[オマーン・アオガーベ・デル・ソル第5ステージ] ツアー・オブ・オマーン、ヴォルタ・アオ・アルガーベ、ルタ・デル・ソル第5ステージ:オマーンでアスタナ躍動!アオガーベではクウィアトコウスキーが逆転で、デル・ソルがウェレンスが踏ん張り総合優勝
ヴォルタ・アオ・アルガーベ、そしてルタ・デル・ソルはこの第5ステージで総合優勝が決まった。アオガーベではチームスカイの総合ワン・ツー体制は変わらなかったが、1位と2位が前日から入れ替わり、この日大逃げを見せたミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)が逆転で総合優勝を手にした。そしてルタ・デル・ソルでは、クラシックライダーのティム・ウェレンス(ロット・ソウダル)が最終日の個人TTでも踏ん張り切り総合優勝を手にした。ここでも総合優勝を狙ったチームスカイだったが、ワウト・ポエルス(チームスカイ)は総合2位で手が届かなかった。
ツアー・オブ・オマーンではアスタナ勢が躍動しステージ1位と2位を確保、それにより総合でも1位と2位となり、存在感を示している。
ツアー・オブ・オマーン第5ステージ
大逆転を狙うアスタナ、是が非でも総合優勝が欲しいチームの動きは明確だった。ゴールまでの最後の上り5.7㎞の中盤でこの日最後の逃げを捉えると、そのままミゲル・アンヘル・ロペスとアレクセイ・ルチェンコのアスタナコンビが一気に勝負に出る。ライバルチームも必死に追いすがるが、アスタナはレース全般を通してハイペースで展開しライバルたちを削ってきており、もう誰もアスタナデュオを捉えることはできなかった。
ステージでワン・ツーを飾ったロペスとルチェンコは、そのまま総合でもルチェンコが1位、ロペスが2位となり、盤石の態勢を築き上げた。このステージでの活躍と結果が期待されたヴィンチェンツォ・ニーバリ(バーレーン・メリダ)だったが、この日のステージでは全くいいところなく大きく遅れてステージを終えた。
ツアー・オブ・オマーン第5ステージ
1位 ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ) 3h43’58”
2位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ)
3位 ヘスス・エラダ(コフィディス・ソルーションクレジッツ) +12”
4位 ゴルカ・イザギーレ(バーレーン・メリダ) +15”
5位 ネイサン・ハース(カチューシャ・アルペシン) +22”
ツアー・オブ・オマーン総合順位
1位 アレクセイ・ルチェンコ(アスタナ) 19h38’21”
2位 ミゲル・アンヘル・ロペス(アスタナ) +11”
3位 ゴルカ・イザギーレ(バーレーン・メリダ) +28”
4位 ヘスス・エラダ(コフィディス・ソルーションクレジッツ) +30”
5位 ネイサン・ハース(カチューシャ・アルペシン) +32”
ヴォルタ・アオ・アルガーベ第5ステージ
総合上位二人を抱えるチームスカイの戦略が注目だった最終ステージ、スタートからわずか15㎞で動いたのはミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ)だった。クウィアトコウスキー を含む31名の逃げグループはそのまま快調に逃げ続け、逃げ切り切りを確定的とした。そしてそのメンバーによるバトルが始まり、残り2㎞で先行するのはゼネク・スティバー(クイックステップ・フロアーズ)、そしてそれを追走するアタックを仕掛けたダビデ・チモライ(FDJ)のアタックに反応したクウィアトコウスキーは、そのまま一気にトップに躍り出ると、後続を振り切りステージ2勝目を挙げるとともに、大逆転で総合優勝をチームメイトのゲラント・トーマス(チームスカイ)から奪い去った。
大きく遅れてゴールし、総合優勝を逃したトーマスだったが、レース後には納得の表情を見せた。「大人数の逃げだったし、クウィアトコウスキーが入っていたからね。それに多くのチームがメンバーを送り込めたことで、僕が残ったメイン集団はもう前を追う気がなかったんだよ。もうそうなったらどうしようもないよね。うちも積極的に追うわけにはいかなかったからね。」
ヴォルタ・アオ・アルガーベ第5ステージ
1位 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 4h18’02”
2位 ルーベン・ゲレーロ(トレック・セガフレド) +04”
3位 セルジュ・パウエルス(ディメンション・データ) +08”
4位 ステファン・キュング(BMC) +13”
5位 シーザー・ベネデッティ(ボーラ・ハンスグロエ) +15”
ヴォルタ・アオ・アルガーベ総合順位
総合優勝 ミカル・クウィアトコウスキー(チームスカイ) 18h54’11”
2位 ゲラント・トーマス(チームスカイ) +1’31”
3位 ティージェイ・ヴァン・ガーデレン(BMC) +2’16”
4位 バウク・モレンマ(トレック・セガフレド) +2’22”
5位 ボブ・ユンゲルス(クイックステップ・フロアーズ) +2’33”
ルタ・デル・ソル第5ステージ
最終ステージの個人TT は大逆転の可能性があるステージだった。しかし踏ん張り切ったのはティム・ウェレンス(ロット・ソウダル)、何とかリードを保ちワウト・ポエルス(チームスカイ)を抑えて総合優勝を果たした。TTが苦手なミケル・ランダ(モビスター)が総合2位から順位を落とす中で、このステージで5位に入ったマルク・ソレル(モビスター)が総合3位にジャンプアップを果たし、モビスターとしては何とか一つ結果を残した。
ステージ優勝はダビ・デ・ラ・クルズ(チームスカイ)、それにアンドレイ・アマドール(モビスター)が続いた。渦中のクリス・フルーム(チームスカイ)は結局このステージでも結果を出せずに終わったが、長引く今回のケースに対してのいら立ちを隠せないようだ。
ルタ・デル・ソル第5ステージ
1位 ダビ・デ・ラ・クルズ(チームスカイ) 17’12”
2位 アンドレイ・アマドール(モビスター) +06”
3位 ステフ・クレメント(ロットNLジャンボ)
4位 アレクシス・グジャール(Ag2R) +07”
5位 マルク・ソレル(モビスター)
ルタ・デル・ソル総合順位
総合優勝 ティム・ウェレンス(ロット・ソウダル) 17h41’50”
2位 ワウト・ポエルス(チームスカイ) +08”
3位 マルク・ソレル(モビスター) +27”
4位 ヤコブ・フグルサング(アスタナ) +30”
5位 ルイス・レオン・サンチェス(アスタナ)
H.Moulinette