ショップで買うべき?海外通販で買うべき?それぞれのメリット・デメリットとは?メーカーやショップの対応は?自分に適したスタイルでショッピングを楽しむ極意

海外通販がより一般的になり、海外で購入するほうが安く手に入るということで利用者は年々増え続けている。国内の販売業界はそれに戦々恐々とし、多くの代理店は海外通販で買ったものはメンテナンスや保証をしないだけでなく、取扱い小売店にも同様の対応を求めているケースも多い。しかしそれでも利用者が増えつづける背景には、もちろん価格もあるが、一部海外メーカーが始めた、「正規国内販売品でなくとも、通販で買ったものでも商品に自信を持っているので保証をする。」というスタンスが大きく影響しているだろう。正解というものは存在しないが、それぞれにメリット、デメリットがあるので、まずはそれらを見て行こう。

『CRCも元々は一小売店だった ©CRC』
まず国内の販売店で買うメリットはなんだろう?それはやはり実際に手にとって商品を確認できること、そして購入店での保証や調整などの対応が受けられることだ。サイクリストにとっては馴染みの店を作ることで、安心して商品を購入、使い続けるという「安心感」があるのだ。いざという時に対処してもらえるのは、ユーザーにとっては非常にありがたいところだ。「お得意様」になるという優越感は、ある意味馴染みのバーや居酒屋を作ること同様に、一つの楽しみ方でもある。
しかし自転車がブームになりエントリーユーザーが増えるに連れ、一部ショップで詳しくないユーザーに必要以上に高額な商品を売るケースや、経験の浅いユーザーに対して露骨に嫌悪感を示したり、対応するのがめんどくさいといった態度を示すショップや店員がいることなどもかなり報告されている。今はネットで簡単に検索できる時代、信頼のおけるショップや、素人にでも丁寧に対応してくれるショップなどの評判も検索できるので、そのあたりを参考にすることが「間違った店選びをしない」ための必要不可欠な要素となりつつある。また安易に店員の言う通り買うのではなく、ある程度の事前知識を仕入れておくこともいい買い物をするコツになりつつある。

『今や世界中に通販会社が存在する』
では海外通販のメリットはなんだろう。まずはやはり価格だろう。とにかく国内で買うのに比べて大幅に安く変えることが多い。場合によっては半値以下の場合なども多く、わざわざ高い金額を出して国内で買うよりは、自分でメンテができるのであれば海外で買うほうが、差額でさらなる買い物が楽しめるというメリットがある。また国内未入荷モデルが手に入ったり、国内未発売のカラーが手に入るなどもあり、差をつけたい人にとっては今や海外通販は欠かせないものになりつつある。
いいことづくめのようなそんな海外通販も問題はある。例えばアパレルやシューズ、ヘルメットなどの場合、実物を手にできないだけに、サイズが合わないなどのケースが有る。また海外からの輸送過程で傷が入る場合や破損するケースもあるのだ。万が一そのようなトラブルの場合の面倒くささはきっちりと認識しておくべきだろう。返品や返金、代替品の発送なども含めて、かなりの手間と時間を費やす事となるだろう。また現状では多くの海外通販商品は国内の正規代理店や販売店では対応してもらえないケースが有ることも頭に入れておこう。
つまり海外通販を利用するのであれば、ある程度の覚悟と技術力が伴わなければならないということをきちんと把握しておこう。単に安いだけで購入をすれば、そこには想像以上の労力と時間を費やす可能性が待ち構えているかもしれないのだ。それを避けたいのであれば、国内の代理店や正規販売店で販売をしているものを買うほうが無難といえるだろう。自分が一定の技術があり、また海外とのやり取りなどに関してもある程度自信があるのであれば、海外通販は積極的に利用していいだろう。

『こうして管理され、世界中に発送されていく ©CRC』
日本の輪界では、代理店が大きく幅を利かせ、小売店にしわ寄せと締め付けが来ているケースをよく目の当たりにする。それに対して昨今海外通販会社では日本語での対応を可能にするなど、顧客へのサービスを進めている。また更には海外通販会社が小売店と直接契約をして、通販商品への対応をするケースも増えてきている。これはユーザーにとっては非常にありがたい限りだ。
海外通販と正規国内販売、それぞれにはメリットとデメリットがある。自分の懐具合や知識、技術力などを加味して、どちらを利用するか考えるべきだろう。サイクルライフの楽しみ方は人それぞれなのだ。
H.Moulinette