ツール・ド・フランス2026第20st:連日のラルプ・デュエズを制したのはカラパズ!山岳賞ジャージも自力で獲得でダブル勝利!異例の光景、総合リーダーのポガチャルはデル・トロを最後まで献身的にアシスト

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そんなステージを制したのはリチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト)、またしても逃げに乗ると、そのまま山岳ポイントをきっちり獲得、自力で山岳賞ジャージポイントでトップに躍り出た。さらにその上でステージ勝利を狙うが、アタックの応酬の末にセップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク)に先行されてしまう。だがここで予想もしなかったドラマが起きる。なんとクスが残り7㎞の地点で一度目の落車、そしてその2㎞後にさらに落車と2度の落車に見舞われてしまう。これにより難なくカラパズは先頭へと躍り出ると、そのまま一気にゴールラインまで駆け上がり今大会2勝目を手にした。そしてゴールと同時に山岳賞ジャージも確定的とし、明日完走さえすれば2024年に続いて二度目の山岳賞となる。

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クスはゴール前で猛然とスパートしてみたレムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)に抜かれてステージ3位となり勝利を逃す形となった。エヴァネポエルは勝利を逃したことをハンドルを叩き悔しがったが、それでも総合2位を確定的とした。それに続いてポガチャルがデル・トロと肩を組んでゴール、これによりデル・トロが表彰台最後の一角を確定的とした。ゴール後には二人でパフォーマンスも披露、チームの雰囲気の良さが伝わってくる瞬間だった。19歳のポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)はポガチャルのアシストを受けたデル・トロにはさすがに太刀打ちできず、1分50秒タイムを失う形となったが、総合4位は守り切った。

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170㎞の第20ステージも序盤から激しくアタックが繰り返された。通常総合バトルが勃発する可能性があれば、逃げ切りが容認されることは少ないが、ポガチャルがデル・トロへのアシストを公言していたこともあり、逃げ切りの公算が高いと判断したチーム、選手たちが動きを見せる。そして残り152㎞でカラパズ、ベン・ヒーリー(EFエデュケーション・イージーポスト)、タイメン・アレンスマン(ネットカンパニー・イネオス)、トビアス・ヨハネセン(Uno-Xモビリティ)、クス、マッテオ・ヨルゲンセン、ダビデ・ピガッツァーリ、ブルーノ・アルミラルの4名のヴィズマ・リースアバイクに加え、総合7位のホァン・アユソ(リドル・トレック)を含む14名が飛び出していった。そしてこの日もポイントを積み重ねるべくマッズ・ペデルセン(リドル・トレック)は集団から逃げへとブリッジ、そしてしっかりと中間スプリントを制し、ポイント賞ジャージを確定的とした。
そんな中メイン集団ではUAEチームエミレーツXRGからバーレーン・ヴィクトリアスへと主導権が移動する。レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス)の総合5位を守りたいチームは、線戸数る逃げにアユソがいることを危険視、何とか射程圏内に逃げ集団を捉えたまま名物のテレグラフ峠からのガリビエ峠の頂上越えに向かう。ここでもカラパズがしっかりと先頭通過し、この段階で繰り下げで着用していた山岳賞ジャージが、遂に自分のものとなった。

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するとメイン集団では再びUAEチームエミレーツXRGが主導権を握り返す。先頭ではカラパズが相変わらず活発に動き、ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ)、クスとアユソもチャンスをうかがいアタックを仕掛ける。だがヒンドリーの激しいアタックに、一番脱落してはいけないアユソがまず先に脱落、カラパズとクスは含めた三つ巴のバトルがここから始まる。そして背後ではデカスロンCMA・CGMがセクサスの為にデル・トロを何とか脱落させようと必死に動きを見せる。だが歴代最強の男ポガチャルがそんなことは許さない。さらにセクサスはチームメイトたちの攻撃に自分がついていけなくなってしまい、ここで遂に遅れていってしまった。結果的にデル・トロはゴール手前の山頂まで3㎞を残してセクサスを脱落させる形となった。

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先頭の3人はラルプ・デュエズに突入すると、ここでクスが飛び出し独走態勢へと持ち込む。自身ツール通算2勝目はエースのアシストの役割がない完全フリーな状況だったが、ここからまさかの展開が待っていた。残り7㎞、トンネルを出た先で落車を喫するとカラパズとのタイム差が一気に縮まる。すぐさま再スタートを切ったがさらにそこへきて今度はコーナーでリアタイヤを滑らせるような形となり、コーナーを曲がり切れず縁石に乗り上げるような格好となった。脱落防止ネットがなければとひやりとする一幕であったが、ここでもすぐさま起き上がり再スタートを切る。しかしこれで一気にカラパズに逆転を許すと、粘りの走りを披露しながらも最後までその背中に追いつくことはなかった。
後方ではステージ勝利を狙いエヴァネポエルがアタックを決める。ポガチャルはそれについていける余裕がありながらもデル・トロに声をかけながら牽引を続ける。エヴァネポエルはぐんぐんと先頭との差を縮めていき、ゴール前でクスまで捉えたが、その先のカラパズまでは僅かに届かずステージ2位で終わった。クスの背後ではポガチャルが何度となくデル・トロに声をかけながら、最後は二人でゴールを果たした。チームの多くを体調不良で欠く中、エース自らのアシストで総合3位の座も確定的とした。

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リチャード・カラパズ(ステージ1位、山岳賞)
「手術でジロ・デ・イタリアを走れないと分かったときは複雑な心境だったんだ。さすがに3週間も李自転車に乗っていなかったから無理だったんだよ。でも家族やチーム関係者が僕が落ち込んでいるのを救ってくれたよ。そして代わりにツール・ド・フランスを走ることになったけど、最初の週はまだ体が慣れていなくて本当にきつかったよ。だからタイムロスを最小限にとどめて、第3週に大博打に出ることにしたんだ。そしてそれを実行できたんだよ。今日は山岳賞ジャージが目標だったんだ。でもガリビエでそれを確定させた後も、4人が協調体制が取れていたので、ステージ優勝も行けるかもと思ったんだ。昨日と状況は似ていたけど戦略は異なっていて、昨日は駆け引きをしてしまったところを今日は自分のペースで最後まで走り続けたんだ。でもクスに先行されてしまったんだけど、気が付いたら倒れている彼の横を駆け抜けていたんだ。」

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タデイ・ポガチャル(ステージ4位、総合1位)
「今日はデル・トロのために最善を尽くしたよ。チームが僕の為にこの3週間やってきてくれたことだよ。ようやく僕もアシストの走りを体験することができたし、今まで以上に彼らに感謝と敬意を感じるよ。最後デル・トロと一緒にゴールした時は、鳥肌が立ったよ。腕の毛を空力の為に沿っていなかったら、毛が逆立っているのが分かったと思うよ。今回のようなことは(自らアシストをする)これからはあまりないと思うよ。でもこれでデル・トロに同じことを求めてプレッシャーをかけるつもりはないんだ。少なくとも今はね。彼はまだ若いしスポンジのように吸収していく。これから彼がどう進化していくのかを楽しみにしたいね。今はこんな才能ある若手と一緒に走れていることがありがたいよ。」
ツール・ドフランス第20ステージ順位
1位 リチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト) 4h59’39”
2位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +26”
3位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +31”
4位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) +1’05”
5位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG)
6位 レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス) +1’07”
7位 ジャイ・ヒンドリー(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ +2’15”
8位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック) +2’55”
9位 ホァン・アユソ(リドル・トレック)
10位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM)
ツール・ド・フランス総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) 72h53’44”
2位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +6’26”
3位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG) +9’42”
4位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM) +11’56”
5位 レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス) +13’02”
6位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック) +14’59”
7位 ホァン・アユソ(リドル・トレック) +17’48”
8位 リチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト) +20’00”
9位 トム・ピドコック(ピナレロQ36.5 プロサイクリング) +29’28”
10位 ジョーダン・ジェガット(トータルエナジーズ) +33’21”
H.Moulinette












