ツール・ド・フランス2026第8st:別格メリエールが爆走でライバルごぼう抜きでステージ連勝!スタート直後から逃げ続けたスロックの大金星は残り1.3㎞で潰えるも見事な敢闘賞、翌第9stは短縮へ

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昨日のスプリントステージで圧勝したティム・メリエール(ソウダル・クイックステップ)はこの日は勝負のタイミングで出遅れてしまった。しかしそこから一人全く違う速度域のスプリントで先行していた全員をごぼう抜きし、鮮やかにステージ連勝を達成した。あまりにも圧倒的な速度差、死角よりもはるか後ろからのスプリント勝利は圧巻という言葉しか思い浮かばない。昨日同様に王道のリードアウトトレインから発射されたヤスパー・フィリップセン(アルペシン・プレミアテック)だったが、この日も伸びずに4位に沈んだ。

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ゴール手前1.3㎞まで逃げ続けたのはリアム・スロック(ロット・インターマルシェ)、プロ初勝利を転倒しながらゴールラインを通過するという前代未聞の印象的なゴールで飾った25歳は、この日スタート直後に飛び出すとひたすら逃げ続けた。残り10㎞で1分以上あったが、ここからメイン集団がギアを上げていく。そして徐々に縮まっていくその差は、残り1㎞を目の前にして遂に潰えてしまった。残り1.3㎞まで逃げ続けるも、最後は力尽き吸収されてしまった。
そしてここから始まったのはXDSアスタナとアルペシン・プレミアテックの主導権争いだ。それぞれが隊列を組み最終コーナーへと飛び込んでいく。この段階でこの前方の7人と差が開き、そのさらに後方3人目につけていたメリエールは完全に優勝争いから脱落したかに思われた。先行したフィリップセンやマックス・カンター(XDSアスタナ)からしてみれば、先頭の7人にいない時点で勝負の外、完全にマークが外れた状態となる。

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ここから、メリエールが別次元のスプリントを見せる。一気に眼前の二人を追い抜くと、4車体分ほど開いていた間を一瞬で詰めると同時に広がっていたコース左側の空間をそのまま駆け上がっていく。ライバル達からしてみれば、どこにもいなかった存在があっという間に自分たちの真横をすり抜け先頭に躍り出るのだから困惑以外の何物でもなかっただろう。残り250mでマシュー・ファン・デル・ポエル(アルペシン・プレミアテック)のリードアウトから発射するタイミングでは既にメリエールはトップスピードに乗っており、そのまま一気に先頭に躍り出るとゴールラインを二日連続でトップ通過を果たした。この日は平坦で時速73.7㎞の超爆速スプリント、山岳でポガチャルが異次元なのであれば、平坦スプリントではメリエールが異次元の速さを見せている。

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ステージ2位にはビニアム・ギルメイ(MSNサイクリング)が入り、オラフ・コーイ(デカスロンCMA・CGM)が3位に入った。ポイント賞ジャージ争いも一気に激化、マッズ・ピーダースン(リドル・トレック)がこの日は12位に沈んだことでポイント差が一気に縮まり、ピーダースン、メリエール、ギルメイが僅差でひしめき合う状況となっている。
総合上位を争うチームの中で、このステージでも総合争いは行わずにスプリントステージとすることの同意があった模様で、勝負としては波乱が起きえない状況が設定されたようだ。この暑さと疲労の中で、リスクを負う時ではないという合意は必要だったのかもしれない。

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第8ステージは序盤からソロックを中心に3名の逃げが形成される。この日もスプリントステージの予想があっただけに、逃げに乗る激しい応酬はなく、この3名がこの日のペースメーカーとなった。そして暑さに加え、総合争いを演じるチームが動かない選択をしたことにより、レースは全く動きがないまま推移することとなった。残り40㎞からは先頭はスロックの一人旅となっていくが、メイン集団も大きくペースが上がらず、タイム差の縮まり方は微妙なまま推移する。それによりスロックの逃げ切りさえ感じられるタイム差で展開していったが、最後にはメイン集団がジワリとペースアップを図り、残り1.3㎞でスロックのステージ優勝の夢を飲み込んでいった。
そして迎えたスプリント、連日の暑さからか、どのチームもなかなかトレインの形成がうまくいかない。そんな中アルペシン・プレミアテックだけが集中力高く、またアスタナも比較的まとまってレースを展開するが、勝利を手にしているのは自らのチームの隊列を失ったはぐれスプリンター、この日も昨日同様にメリエールがどこからともなく現れ勝利をさらっていった。
あまりの酷暑でヨーロッパでは気温40度声が続いており、よく第9ステージは短縮されることが決まった。ここ一週間は連日35度以上の中でのレースが続いており、選手たちも疲労感が拭えない。選手たちはひたすら頭から水をかぶったり、氷をジャージ内に入れたりするなどして体温上昇を抑えてきたが、熱中症とみられる頭痛を訴える選手も多く、リスク回避策の一端としての第9ステージ短縮が決まった。今後もステージそのもののキャンセルも視野に入れた検討が引き続き主催者により行われるようだ。

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ティム・メリエール(ステージ1位)
「今日はポジションを最後の瞬間まで争うバトルだったよ。最終コーナーでは進路がふさがれてしまい落車しかけたんだ。この段階で’今日は終わったな’って思たんだけど、でもどうせならできるところまでやるか!と腹を括って踏み続けたんだよ。走したらリードアウトしている集団を一気にぶち抜けたんだ。でも残り50mは僕も足がいっぱいいっぱいだったよ。よく言うだろ、一度あることは二度あるって。これでスプリントステージ3つで2勝できてうれしいよ。」
ツール・ドフランス第8ステージ順位
1位 ティム・メリエール(ソウダル・クイックステップ) 3h52’20”
2位 ビニアム・ギルメイ(MSNサイクリング)
3位 オラフ・コーイ(デカスロンCMA・CGM)
4位 ヤスパー・フィリップセン(アルペシン・プレミアテック)
5位 パベル・ビットナー(ピクニック・ポストNL)
6位 リック・プラマース(チュードル・プロサイクリング)アス)
7位 パスカル・アッカーマン(ジェイコ・アルーラ)
8位 クレメント・ルッソ(グルーパマFDJユナイテッド)
9位 マックス・カンター(XDSアスタナ)
10位 ミラン・フレティン(コフィディス)
ツール・ド・フランス総合順位
1位 タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG) 28h49’07”
2位 ヨナス・ヴィンゲガード(ヴィズマ・リースアバイク) +2’42”
3位 アイザック・デル・トロ(UAEチームエミレーツXRG) +3’27”
4位 レムコ・エヴァネポエル(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +3’30”
5位 ポール・セクサス(デカスロンCMA・CGM) +3’34
6位 ホァン・アユソ(リドル・トレック) +3’55”
7位 フロリアン・リポウィッツ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +4’00”
8位 レニー・マルチネス(バーレーン・ヴィクトリアス) +4’21”
9位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック) +4’57”
10位 マティアス・ヴァチェック(リドル・トレック) +7’10”
H.Moulinette












