2007/7/30 3:39


3週間の長いレースの最後を締めくくる第20ステージ。序盤から4級山岳が2つ設定されているが勝負に影響を与える登りではなく、例年同様に最後はパリ・シャンゼリゼ通りを含む6.5kmの周回コースが設定された。
この日スタートする時点でマイヨジョーヌ、マイヨブランアポワルージュ、マイヨブランの成績は確定していると言っていい。しかしマイヨヴェールは入れ替えの可能性が残っており、スプリンターたちはステージ優勝を狙って最後まで鎬を削った。
曇り空の下、レースは4賞ジャージの選手を先頭にスタートを切った。マイヨジョーヌのコンタドール、マイヨヴェールのトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)、マイヨブランアポワルージュのマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド)、そして新人賞3位ながら繰り下げでマイヨブランを着るアメツ・チュルカ(スペイン、エウスカルテル)を先頭にマルクーシの街を駆け出した。
各選手ここまでの健闘を讃え合い、そして4賞ジャージの選手たちはカメラマンのリクエストに応える。グランツール最終日特有の雰囲気の中レースは序盤から超スローペースで進み、アタックも掛からぬまま平坦路をこなしていった。
2つの山岳ポイント(カテゴリー4級)はヘルト・ステーグマン(ベルギー、クイックステップ)が先頭で通過したが、いずれも真剣に先頭を競ってのことではない。山岳賞が確定しているために誰も積極的に動かず、スプリンターのステーグマンが笑顔で先頭通過を果たした。
その後も集団のスピードは上がらず、1つ目のスプリントポイントは集団から飛び出したクイックステップのアシストたちがポイントを獲得。ポイント賞争いのライバルたちに隙を与えなかった。
やがてパリが近づくとマイヨジョーヌ擁するディスカバリーチャンネルの牽きが始まり、スピードを上げてシャンゼリゼの周回コースに突入。マイヨジョーヌのコンタドールを始め、ここまでの3週間を闘い終えようとしている勇者には惜しみない拍手が送られた。
8周回のうちの1周目、ゴールまで48kmを残してフレディ・ビショ(フランス、アグリチュベル)が単独でアタック。ビショは一時的に20秒のタイム差を得たが、カウンターアタックが続発したメイン集団のスピードには敵わずに吸収。ここからはアタックの応酬だ。
やがて6周回を残して10人が集団から飛び出し、タイム差を広げて逃げ始めた。ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケスデパーニュ)やアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレフォンディタル)を始め、フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)、クリスティアン・クネース(ドイツ、ミルラム)と言った平地に強い猛者の集まりだ。
メイン集団はスプリント勝負に持ち込みたいバルロワールドがコントロールするがペースは上がらず、先頭10人は最大45秒のタイム差を得た。しかしペースの上がらない状況を見かねたクレディアグリコルがメイン集団の牽きに加わると、タイム差は徐々に縮まった。
タイム差が20秒を切った時点で先頭からグティエレスが飛び出し、フレチャと2人で最終周回に突入した。しかしメイン集団の勢いは止まらず、最終周回を告げる鐘が鳴り響く中で逃げを全て吸収。ここからはランプレフォンディタルが積極的に集団を牽いて逃げを封じ込めた。
ランプレフォンディタル先頭のまま集団はシャンゼリゼ通り、凱旋門前のUターン、コンコルド広場、ルーブル美術館前のトンネルを抜け、ラスト1kmのアーチを潜るとクレディアグリコルが前に出た。
その後クイックステップが人数を揃えて前に上がり、最終コーナーはステフェン・デヨンフ(オランダ、クイックステップ)が先頭でクリア。そしてデヨンフの後ろにつけたベンナーティがスプリントを開始した。
先頭ベンナーティを横から追い上げるロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド)。トル・フースホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)も後方から追い上げるが、ベンナーティが絶妙に斜行してフースホフトを封じる。ベンナーティの勢いは最後まで衰えず、先頭でゴールに飛び込んだ。
ベンナーティはこれが第17ステージに続くステージ2勝目だ。今度は強豪スプリンターとの真っ向勝負を制しての優勝。今大会同じくステージ2勝を飾ったボーネンと同じ26歳で、将来を担うスプリンターとして着実に力をつけている。
そしてコンタドールの総合優勝が決まった。マイヨブラン対象選手が総合優勝を飾るのは1997年のヤン・ウルリッヒ(ドイツ)以来の快挙だ。ミカエル・ラスムッセン(デンマーク、ラボバンク)のレース撤退による「棚ぼた式マイヨジョーヌ」では無く、コンタドールは山岳でライバルたちを引き離し、タイムトライアルでは上位に食い込む走りを見せた。まだまだ24歳と若く、同世代の中では突出した才能の持ち主だ。
総合2位は23秒差でカデル・エヴァンス(オーストラリア、プレディクトールロット)、そして総合3位は31秒差でリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)が入った。表彰台に2人を送り込んだディスカバリーチャンネルはチーム総合成績でもトップに立った。
マイヨブランアポワルージュはソレール、そしてマイヨヴェールはボーネンが最後まで守り抜いた。また、新人賞3位として表彰台に上がったチュルカは、3週間の闘いを通して最も積極的な走りを見せた選手として総合敢闘賞が贈られた。
表彰台に上がった4賞ジャージの平均年齢は24.5歳。いずれの選手も初受賞で、まさに新時代の到来を思われる結果となった。
2位 トル・フースホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)
3位 エリック・ツァベル(ドイツ、ミルラム)
4位 ロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド)
5位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
6位 セバスティアン・シャヴァネル(フランス、フランセーズデジュー)
7位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、CSC)
8位 デーヴィット・ミラー(イギリス、サウニエルドゥバル)
9位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ゲロルシュタイナー)
10位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス)
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル)91h00'26"
2位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、プレディクトールロット) +23"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)+31"
4位 カルロス・サストレ(スペイン、CSC) +7'08"
5位 アイマル・スベルディア(スペイン、エウスカルテル) +8'17"
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケスデパーニュ) +11'37"
7位 キム・キルシェン(ルクセンブルク、Tモバイル) +12'18"
8位 ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、ディスカバリーチャンネル)+12'30"
9位 ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル) +14'14"
10位 オスカル・ペレイロ(スペイン、ケスデパーニュ) +14'25"
1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) 256pt
2位 ロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド) 234pt
3位 エリック・ツァベル(ドイツ、ミルラム) 232pt
1位 マウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド) 206pt
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル) 128pt
3位 ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、ディスカバリーチャンネル)105pt
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル)91h00'26"
2位 マウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド) +16'51"
3位 アメツ・チュルカ(スペイン、エウスカルテル) +49'34"
2位 ケスデパーニュ +19'36"
3位 チームCSC +22'10"
リタイア
なし

ツール・ド・フランス2007第20ステージ グラフィックス

ツール・ド・フランス2007第20ステージ ダイジェストムービー
text:Kei.TSUJI
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ツール・ド・フランス2007第20ステージ
ベンナーティがパリで2勝目!コンタドール総合優勝!
3週間の長いレースの最後を締めくくる第20ステージ。序盤から4級山岳が2つ設定されているが勝負に影響を与える登りではなく、例年同様に最後はパリ・シャンゼリゼ通りを含む6.5kmの周回コースが設定された。
この日スタートする時点でマイヨジョーヌ、マイヨブランアポワルージュ、マイヨブランの成績は確定していると言っていい。しかしマイヨヴェールは入れ替えの可能性が残っており、スプリンターたちはステージ優勝を狙って最後まで鎬を削った。
曇り空の下、レースは4賞ジャージの選手を先頭にスタートを切った。マイヨジョーヌのコンタドール、マイヨヴェールのトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)、マイヨブランアポワルージュのマウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド)、そして新人賞3位ながら繰り下げでマイヨブランを着るアメツ・チュルカ(スペイン、エウスカルテル)を先頭にマルクーシの街を駆け出した。
各選手ここまでの健闘を讃え合い、そして4賞ジャージの選手たちはカメラマンのリクエストに応える。グランツール最終日特有の雰囲気の中レースは序盤から超スローペースで進み、アタックも掛からぬまま平坦路をこなしていった。
2つの山岳ポイント(カテゴリー4級)はヘルト・ステーグマン(ベルギー、クイックステップ)が先頭で通過したが、いずれも真剣に先頭を競ってのことではない。山岳賞が確定しているために誰も積極的に動かず、スプリンターのステーグマンが笑顔で先頭通過を果たした。
その後も集団のスピードは上がらず、1つ目のスプリントポイントは集団から飛び出したクイックステップのアシストたちがポイントを獲得。ポイント賞争いのライバルたちに隙を与えなかった。
やがてパリが近づくとマイヨジョーヌ擁するディスカバリーチャンネルの牽きが始まり、スピードを上げてシャンゼリゼの周回コースに突入。マイヨジョーヌのコンタドールを始め、ここまでの3週間を闘い終えようとしている勇者には惜しみない拍手が送られた。
8周回のうちの1周目、ゴールまで48kmを残してフレディ・ビショ(フランス、アグリチュベル)が単独でアタック。ビショは一時的に20秒のタイム差を得たが、カウンターアタックが続発したメイン集団のスピードには敵わずに吸収。ここからはアタックの応酬だ。
やがて6周回を残して10人が集団から飛び出し、タイム差を広げて逃げ始めた。ホセイバン・グティエレス(スペイン、ケスデパーニュ)やアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレフォンディタル)を始め、フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)、クリスティアン・クネース(ドイツ、ミルラム)と言った平地に強い猛者の集まりだ。
メイン集団はスプリント勝負に持ち込みたいバルロワールドがコントロールするがペースは上がらず、先頭10人は最大45秒のタイム差を得た。しかしペースの上がらない状況を見かねたクレディアグリコルがメイン集団の牽きに加わると、タイム差は徐々に縮まった。
タイム差が20秒を切った時点で先頭からグティエレスが飛び出し、フレチャと2人で最終周回に突入した。しかしメイン集団の勢いは止まらず、最終周回を告げる鐘が鳴り響く中で逃げを全て吸収。ここからはランプレフォンディタルが積極的に集団を牽いて逃げを封じ込めた。
ランプレフォンディタル先頭のまま集団はシャンゼリゼ通り、凱旋門前のUターン、コンコルド広場、ルーブル美術館前のトンネルを抜け、ラスト1kmのアーチを潜るとクレディアグリコルが前に出た。
その後クイックステップが人数を揃えて前に上がり、最終コーナーはステフェン・デヨンフ(オランダ、クイックステップ)が先頭でクリア。そしてデヨンフの後ろにつけたベンナーティがスプリントを開始した。
先頭ベンナーティを横から追い上げるロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド)。トル・フースホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)も後方から追い上げるが、ベンナーティが絶妙に斜行してフースホフトを封じる。ベンナーティの勢いは最後まで衰えず、先頭でゴールに飛び込んだ。
ベンナーティはこれが第17ステージに続くステージ2勝目だ。今度は強豪スプリンターとの真っ向勝負を制しての優勝。今大会同じくステージ2勝を飾ったボーネンと同じ26歳で、将来を担うスプリンターとして着実に力をつけている。
そしてコンタドールの総合優勝が決まった。マイヨブラン対象選手が総合優勝を飾るのは1997年のヤン・ウルリッヒ(ドイツ)以来の快挙だ。ミカエル・ラスムッセン(デンマーク、ラボバンク)のレース撤退による「棚ぼた式マイヨジョーヌ」では無く、コンタドールは山岳でライバルたちを引き離し、タイムトライアルでは上位に食い込む走りを見せた。まだまだ24歳と若く、同世代の中では突出した才能の持ち主だ。
総合2位は23秒差でカデル・エヴァンス(オーストラリア、プレディクトールロット)、そして総合3位は31秒差でリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)が入った。表彰台に2人を送り込んだディスカバリーチャンネルはチーム総合成績でもトップに立った。
マイヨブランアポワルージュはソレール、そしてマイヨヴェールはボーネンが最後まで守り抜いた。また、新人賞3位として表彰台に上がったチュルカは、3週間の闘いを通して最も積極的な走りを見せた選手として総合敢闘賞が贈られた。
表彰台に上がった4賞ジャージの平均年齢は24.5歳。いずれの選手も初受賞で、まさに新時代の到来を思われる結果となった。
ツール・ド・フランス2007第20ステージ結果
1位 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、ランプレフォンディタル)3h51'03"2位 トル・フースホフト(ノルウェー、クレディアグリコル)
3位 エリック・ツァベル(ドイツ、ミルラム)
4位 ロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド)
5位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)
6位 セバスティアン・シャヴァネル(フランス、フランセーズデジュー)
7位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、CSC)
8位 デーヴィット・ミラー(イギリス、サウニエルドゥバル)
9位 ロベルト・フェルスター(ドイツ、ゲロルシュタイナー)
10位 マヌエル・クインツィアート(イタリア、リクイガス)
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル)91h00'26"2位 カデル・エヴァンス(オーストラリア、プレディクトールロット) +23"
3位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、ディスカバリーチャンネル)+31"
4位 カルロス・サストレ(スペイン、CSC) +7'08"
5位 アイマル・スベルディア(スペイン、エウスカルテル) +8'17"
6位 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケスデパーニュ) +11'37"
7位 キム・キルシェン(ルクセンブルク、Tモバイル) +12'18"
8位 ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、ディスカバリーチャンネル)+12'30"
9位 ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル) +14'14"
10位 オスカル・ペレイロ(スペイン、ケスデパーニュ) +14'25"
1位 トム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ) 256pt2位 ロバート・ハンター(南アフリカ、バルロワールド) 234pt
3位 エリック・ツァベル(ドイツ、ミルラム) 232pt
1位 マウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド) 206pt2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル) 128pt
3位 ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、ディスカバリーチャンネル)105pt
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、ディスカバリーチャンネル)91h00'26"2位 マウリシオ・ソレール(コロンビア、バルロワールド) +16'51"
3位 アメツ・チュルカ(スペイン、エウスカルテル) +49'34"
チーム総合成績
1位 ディスカバリーチャンネル 273h12'52"2位 ケスデパーニュ +19'36"
3位 チームCSC +22'10"
敢闘賞
アメツ・チュルカ(スペイン、エウスカルテル)リタイア
なし
ツール・ド・フランス2007第20ステージ グラフィックス
ツール・ド・フランス2007第20ステージ ダイジェストムービー
text:Kei.TSUJI
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