
PINARELLO FT1
価格:482,000円(アルテグラSL完成車)
358,000円(フレーム)
フレーム:30HM12Kカーボンモノコック
フォーク:FP8 シャークフォーク 30HM12Kカーボン
コンポーネント:アルテグラSL
クランク:MOst LINX コンパクト カーボン
ホイール:MOst CHALL
サイズ:46、49、53
カラー:完成車/レッド、フレーム/ホワイト
高い推進力を生み出す、適度な剛性のチェーンステイ。また、チェーンステイのサイドに描かれたロゴの下にはイタリア国旗とともに、ピナレロの本拠地であるトレヴィーゾの名が刻まれ、イタリアンブランドであることを主張する

ボリュームのあるエアロ形状を採用し、30HM12Kカーボンを使用したフロントフォーク。振動吸収性も高く、適度な剛性で操作性もスムーズ。長距離を走りやすいことはもちろんのこと、カーブが連続するコースでも使いやすい
完成車モデルには、ピナレロオリジナルパーツ“MOst”(モスト)を装備。ブルホーン、DHバー、さらにクランクにはコンパクトドライブを採用しているので、購入してすぐにレースに出場することも可能だ(ペダル別売り)
ロードバイクの世界で最も人気あるブランドのひとつ“ピナレロ”が、初めてリリースしたトライアスロンモデル。TTマシンの最上位機種“モンテロ”をベースにトライアスロン用として再設計され、フレーム素材に30HM12Kカーボンを使用し、剛性と振動吸収性のバランスに優れたモデルに仕上がっています。日本のロング界の女子トップ選手である今泉奈緒美が、このFT1を使用してアイアンマン・ジャパン2連覇していることからも、ロングディスタンス向きの一台であると言えるでしょう。
実際に乗ってみて、まず始めに感じるのが、その乗り出しの軽さ。トレール長を長く取っているので直進安定性も高いのですが、ペダルに力を入れたときの感覚はロードバイクに近い。やはり長年、ロードバイクの開発によって培った経験と技術が、このモデルにも活かされているのでしょう。低速から一気に巡航速度まで上げていくことができます。
さらにスピードが上がるに従って、前面投影面積が少なく流線的なフレーム形状による空気抵抗軽減効果を実感できます。安定した直進走行性で、長距離を一定ペースで走り続けるライドに適しているでしょう。振動吸収性も適度で、バイクからランへスムーズに移行していくことできる。やはり、3種目トータルで考える必要のあるトライアスロンに使いやすいですね。
またBBハイトが高めに設計されているので、FT3と同様にダンシンしやすく、上りにも使いやすい。いい意味でクセのない操作感で、下りも安定して走行できます。例えば、アイアンマン・ジャパンはアップダウンの多いコースなので、ロードバイクにDHバーを装着して出場する人も多いのですが……このバイクならば、そのようなコースでも使いやすいでしょう。
今年からは完成車販売だけでなく、フレーム販売も開始される点も注目です(昨年は完成車販売のみ)。自分に合ったサドルやハンドルをチョイスすることもでき、例えば、現在持っているロードバイクからコンポーネントなどを乗せかえれば、より手頃な価格でトライアスロンバイクを手にすることができるでしょう。
今泉奈緒美だけでなく、私が指導した一般エイジグルーパー3選手もこのFT1を使用してアイアンマン・ハワイの出場権を獲得。このことからも分かる通り、今泉のようなトップ選手はもちろんのこと、これからトライアスロンに挑戦しようという人にもおすすめのモデルと言えます。

