クリテリウム・ド・ドーフィネ2022第5&6ステージ:第3ステージの借りはここで返す!ファン・アールトがスプリント勝利で2勝目!第6はフェロンが大金星!(ダイジェスト動画あり)

先日の第3ステージで自分の凡ミスで勝利をみすみす奪われたワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ)だったが、第5ステージではそのうっ憤を晴らすかのようなスプリントで今大会2勝目をもぎ取った。これで総合でさらにタイム差を広げることに成功、着々とその勝利に向けて歩みを進めている。

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残り1㎞を切り、この日の逃げの4人はまだ8秒の差を残して追走集団の前方を走っていた。そして残り400mからスプリントを開始したが、猛追を仕掛けるティス・ベノートとファン・アールトの隊列があっという間にそれを飲み込んでいく。ファン・アールトはリードアウトから飛び出すとそのまま豪快なスプリントで今度はゴールライン前に手を上げることなくゴール、迫ったヨルディ・ミーウス(ボーラ・ハンスグロエ)をしのぎ切って勝負を決めた。イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス)が3位、エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(トータルエナジーズ)が4位に入った。

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「正直完全にコントロールしたステージだと思ったよ。でも逃げが想像以上に頑張ったので諦めが頭の中をよぎったよ。でも結果的にギリギリで捉まえることができたのでよかったよ。本当にチームメイトに感謝だよ。チームが一丸となって勝利をサポートしてくれたんだ。だからこの一勝はとてつもなく価値があるよ。」ファン・アールトは勝利を素直に喜んだ。これでボーナスタイムにより総合で2位のマッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴァイニル)に1分3秒差まで差を広げた。
クリテリウム・ド・ドーフィネ第5ステージダイジェスト
クリテリウム・ド・ドーフィネ第5ステージ順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 3h38’35”
2位 ヨルディ・ミーウス(ボーラ・ハンスグロエ)
3位 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス)
4位 エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
5位 ユーゴ・パージェ(インターマルシェ・ワンティゴベール・マテリオー)
クリテリウム・ド・ドーフィネ総合順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 17h04’31”
2位 マッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴァイニル) +1’03”
3位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) +1’06”
4位 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス) +1’32”
5位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +1’36”

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第6ステージはまさかの展開となった。逃げ集団によるスプリントが確定的と思われた中で、残り僅か1㎞を切り勢いよく飛び出していったのはヴァレンティン・フェロン(トータルエナジーズ)、予想外のアタックに残りの逃げ集団は、目の前に逃げるフェロンを誰が追うかでお見合いとなる。しかし皆がお見合い状態となり、まったく追走が機能せず、さらには、まったくノーマークだったフェロンが勝利へのモチベーションからスピードが落ちなかったのだ。

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そのままフェロンは独走で勝利、チームに大きな勝利をもたらした。「人生最高の瞬間だよ!一緒に逃げにいたアンドレア・バジョーリ(クイックステップ・アルファヴァイニル)が僕より速いのはわかっていたので、ゴールラインが視野に入った段階で仕掛けたんだよ。あれしか勝つ方法がなかったんだよ。」フェロンは満面の笑みで語った。
総合は明日以降の山岳2連戦を見据えて動かず、おとなしい展開となり、順位に変動はなかった。
クリテリウム・ド・ドーフィネ第6ステージダイジェスト
クリテリウム・ド・ドーフィネ第6ステージ順位
1位 ヴァレンティン・フェロン(トータルエナジーズ) 4h42’17”
2位 ピエール・ロラン(B&BホテルズKTM) +03”
3位 ワーレン・バルギル(アルケア・サムシック)
4位 アンドレア・バジョーリ(クイックステップ・アルファヴァイニル)
5位 ジオフリー・ブシャール(AG2Rシトロエン)
クリテリウム・ド・ドーフィネ総合順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ユンボ・ヴィズマ) 21h47’20”
2位 マッティア・カッタネオ(クイックステップ・アルファヴァイニル) +1’03”
3位 プリモズ・ログリッチ(ユンボ・ヴィズマ) +1’06”
4位 イーサン・ハイター(イネオス・グレナディアス) +1’32”
5位 ヨナス・ヴィンゲガード(ユンボ・ヴィズマ) +1’36”
H.Moulinette