし、遊びの幅は広がっている。
H.Moulinette