世界選手権男子ロード:大混戦で有力勢のアタックの応酬で潰しあい!ポガチャルのアタックを見てきたマクナルティがアタック一閃逃げ切り勝利!UAE所属選手が世界選手権3連覇!

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世界選手権ロードレースは270㎞を超える長丁場、このコースを間違いなく得意として狙ってきたタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)が不在となったことで、誰にとってもチャンスが見えたことで、想像を絶する激しいバトルの応酬となった。各国のエース、さらにはそれぞれ普段は所属チームでエースやサブエースを務めるメンバーが勢揃いのオールスターメンバーによる潰しあいとなったが、タイミングよく飛び出して勝利を獲得したのはポガチャルのチームメイトでもあるブランドン・マクナルティ(アメリカ)だった。ポガチャル顔負けの絶妙のタイミングでのアタック一閃は、ポガチャルをアシストしてまじかで見てきたからこそと言える快心の一撃となった。アメリカにとってはランス・アームストロング以来33年ぶりの世界チャンピオン、アルカンシエル獲得、北米大陸決戦で久方ぶりの勝利となった。そしてUAEチームエミレーツXRGにとっては所属する選手による3連覇を達成する形となった。普段はポガチャルのアシストとして自らの勝利よりもチームの勝利を最優先に走りつづける男が、とてつもなく大きな勲章を手にして見せた。
大混戦の2位争いは上りスプリントとなったが、このハードなコースで最後まで生き残ったマイケル・マシューズ(オーストラリア)がクラシックの帝王マシュー・ファン・デル・ポエル(オランダ)を振り切り銀メダルを獲得した。長距離逃げ続けレースの展開を面白くしたファン・デル・ポエルは、粘りの走りで最後は3位。銅メダルを獲得して見せた。

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レースが大きく動いたのは逃げていたメンバーが吸収された残り92㎞からだった。ここまでの段階でブエルタの総合1位と3位のエンリック・マス(スペイン)、フェリックス・ガル(オーストリア)らが脱落、そしてクラシックスペシャリストで今大会の大本命のワウト・ファン・アールト(ベルギー)、ファン・デル・ポエルらがアタックから集団を飛び出していく。当初14人で飛び出したが人数を減らし、オスカル・オンリー(イギリス)、プリモズ・ログリッチ(スロヴェニア)、アントン・チャーム(ノルウェイ)、クイン・シモンス(アメリカ)ら6人に絞られる。そして背後では20歳と21歳の次世代最強コンビのポール・セクサス(フランス)、アイザック・デル・トロ(メキシコ)を中心とした追走集団がそれを追う展開が続く。ここから周回コースで、この二つのグループの激しい追いかけっこが延々続くこととなる。
タイム差が1分前後までは広がるが、周回を重ねてもその差は大きく変動せず、ベン・ヒーリー(アイルランド)がこの二つのグループの間で何度となくアタックと追走を仕掛ける。追走集団ではデル・トロが何度となくペースアップを図りその差を詰めるが、セクサスはそのデル・トロを徹底マークし続ける。先頭にファン・アールトが入った為、レムコ・エヴァネポエル(ベルギー)は様子を見る展開となる。

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先頭ではファン・デル・ポエル、ログリッチ、クイン・シモンスら3人に減らしたが、そこにヒーリーが合流し4人となるが、その背後のデル・トロ、セクサス、エヴァネポエル、トム・ピドコック(イギリス)ら追走集団が遂に残り34.5㎞でファン・デル・ポエルらの先頭集団を捉え、ついにレースは振出しに戻る。だがそのタイミングを待っていたのはマクナルティーだった。残り33㎞でアタックを決めると、ここまで足を使ってきたメンバーの脚が一瞬止まってしまう。
ポガチャルばりのアタックで鮮やかに抜け出したマクナルティーに対し、その背後ではデル・トロ、エヴァエポエル、ファン・デル・ポエルが一度は後れを取ってしまう。だが全員が疲労困憊の中でのレースは、ここから混沌とした展開となる・ピドコックが繰り返しアタックを仕掛けるが、先行したマクナルティーをアシストするマッテオ・ヨルゲンセン(アメリカ)がその追走を許さない。何度となく追走がお見合いをする中マクナルティーは後続との差を1分にまで広げてしまう。すると遅れていたデル・トロ、エヴァネポエル、ファン・デル・ポエルらもまたも合流しただけではなく、アタックを仕掛けてマクナルティー追走を仕掛ける。
しかしことごとくそのアタックを潰していくのがヨルゲンセンだった。いったんは背中がはっきりと見える16秒差にまで縮まるが、そこでもまたお見合いが発生、全員が脚がきつい中で率先しての追走の先頭を引くのを拒む。それにより一旦縮まったタイム差がまた広がり30秒台にまで広がっていく。

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マクナルティはひたすらに淡々と踏み続ける中で、後続の駆け引きと疲労感と潰しあいがマクナルティには大きなアドバンテージとなる。だが遅れていた集団に追いついてきたマウロ・シュミット(スイス)が残り5.2㎞で追いつき様にアタックをしかけると、ピドコックがまたしてもそれを追随するアタックを仕掛ける。だがここでもヨルゲンセンがこれをぴたりとマーク、徹底して追走をさせなかった。さらには普段の所属チームでチームメイトでもあるデル・トロが、国別対抗戦という枠を超え明らかにマクナルティの勝利のために追走のペースアップと牽引をやめるという選択をする。
多くの選手が遅れてを合流を繰り返していたが、残り3㎞でセクサスがついに力尽きて遅れていく。涙ながらに遅れていくセクサスは、足が攣りながらも走り続けたが無念の脱落となった。しかしそれ以外の選手たちはゴール前最後の前の上りまで激戦を繰り広げ続けた。
先頭のマクナルティは体を左右に振り続ける必死の走りで上りをクリアすると、最後は勝利を確信してガッツポーズを決めた。後続はゴールまで激しい競り合いを続けたが、マシューズが2015年に続いての2位表彰台を獲得、2017年の銅メダルを含めて通算3度目の表彰台を獲得して見せた。表彰台で笑顔のマシューズに対して、ファン・デル・ポエルは粘って3位、だが表彰台での表情は厳しかった。12位のエヴァネポエルまでのタイム差は僅か25秒、しかしそこに名を連ねたのは主力級の選手ばかりという激戦となった。

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ブランドン・マクナルティ(世界チャンピオン)
「本当によく状況が分からないよ。正直頭が真っ白だよ。残り100mまでは信じられなかったよ。正直勝てるイメージなんてなかったから、妻とレース前に冗談で”奇跡が起きなきゃ勝てないよ”、と話していたけど本当に奇跡が起きたよ。」
「もう本能だったよ。追走集団が小さくなれば、疲れている中ではお互いお見合いを始めると分かっていたんだよ。自分は平坦が得意だし(世界選手権2026個人TTで4位)、皆が上りが仕掛けどころだと思い込んでいる中で、サプライズアタックを仕掛けたんだ。そしたらそれが完璧にはまったよ。あとはヨルゲンセンとシモンスが徹底して追走のアタックを潰してくれたしね。」
「ポガチャルがこの勝利を誇ってくれたら嬉しいよ。来年はポガチャルが僕の為にアシストしてくれる日があるかもね。でも彼が世界一の選手であることには変わりないよ。だからこそ僕が世界チャンピオンジャージで彼と先頭で走る姿は最高に面白いよね。まだシーズンは終わりじゃないし、このジャージを着て来週のレースでもそれなりの走りを見せたいと思うよ。」
マイケル・マシューズ(銀メダル)
「カナダのレースは好きだし、力の入れどころと抜きどころがはっきりとわかっていたからね。この数年は自分の調子のアップダウンが激しかったし、そろそろ選手として潮時かなとも思ってたんだ。でもそんな中このハードな展開で銀メダルを取れたことは夢のようだよ(今シーズンは肺血栓症の診断を受けて治療、その後復帰して両腕を骨折からの復帰)。妻には”お前の死に場所はコースの上、できることをやってこい”、と言われて送り出されたんだよ。」
マシュー・ファン・デル・ポエル(銅メダル)
「人数が減り始めたときに、残っていたのがほぼ総合系とクライマーばかりだったんだよ。だから先に仕掛けて攻撃的なスタイルで攻め抜きたかったんだ。無線なしのレースはやっぱりいいよね。そのほうがレースがよりエキサイティングになるよ。正直無線なしのレースは大好きなんだよ。そのほうがより自分自身の本能と感覚に頼らざるを得ないし、そのほうが僕としてはやりやすいんだよね。メダルを取れたことはうれしいし、このハードな展開でそれが成しえたことには満足しているよ。」

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世界選手権2026男子エリート
金メダル ブランドン・マクナルティ(アメリカ) 6h17’04”
銀メダル マイケル・マシューズ(オーストラリア) +13”
銅メダル マシュ・ファン・デル・ポエル(オランダ)
4位 クイン・シモンス(アメリカ)
5位 アイザック・デル・トロ(メキシコ) +14”
6位 マッズ・ピーダースン(デンマーク)
7位 トム・ピドコック(イギリス)
8位 マッテオ・ヨルゲンセン(アメリカ)
9位 ジュリオ・チッコーネ(イタリア)
10位 ベン・ヒーリー(アイルランド)
H.Moulinette












