2007/5/5 14:34


2007年5月3日、ムドン〜シャルメイ間の162.6kmでツール・ド・ロマンディ第3ステージが行われ、序盤に逃げた日本チャンピオンの別府史之(ディスカバリーチャンネル)とマッテーオ・ボノ(イタリア、ランプレ)のスプリントはボノに軍配が上がった。2位に入った別府は、日本人初のプロツアーポイントを獲得した。
いよいよ突入する山岳ステージの初日、カテゴリー2級と3級の山岳が2つ待ち構える中級山岳ステージの第3ステージ。この日の焦点は総合争いの選手がどう走るか、だった。
しかしこの日注目すべきは総合上位陣の動向ではなく、レース序盤に決まった逃げに乗った選手だった。この日の逃げを作ったのは日本チャンピオンのフミこと別府史之(ディスカバリーチャンネル)で、アクチュアルスタートから4km地点でアタック。
これに乗じたのはマルコ・ピノッティ(イタリア、Tモバイル)と、マッテーオ・ボノ(イタリア、ランプレ)のイタリアコンビ。この3人の逃げがこの日のレースを決定づけた。この中で総合成績最上位はピノッティだったが、4分1秒遅れの98位ということで集団も寛容になった。ロマンディ初日から体調不良に苦しんでいたフミは17分58秒遅れの140位、ボノは20分2秒遅れの149位という総合順位につけていた。
この3人の逃げはみるみる集団との差を広げ、70km地点ではおよそ18分の大差をマーク。100km地点のカテゴリー2級の峠ル・ジブルーでは山岳賞ジャージを着るローラン・ブロシャール(フランス、ブイグテレコム)がポイントを獲りにアタックする一幕も見られたが、依然として集団のペースは上がらない。120km地点過ぎでも12分強の差と、3人の逃げが決まるのはほぼ確実に。
逃げる3人の中で、31才のピノッティはこれまでプロ4勝。タイムトライアルのスペシャリストとして独走力には定評がある。ボノは今年のティレーノ〜アドリアティコの山岳ステージでプロ初勝利を挙げたばかりの23才。24才のフミは昨年の全日本TT&ロードのタイトル獲得が記憶に新しいが、ヨーロッパのプロレースでの勝利はまだ無い。フミにとって初勝利への最大のチャンスが巡ってきた。
ステージ勝利と総合リーダーの獲得を狙うピノッティは、143km地点のカテゴリー3級のトレイヴォーの登りでアタック。単独でトップに立つが、フミとボノはあせって追うことはなかった。ピノッティは158km地点、ゴール直前の3級山岳シャテルの上り口で2人に吸収される。
ここからはステージ勝利をめぐるけん制に入り、フミを先頭に残り1kmを切る。雨中のスプリントバトルはまず、足を使ったピノッティが脱落。勝負はフミとボノ、若い2人の一騎打ちに。これを制したのは「アマチュア時代から別府を知っていて、いい選手だというのも知っていた」とレース後に語ったボノ。要チェックされていたフミは惜しくもこの同世代イタリア人の前に敗れ、2位となった。
しかし言うまでもなくこの日のフミの活躍は、プロツアー制の敷かれた欧州ロードレースシーンにおける日本人選手の大きな前進だ。それを日本チャンピオンジャージを着て成し遂げたフミの今後の活躍に期待しないではいられない。また、前日まで体調不良を抱えつつも、レース期間中に立て直したフィジカルの強さは3週間のグランツールを走れる身体能力の高さも潜在的に示している。
レース中ずっとバーチャルリーダーだったピノッティは、リーダージャージを着るサヴォルデッリを含むメイン集団がボノから3分51秒遅れでゴールしたため、なんと4秒サヴォルデッリに届かず、総合2位でこの日を終えることになった。
結果的に総合トップを守ったが、展開次第ではサヴォルデッリのリーダージャージを失う可能性も多いにありえたアスタナ。ジロを直前にして、レースを完全にコントロールできるところを見せておくのは重要なはずだが、その真価が問われるのは1級の山岳が4つ待ち構える翌第4ステージになるだろう。
2位 別府史之(日本、ディスカバリーチャンネル)
3位 マルコ・ピノッティ(イタリア、ソニエルデュバル)
4位 クリストフ・モロー(フランス、AG2R) +3'51"
5位 トーマス・デッケル(オランダ、ラボバンク)
6位 アンドレア・トンティ(イタリア、クイックステップ)
7位 テオ・エルティンク(オランダ、ラボバンク)
8位 ロジェ・ブシャ(スイス、LPR)
9位 マークス・フォーテン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)
10位 パトリック・カルカーニ(スイス、リクイガス)
2位 マルコ・ピノッティ(イタリア、Tモバイル) +4"
3位 ロマン・クルイジガー(チェコ、リクイガス) +5"
4位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、プレディクトールロット)+6"
6位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)
7位 アンドレイ・カシェチキン(カザフスタン、アスタナ) +9"
8位 パトリック・カルカーニ(スイス、リクイガス) +10"
9位フランシスコ・ペレス(スペイン、ケスデパーニュ)
10位 ユベール・シュワブ(スイス、クイックステップ) +11"
text:Yufta.OMATA
photo:www.lampre-fondital.com
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ツール・ド・ロマンディ2007 第3ステージ
逃げたフミ惜しくも2位 ボノが別府を抑え勝利
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| 『ゴールスプリントで別府史之(ディスカバリーチャンネル)に競り勝ったマッテーオ・ボノ(イタリア、ランプレ)』 |
いよいよ突入する山岳ステージの初日、カテゴリー2級と3級の山岳が2つ待ち構える中級山岳ステージの第3ステージ。この日の焦点は総合争いの選手がどう走るか、だった。
しかしこの日注目すべきは総合上位陣の動向ではなく、レース序盤に決まった逃げに乗った選手だった。この日の逃げを作ったのは日本チャンピオンのフミこと別府史之(ディスカバリーチャンネル)で、アクチュアルスタートから4km地点でアタック。
これに乗じたのはマルコ・ピノッティ(イタリア、Tモバイル)と、マッテーオ・ボノ(イタリア、ランプレ)のイタリアコンビ。この3人の逃げがこの日のレースを決定づけた。この中で総合成績最上位はピノッティだったが、4分1秒遅れの98位ということで集団も寛容になった。ロマンディ初日から体調不良に苦しんでいたフミは17分58秒遅れの140位、ボノは20分2秒遅れの149位という総合順位につけていた。
この3人の逃げはみるみる集団との差を広げ、70km地点ではおよそ18分の大差をマーク。100km地点のカテゴリー2級の峠ル・ジブルーでは山岳賞ジャージを着るローラン・ブロシャール(フランス、ブイグテレコム)がポイントを獲りにアタックする一幕も見られたが、依然として集団のペースは上がらない。120km地点過ぎでも12分強の差と、3人の逃げが決まるのはほぼ確実に。
逃げる3人の中で、31才のピノッティはこれまでプロ4勝。タイムトライアルのスペシャリストとして独走力には定評がある。ボノは今年のティレーノ〜アドリアティコの山岳ステージでプロ初勝利を挙げたばかりの23才。24才のフミは昨年の全日本TT&ロードのタイトル獲得が記憶に新しいが、ヨーロッパのプロレースでの勝利はまだ無い。フミにとって初勝利への最大のチャンスが巡ってきた。
ステージ勝利と総合リーダーの獲得を狙うピノッティは、143km地点のカテゴリー3級のトレイヴォーの登りでアタック。単独でトップに立つが、フミとボノはあせって追うことはなかった。ピノッティは158km地点、ゴール直前の3級山岳シャテルの上り口で2人に吸収される。
ここからはステージ勝利をめぐるけん制に入り、フミを先頭に残り1kmを切る。雨中のスプリントバトルはまず、足を使ったピノッティが脱落。勝負はフミとボノ、若い2人の一騎打ちに。これを制したのは「アマチュア時代から別府を知っていて、いい選手だというのも知っていた」とレース後に語ったボノ。要チェックされていたフミは惜しくもこの同世代イタリア人の前に敗れ、2位となった。
しかし言うまでもなくこの日のフミの活躍は、プロツアー制の敷かれた欧州ロードレースシーンにおける日本人選手の大きな前進だ。それを日本チャンピオンジャージを着て成し遂げたフミの今後の活躍に期待しないではいられない。また、前日まで体調不良を抱えつつも、レース期間中に立て直したフィジカルの強さは3週間のグランツールを走れる身体能力の高さも潜在的に示している。
レース中ずっとバーチャルリーダーだったピノッティは、リーダージャージを着るサヴォルデッリを含むメイン集団がボノから3分51秒遅れでゴールしたため、なんと4秒サヴォルデッリに届かず、総合2位でこの日を終えることになった。
結果的に総合トップを守ったが、展開次第ではサヴォルデッリのリーダージャージを失う可能性も多いにありえたアスタナ。ジロを直前にして、レースを完全にコントロールできるところを見せておくのは重要なはずだが、その真価が問われるのは1級の山岳が4つ待ち構える翌第4ステージになるだろう。
ツール・ド・ロマンディ2007第3ステージ結果
1位 マッテーオ・ボノ(イタリア、ランプレ) 4h04'15"2位 別府史之(日本、ディスカバリーチャンネル)
3位 マルコ・ピノッティ(イタリア、ソニエルデュバル)
4位 クリストフ・モロー(フランス、AG2R) +3'51"
5位 トーマス・デッケル(オランダ、ラボバンク)
6位 アンドレア・トンティ(イタリア、クイックステップ)
7位 テオ・エルティンク(オランダ、ラボバンク)
8位 ロジェ・ブシャ(スイス、LPR)
9位 マークス・フォーテン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)
10位 パトリック・カルカーニ(スイス、リクイガス)
個人総合成績
1位 パオロ・サヴォルデッリ(イタリア、アスタナ) 12h23'20"2位 マルコ・ピノッティ(イタリア、Tモバイル) +4"
3位 ロマン・クルイジガー(チェコ、リクイガス) +5"
4位 クリストファー・ホーナー(アメリカ、プレディクトールロット)+6"
6位 サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)
7位 アンドレイ・カシェチキン(カザフスタン、アスタナ) +9"
8位 パトリック・カルカーニ(スイス、リクイガス) +10"
9位フランシスコ・ペレス(スペイン、ケスデパーニュ)
10位 ユベール・シュワブ(スイス、クイックステップ) +11"
ポイント賞
マークス・フォーテン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)スプリント賞
パトリック・カルカーニ(スイス、リクイガス)山岳賞
ローラン・ブロシャール(フランス、ブイグテレコム)text:Yufta.OMATA
photo:www.lampre-fondital.com
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