ブエルタ・ア・エスパーニャ第21st:マスが念願の総合優勝!地元スペイン人が久方のブエルタ制覇!ポイント賞と総合敢闘賞のファン・アールト、ステージは昨日山岳2位のヨハネセンがスプリント勝利!

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遂に今年最後のグランツール、ブエルタ・ア・エスパーニャが終了した。絶対王者のポガチャルの初制覇に期待がかかったが、結局落車リタイアとなり、その後怪我の状況から世界選手権も含め今シーズンの終了を宣言した。このポガチャルの離脱で一気に混とんとした総合争いを制したのはエンリック・マス(モビスター)、過去ブエルタでは総合2位3度、3位、5位、6位が各1度とあと一歩優勝には届いていなかったが、31歳の今大会で遂に念願の表彰台中央に立った。総合上位候補とは呼ばれながらも総合優勝候補とは言われてこなかった男が、若手の台頭著しい昨今のロードレースシーンにおいて、ベテランとしての味のある走りで最高の勝利を手にした。アルベルト・コンタドール以来となるスペイン人選手によるブエルタ・ア・エスパーニャ制覇となった。
総合2位にはプリモズ・ログリッチ(レッドブル・ボーラハンスグロエ)、過去4度のブエルタ制覇者も36歳、遅咲きながらも年齢的には大ベテランの域に入ったが、確実性の高い走りで最後までマイペースを貫き表彰台に上った。若手総合候補が多く控えるチームの中で、いぶし銀の走りは若手にとって最高のお手本だろう。
総合3位にはフェリックス・ガル(デカスロンCMA・CGM)が入った。今年はジロ・デ・イタリアで総合2位にも入っており、年間二度の表彰台は立派な結果と言えるだろう。ポガチャルのような爆発的な走りはできないため華やかさはない28歳だが、終始安定したペースで走ることが最大の武器でもあり、それで結果を残してきていることからも、チャンスがあれば表彰台中央を狙える存在なり得そうだ。
ポイント賞ジャージと総合敢闘賞を獲得したのはワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)、世代最強の一角は少し勝ち星に恵まれない時期もあったが、今大会ではマシュー・ブレナン(ヴィズマ・リースアバイク)の5勝をアシストしたうえで自らも2勝、さらにポイント賞を獲得しつつ山岳賞も狙いに行くなど、終始貪欲な勝利への執念を感じさせた。このまま世界選手権へ向かうだけに、この調子のよさはライバルチームにとっては怖い存在となりそうだ。
山岳賞はサンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)、総合系がいないチームの中でステージ勝利を狙って何度も挑戦し続けたが、勝利には手が届かなかった。第20ステージでは貪欲に山岳ポイントを狙いに行くファン・アールトの背後の追走集団で走っているときは、心中穏やかではなかっただろう。
新人賞はオスカル・オンリー(ネットカンパニー・イネオス)が確保した。第20ステージでセップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク)に逆転され総合6位に順位を落としたが、総合7位となったヤコブ・オムルツェル(バーレーン・ヴィクトリアス)との激しい新人賞争いを制して見せた。未だチームTTでの2勝しかないが、この総合力を考えれば今後が楽しみな存在だ。
チーム総合はデカスロンCMA・CGM、ガルの総合3位だけではなくアシストがしっかりとサポートのみならずゴールまで走り切っていることの結果となった。若手が育っておりこれからますますチームとして強くなっていきそうだ。
最終ステージはパレードステージを要望する選手たちと主催者の間で話し合いがもたれ、残り9.8㎞地点での総合タイムが確定、ステージ勝利は別枠で争われるという形となった。そのため112㎞の最終ステージの大部分がパレードランのようになったが、残り30㎞を切りようやく本格的なバトルが開始された。今年はF1スペインGPの影響がありマドリッドゴールではなくコルドバゴールという変則的ではあるが、とても面白いコースが用意されたことで、最終日としても見ごたえのあるステージ優勝争いとなった。道幅の極めて狭い2㎞の上りを4回も上る周回コースは想定通り混沌とした。
残り26㎞、2㎞の長い上り坂で抜け出した9人には今大会初出場で5勝を挙げているマシュー・ブレナン(ヴィズマ・リースアバイク)も含まれていたが、残り19㎞で後続の集団はこの逃げを捉えることに成功する。

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すると残り8.9㎞で今シーズン限りで引退をするペッロ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)がアタックを仕掛ける。その差が広がった追走集団からアクセル・ローランス(ネットカンパニー・イネオス)がアタックをして残り7.7㎞で先頭に躍り出る。だがこれも残り5.2㎞でこれも吸収されてしまう。だが残り2.3㎞でローランスがアタックを仕掛けるとこれに3名が追走、しかしローランスが脱落して残ったのは昨日も山岳で逃げまくったトビアス・ヨハネセン(Uno-Xモビリティ)、ラムセス・デブライネ(アルペシン・プレミアテック)、さらにはアレッサンドロ・ロメル(XDSアスタナ)だった。巴戦となったスプリントでは先に仕掛けたヨハネセンが最後まで力で押し切り勝利、昨日の雪辱を果たして見せた。これがプロ5勝目、今シーズンの初勝利となった。
トビアス・ヨハネセン(ステージ1位)
「今日の勝利は予定外だったよ。最終日は引退するコルトに華を持たせたかったんだでも結果的に僕だけが先頭グループになってしまい、万が一コルトが追いついた時の為にアシストできるように脚を温存していたんだ。でももう追いついてこないと分かったときに、すぐに切り替えて集中したんだよ。この勝利を僕自身もどれほど長く欲してきたか!最後の勝利からもう3年もたっていたからね。今日は本当に特別な日になったよ。本当にうれしいね。」
第21ステージ順位
1位 トビアス・ヨハネセン(Uno-Xモビリティ) 2h54’08”
2位 アレッサンドロ・ロメル(XDSアスタナ)
3位 ラムセス・デブライネ(アルペシン・プレミアテック)
4位 マシュー・ブレナン(ヴィズマ・リースアバイク)
5位 バスティアン・トロンション(グルーパマFDJユナイテッド)
6位 ペッロ・ビルバオ(バーレーン・ヴィクトリアス)
7位 フィン・フィッシャー・ブラック(レッドブル・ボーラハンスグロエ)
8位 アクセル・ローランス(ネットカンパニー・イネオス)
9位 ポー・マルティ・ソリアーノ(NSNサイクリング)
10位 マルコ・ブレナー(チュードル・プロサイクリング)
ブエルタ・ア・エスパーニャ)総合順位
1位 エンリック・マス(モビスター) 73h52’55”
2位 プリモズ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +2’15”
3位 フェリックス・ガル(デカスロンCMA・CGM) +2’44”
4位 リチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト) +6’54”
5位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +8’45”
6位 オスカル・オンリー(ネットカンパニー・イネオス) +9’28”
7位 ヤコブ・オムルツェル(バーレーン・ヴィクトリアス) +10’38”
8位 クレメント・ベルセット(グルーパマFDJユナイテッド) +11’41”
9位 クリスチャン・ロドリゲス(XDSアスタナ) +11’59”
10位 ハロルド・テハダ(XDSアスタナ) +12’51”
ポイント賞
ワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)
山岳賞
サンティアゴ・ブイトラゴ(バーレーン・ヴィクトリアス)
新人賞
オスカル・オンリー(ネットカンパニー・イネオス)
総合敢闘賞
ワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)
チーム総合
デカスロンCMA・CGM
H.Moulinette












