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©Tim D.Waele/Getty Image

あまりにも見事なミッチェルトン・スコットのダブルエースによるワン・ツーだった。逃げ集団にいたエステバン・チャベス（ミッチェルトン・スコット）に加え、追走の総合系エースばかりの集団から最後の最後で飛び出したサイモン・イェーツ（ミッチェルトン・スコット）が合流し、最後は肩を並べての勝利、これでイェーツが総合リーダーになり、チャベスが総合3位と山岳賞ジャージも獲得となった。本格的山岳ステージ初日でミッチェルトン・スコットがその存在感をライバルチームに大きく占める形となった。

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逃げ集団が粘りながら頂上ゴールのエトナ山へと突入していく中、この日の逃げを追う後続のメイン集団では総合系集団が人数を減らしながらも次々と逃げの残党を吸収し置き去りにしていく。そんな中マリア・ローザのローハン・デニス（BMC)は必死にそのジャージを守ろうと走り続けるが、徐々に遅れていってしまう。逃げ続ける先頭集団では残り9kmでギウリオ・チッコーニ（バルディアーニCSF）が飛び出していく。それを追うのはチャベスとセルジオ・エナオ（チームスカイ）のコロンビアデュオだったが、チャベスは残り5.5kmで一気に加速してあっという間に先頭へと躍り出る。

対して追走集団の中には先行するチャベスのチームメイトのイェーツに加え、大会連覇を狙うトム・デュムラン（チームサンウェブ）、ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）、ジョージ・ベネット（ロットNLジャンボ）、ファビオ・アルー（UAEチームエミレーツ）、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（バーレーン・メリダ）、昨日後れを取りタイムを失ったミゲル・アンヘル・ロペス（アスタナ）、さらには一度はちぎれかけたクリス・フルーム（チームスカイ）など主力が顔を揃えた。

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しかしその集団がチャベスを捉えることはなかった。それどころかイェーツの飛び出しを許し、あっという間にミッチェルトン・スコットコンビが結成され、二人は足取り軽くゴールまで並走、最後は総合首位奪取を確信したイェーツがチャベスに勝利を譲り、二人そろって一気に今大会の主役へと躍り出た。

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「僕らはこのチームで一緒に成長してきたからね。僕はマリア・ローザ獲得がわかったからね。だからチャベスに勝利を譲ったんだ。」イェーツは満面の笑みで語った。

「僕らにとって最高の一日になったね。僕がステージ勝利でイェーツがマリア・ローザだよ。イェーツには勝利を譲ってくれて感謝だよ。こんな日はそうそうあるもんじゃないからね。」チャベスも満面の笑みで語った。

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これでイェーツはデュムランに対して16秒の差をつけての総合首位、さらにはもう一人のエースチャベスもデュムランに10秒差の総合3位となり、一気にミッチェルトン・スコットがここでその存在感を見せつけた。連覇を狙っているデュムランは、エトナ火山の上りで最大ライバルと目されるフルームの走りを注視、無理することなくこの日も走り切った。チームのアシストの能力が間違いなくライバルチームに比べ苦しいだけに、無理をせず現状のポジションを守ることを優先する当たりは、昨年度の覇者であることから来る余裕なのだろう。

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総合上位は一気に大シャッフルされ、ポッツォヴィーヴォが総合4位、ピノーが総合5位、フルームが総合8位、アルーが総合10位と主役級がトップ10に名を連ねることとなった。

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ジロ・デ・イタリア第6ステージ
1位　エステバン・チャベス（ミッチェルトン・スコット）　　　4h16’10”
2位　サイモン・イェーツ（ミッチェルトン・スコット）
3位　ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）　　　＋26”
4位　ジョージ・ベネット（ロットNLジャンボ）
5位　ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（バーレーン・メリダ）
6位　ミゲル・アンヘル・ロペス（アスタナ）
7位　リチャード・カラパス（モビスター）
8位　トム・デュムラン（チームサンウェブ）
9位　ファビオ・アルー（UAEチームエミレーツ）
10位　クリス・フルーム（チームスカイ）

ジロ・デ・イタリア総合順位
1位　サイモン・イェーツ（ミッチェルトン・スコット）　　　22h46’03”
2位　トム・デュムラン（チームサンウェブ）　　　＋16”
3位　エステバン・チャベス（ミッチェルトン・スコット）　　＋26”
4位　ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ（バーレーン・メリダ）　　　＋43”
5位　ティボー・ピノー（グルーパマFDJ）　　　＋45”
6位　ローハン・デニス（BMC）　　　＋53”
7位　ペッロ・ビルバオ（アスタナ）　　＋1’03”
8位　クリス・フルーム（チームスカイ）　　　＋1’10”
9位　ジョージ・ベネット（ロットNLジャンボ）　　　＋1’11”
10位　ファビオ・アルー（UAEチームエミレーツ　　　　＋1’12”
H.Moulinette