ブエルタ・ア・エスパーニャ第15st:面白いのは総合優勝争いにあらず!3日で2勝!ポイント賞ジャージのファン・アールトが熱波で短縮のステージを制す!チームはこれで5勝目!
グランツールと言えば総合優勝争いとその日のステージ争いという二つのポイントがある。総合優勝争いから絶対王者のタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツXRG)がいなくなったことで、レースに面白みがなくなったという声は多かった。強すぎるが、それでもレースの展開を面白くすることができるのが千両役者であり、その不在はレースを大人しいものにしてしまっていた。だがそんな展開を一気に再び盛り上げているのがヴィズマ・リースアバイクだ。既にスプリントで3勝を挙げているマシュー・ブレナン(ヴィズマ・リースアバイク)に加え、絶好調なワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク)はブレナンのアシスト任務をこなしながら山岳ステージでも連日逃げに乗ると、ポイント賞ジャージを着用したまま山岳賞ポイントも荒稼ぎしている。さらにこのステージでも5人の少人数による逃げ集団のスプリントを制して今大会2勝目、チームとして15ステージで5勝目を挙げた。

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ファン・アールトはこの日も残り30.7㎞でこの日の5名の先頭集団を形成すると、そのままローテーションしながらゴール目指して快調にペースを上げていく。残り4㎞を切りティボー・ネイス(リドル・トレック)、アンドレアス・レクネサンド(Uno-Xモビリティ)が連続してアタックを仕掛けるもファン・アールトはこれを自力で回する。そして展開はまるで1対4、誰がファン・アールトを倒すのかという駆け引きとなる。だがそうなればファン・アールトにとっては有利、ゴール勝負での協調体制がない個人勝負の力量だけで考えれば圧倒てしているのはファン・アールト、残り300mでネイスが早仕掛けでスパートをするが、これをきっちり背後につきマーク、この動き自体をリードアウトとして利用して自らゴールラインへ向け飛び出していった。スプリント力で勝るファン・アールトはゴールでまたもガッツポーズ、勝者の渾身の咆哮を奏でた。

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第15ステージは熱波によりエキストリームウェザー・プロトコルが発動、189.7㎞が110.2㎞に大幅短縮された。それによりこの日は明確にヴィズマ・リースアバイクが戦略的に集団をコントロールし続けた。山岳が大幅にカットされたことで、当初はスプリント勝負狙いによる動きで、ブレナンでのスプリントを狙っているかのように思われた。最初に発生した11名の逃げだったが、容認され筒も大きなアドバンテージは得られない。メイン集団では総合リーダージャージのモビスターではなくこの日も意思をもってヴィズマ・リースアバイクが積極的に主導、逃げとのタイム差を射程圏内にとどめ続けた。

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そして逃げ集団からレクネサンドがアタック、単独で3級山岳の頂上を超えていった。そこにラムセス・デブルイン(アルペシン・プレミアテック)、さらにファン・アールト、ネイス、アレッサンドロ・ロメル(XDSアスタナ)が次々と合流、ここでこの日の5人の逃げが決まった。5人中3人が新人賞対象の若い実力者、そこにファン・アールトが加わったことで馬力ある逃げはぐいぐいとその差を広げていく。後続では追走集団が形成され、この逃げを追う動きを見せるが、その差は縮まるどころかじわじわと広がっていく。
ヴィズマ・リースアバイクはファン・アールトが動くタイミングを見計らってのこの日の集団コントロール、鮮やかにその戦略がはまりファン・アールトは一昨日の勝利に続く2勝目を目指しゴールラインでのスプリントに挑んだ。実力者であるファン・アールトにとって、若手相手となったことで一日の長がそこにはあった。抜群の駆け引きと勝利への嗅覚で難なくライバルたちを一蹴、今大会2勝目を挙げた。
総合勢はこの日は全く動かず、仕掛けもないままに脚を休めるステージとなった。まだまだ僅差でのバトル、ポガチャルのようにワンミスで順位が入れ替わるだけに慎重にならざるを得ない展開が続いた。

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ワウト・ファン・アールト(ステージ1位)
「今日はライバルチームを驚かせようと思っていたんだよ。だからあえて一日中集団をコントロールしたんだよ。うちには勝てるメンバーがまだ揃っているからね。僕は中間スプリントで”いける”と踏んでアタックしたんだ。どのチームも我々の動きに対して、ブレナンでのスプリント勝負を警戒していたと思うし、僕らにとってはいくつものオプションがあったんだよ。こういうレース展開が好きだね。」
第15ステージ順位
1位 ワウト・ファン・アールト(ヴィズマ・リースアバイク) 2h35’00”
2位 アレッサンドロ・ロメル(XDSアスタナ)
3位 ティボー・ネイス(リドル・トレック)
4位 ラムセス・デブルイン(アルペシン・プレミアテック) +02”
5位 アンドレアス・レクネサンド(Uno-Xモビリティ)
6位 アレッサンドロ・コヴィ(ジェイコ・アルーラ) +58”
7位 バスティアン・トロンション(グルーパマFDJユナイテッド)
8位 ヘノック・ミュルブラン(XDSアスタナ)
9位 ステファン・キュング(チュードル・プロサイクリング)
10位 イヴォ・オリベイラ(UAEチームエミレーツXRG)
ブエルタ・ア・エスパーニャ)総合順位
1位 エンリック・マス(モビスター) 52h05’56”
2位 フェリックス・ガル(デカスロンCMA・CGM) +2’06”
3位 プリモズ・ログリッチ(レッドブル・ボーラ・ハンスグロエ) +2’10”
4位 リチャード・カラパズ(EFエデュケーション・イージーポスト) +4’24”
5位 オスカル・オンリー(ネットカンパニー・イネオス) +5’44”
6位 ヤコブ・オムルツェル(バーレーン・ヴィクトリアス) +6’14”
7位 マティアス・スケルモース(リドル・トレック) +6’49”
8位 クリスチャン・ロドリゲス(XDSアスタナ) +7’01”
9位 クレメント・ベルセット(グルーパマFDJユナイテッド) +7’19”
10位 セップ・クス(ヴィズマ・リースアバイク) +8’55”
H.Moulinette












