ジロ・デ・イタリア2026第4st:トリプルエースを失ったUAEのナルバエスが渾身の勝利!総合リーダージャージはボーナスタイムの争いでチッコーネに!(ダイジェスト動画あり)

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UAEチームエミレーツXRGは大会前にジョアオ・アルメイダを体調不良でメンバーから外さざるを得ず、その結果トリプルエース体制という重厚感のあるメンバーで今大会に挑んできた。しかしその目論見は第2ステージで早くも崩壊、アダム・イェーツ、ジェイ・ヴァイン、マルク・ソレルのトリプルエース3人をすべて一日で失う結果となってしまった。もうこれで勝利は遠のいたかに思われたが、地力があるチームというのは本当に恐ろしい。残ったメンバーは自由を得たことで躍動、落車を逃れたヤン・クリステン(UAEチームエミレーツXRG)はこのステージでも躍動し繰り上げで着用していた新人賞ジャージを、自らの力で獲得して見せた。そして第2ステージの落車にも巻き込まれていたヨナタン・ナルバエス(UAEチームエミレーツXRG)は躊躇なく自らの勝利のために動き、そして最後はスプリント勝負を制して見せた。自らは今シーズン開幕戦のツアー・ダウン・アンダーで落車を喫し、このジロ・デ・イタリアが復帰レースだったが、いきなり結果を残して見せた。
そして総合争いは激化、マリア・ローザのトーマス・シルヴァ(XDSアスタナ)が遅れたことにより、総合2位以下の多くの選手たちにとっては大チャンスとなった。レッドブル・キロメーターでのボーナスタイムでクリステン、フロリアン・ストーク(チュードル・プロサイクリング)、イーガン・ベルナル(ネットワーク・イネオス)の3名の選手がバーチャルで同タイム首位となったが、ゴール勝負でステージ勝利とボーナスタイムのダブル勝負が勃発、結果的にステージ3位に入ったジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)が見事自身初のマリア・ローザを獲得して見せた。こちらもエースのデレク・ジー(リドル・トレック)が第2ステージの落車でタイムを失ったが、もともとエース格だったチッコーネが総合リーダーの座をきっちりと押さえて見せた。

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サバイバルレースとなった138㎞の第4ステージは、いつも通りスタート直後に6名の逃げが決まった。しかし昨日までのメンバーの姿はそこにはなく、新たな6名による逃げとなった。だがこの日もメイン集団は逃げ切りを容認する様子はなく、2分ほどのタイム差しか許容されない状況が続く。そしてこの日はモビスターが主導権を握る。そしてそのペースアップに次々と選手たちが犠牲となっていく。ステージ終盤の山岳ポイントではマリア・ローザのシルヴァが脱落すると、さらにその人数が削られていく。総合リーダーの座をエンリック・マス(モビスター)で狙うとともにステージ勝利も狙いに行くダブル勝利を狙うが、これによりベルナルが一度は脱落、さらにはメカトラで遅れたジーと共に必死に猛追で集団復帰を目指すこととなった。

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残り17㎞でようやくベルナルらは戦列復帰、するとすぐにレッドブルキロメーターが迫る。ここでのボーナスタイムはこの日の総合順位に大きく影響を及ぼす可能性があるだけに、総合系がこぞってスプリントで狙うが、トップで通過したのはクリステン、これでクリステン、ベルナル、ストークが暫定で同タイムとなった。ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)とチッコーネもそれぞれボーナスタイムを獲得した。こうなると最後はゴール勝負でのボーナスタイムが勝敗を分けることが確定すると、ここから総合勢によるゴールバトルを目指して展開していく。
そんな間隙を縫うかのように、残り1.6㎞でクリステンが先行アタック、これにより展開は一気に混沌とする。ゴールスプリントまで待つ予定だった大多数の選手にとっては行かせてしまうという選択肢もあったが、この日チームが総力を挙げてきたモビスターにとってはそう簡単に行かせてはならない状況、マスが先陣を切って追走を仕掛ける。これにより隊列は長く伸びていくが、後ろを振り返りながら走るクリステンとの差は縮まらない。
それでもあきらめない集団はさらにマッテオ・ソブレロ(リドル・トレック)がチッコーネのために必死の追走を牽引、残り500mを切りようやくクリステンを捉える。だがこのタイミングはすでにゴールスプリントの間合いだった。ソブレロのリードアウトから飛び出したチッコーネ、さらにはその背後に陣取っていたオールイ・アウラール(モビスター)だったが、この二人の背後に陣取っていたナルバエスが絶妙にタイミングでスパート、見事クリステンの仕掛けを我がものとして勝利を射止めた。
アウラールに次ぐ3位に終わったチッコーネだったが、このゴールでのボーナスタイムが大きくものを言い総合リーダーに躍り出た。この日のポイント獲得がものを言い同タイムながらクリステンは総合2位、ストークは総合3位となっている。
ヨナタン・ナルバエス(ステージ1位)
「この勝利は本当に大きいよ。3か月のリハビリが実を結んだね。妻、家族、チームに感謝しかないよ。この勝利は第2ステージでリタイアとなってしまったチームメイトたちに捧げるよ。皆勝利のために血のにじむような練習を積み重ねてきたんだよ。だからこの勝利でいくらばかりかは報われたと思うよ。クリステンはマリア・ローザを狙っていたんだけど、まだ若いからもう少しレースの組み立てと学ばないとね。デモ最後の仕掛けはよかったと思う。僕もその恩恵にあずかって、自分の間合いまで待ち続けられたからね。」

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第4ステージ順位
1位 ヨナタン・ナルバエス(UAEチームエミレーツXRG) 3h08’46”
2位 オールイ・アウラール(モビスター)
3位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック)
4位 ベン・ターナー(ネットワーク・イネオス)
5位 アレッサンドロ・ピナレロ(MSNサイクリング)
6位 アフォンゾ・エウラリオ(バーレーン・ヴィクトリアス)
7位 レナート・ファン・イートヴェルト(ロット・インターマルシェ)
8位 ディエゴ・ウリッシ(XDSアスタナ)
9位 ノヴィエロ・ラチャーニ(ソウダル・クイックステップ)
10位 ミカエル・ヴァルグレン(EFエデュケーション・イージーポスト)
総合順位
1位 ジュリオ・チッコーネ(リドル・トレック) 16h18’51”
2位 ヤン・クリステン(UAEチームエミレーツXRG) +04”
3位 フロリアン・ストーク(チュードル・プロサイクリング)
4位 イーガン・ベルナル(ネットワーク・イネオス)
5位 サイメン・アレンスマン(ネットワーク・イネオス) +06”
6位 ジュリオ・ペリッツァーリ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +10”
7位 レナート・ファン・イートヴェルト(インターマルシェ・ロット)
8位 エンリック・マス(モビスター)
9位 マーケル・ベロキ(EFエデュケーション・イージーポスト)
10位 ヤン・ヒルト(MSNサイクリング)
H.Moulinette












