BH
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BH TECHNOLOGY 情熱が生み出す先進の技術
すべてのサイクリストに喜びを
情熱の国スペインのイメージは、BHのバイク開発に注がれる情熱の源泉でもある。しかし、その開発コンセプトはヨーロッパという限られたフィールドにおいてのみでは決してなく、アメリカやオセアニア、あるいはアジアなど、世界全域からもたらされるインフォメーションをその源としている。
BHのバイクにおける開発コンセプトはいつでも乗り手存在を置き去りにはしておらず、あらゆるレベルのサイクリストに適したバイク製作が基本姿勢として確立されている。乗り手のすべてにバイクライドの楽しさを伝えるような、幅広い商品開発が目標とされているのだ。
バスクが生んだ真のバトルマシン
フレーム単体880gという軽さとエアロフォルムを両立したBH G4
BHが誇るトップモデルがG4グローバルコンセプトだ。欧州屈指の山岳地帯、ピレネーを有するお国柄。古くはフェデリコ・バハモンテス、ペドロ・デルガドなどの活躍が物語るように、スペインからは多くの山岳スペシャリストが生まれている。
山岳に囲まれたバスクの地理的特性が軽量フレームを要求するのは自明の理であり、G4はフレーム単体でたったの880gというフェザーウエイトに仕上げられている。シートポスト一体型フレームとしては驚異的な数字である。よりオールラウンドなキャラクター付けがされているコネクトでも900gという軽さなのは瞠目に値する。

ちなみに今日一般的になっているISP(インテグラルシートポスト=シートポスト一体型フレームデザイン)は、BHが先鞭をつけたコンセプトだ。G4へのISPの採用は、フレームの一体感を向上させ、超軽量と高剛性の共存を実現している。
軽量性とエアロダイナミクス、運動性能の高バランス
しかしBHバイクのフレームキャラクターは単に重量の軽さだけで形容されてはおらず、使用素材や製作方法をも反映している。たとえば軽さを第一目標とするG4には、より軽量&高剛性なナノテクノロジーカーボンファイバーが素材として採用される。そしてよりオールラウンドな使用条件に対応させるコネクトでは、マルチレイヤーカーボンファイバーによるチューブtoチューブ製法が選択されている。これは優劣の問題ではなく、それぞれの方法論が持つ利点を最大限に生かすことが主眼にある。

72°というやや小さなシートアングルが設定されているのもG4の特徴だが、これは通常のオフセットされたシートピラーを使うことによるバランスの乱れを嫌ってのことで、上りの後には必ずある、ダウンヒルで安定性確保に大きく貢献している。オフセットがないシートピラー(ISPシステム)の採用が、軽量化にも貢献しているのは言うまでもないだろう。

その重量の軽さや、スペインブランドのバイクというイメージから"山岳専用のバイク"という位置づけがされやすいが、G4には空力&剛性確保に有効なエアロフォルムのチュービングが採用されている。エアロダイナミクスの追求は細部まで徹底されていて、シフトワイヤーはダウンチューブ下部に半内蔵的に設定されおり、わずかな空気抵抗の可能性さえ排している。そのうえ、通常チェーンステイ下にむき出しとなるシフトワイヤーは、引っ掛け等のトラブルを防ぐために完全内蔵式となっており、空気抵抗軽減への気遣いは細部にまで行き届いている。
カーボンならではの設計の自由度を生かし複雑なかつ流麗な異形デザインになっているトップチューブ
ペダル巻き込み等のトラブルを避ける目的でチェーンステイに内蔵されるシフトワイヤー。空力的にも理にかなっている
翼状断面をもつエアロシートチューブ。この辺りだけ見ればTTバイクのようでもある
こうした製品開発には当然プロレースからのフィードバックも反映されている。ロードレースではプロツアーチームのアージェードゥゼル・ラモンディアルに、コンチネンタルチームのフュルテバンチュラ(Fuerteventura)やニコラスマテオス(Nicolas Mateos)そしてオベール93(Auber93)などに機材供給を行い、常に実戦の場でテスト&デベロップメントを行っている。

MTB の分野ではワールドカップに参戦しているBH-サンツアー(BH−Suntour)、トライアスロンではハワイでのアイアンマンレースで勝利したエネコ・リアノス(Eneko Lianous)らのサポートを行い、R&Dはより広範囲にわたっている。

BHは2005年には、フランスのル・シクル(Le Cycle)誌からファーストバイク賞、'06年にはスペインのチクリスモ・ア・フォンド(Ciclismo a Fondo )誌からロードフレーム賞、イギリスのサイクリングプラス(CyclingPlus)誌からはファーストバイク賞を獲得している。開発、実戦の場での幅広くかつ濃密なBHの活躍が、こうした栄誉を得る原動力となっているのだろう。

BH G4 IMPRESSION
卓越した軽さ。しかし備えるオールラウンド特性
リヤホイールぎりぎりまで迫っているシートチューブの造形が判る。リヤセンターの短縮による反応性向上はもちろん、エアロダイナミクスの向上にも効果がある
滑らかなBB接合部。もっとも応力が集中する部分だけにボリュームをもたせている
BHがプロツアーチームのアージェードゥゼル・ラモンディアルに供給するバイクがこのG4だ。チームカラーであるホワイトを基調にブルーを配したフレームは、見た目にも軽快そうな雰囲気を漂わせている。

ISP(インテグラルシートポスト)コンセプトやエアロチュービング、はたまたシフトワイヤーの内蔵工作なども相まって、一見すると「平地だけが得意な剛性自慢のタイムトライアルバイク」と思いきや、カーボンナノテクノロジーの採用によって、フレーム単体で880gという超軽量に仕上がっているというから驚きだ。
持ってみれば当然のように驚くほど軽く、技術の進歩をつくづく思い知らされるばかり。もっとも、現代の最新鋭バイク達の多くと比べても、B4の軽さは充分以上に際立っているのだが。

ペダルを踏み出した時、なんの抵抗感もなくペダルが踏み下ろせる感覚は、軽量アルミバイクのそれを連想させる。反応性は良いが硬すぎず、適度な快適性がある。これは的確な剛性配分によってペダリングパワーに対して過度に頑張らないキャラクターになっているためと思われる。
加速途中においてもその感覚は持続し、車重の軽さも相まって、スピードメーターの数字はライダーの実力以上に跳ね上がっていく。エアロフォルムや高いパワー伝達性のおかげかスピード維持も楽で、軽量性からくる慣性重量の小ささを感じさせない。BB周囲の剛性が適度なので、反応がいいくせに脚に来にくいキャラのおかげもあるだろう。長く強く踏めるということは、つまりはヒルクライムの速さにもつながる。

インテグラルシートポストを採用したバイクに共通する、視覚的かつ感覚的なマスの分散がわずかに感じられるものの、もともと車体重量が軽いためにダンシング時に少々バイクを乱暴に振っても姿勢の乱れはまったく誘発されない。このあたりはISPの始祖であるBHの、一日の長を感じる部分だ。

素直なハンドリング特性に加え、とにかく小さい質量が作用し、速度の域を問わずにコントロールは容易だ。エアロ形状のブレードを持ちながらもタテ・ヨコ方向に高剛性なフロントフォークはハードブレーキングでもビクともせず、高速ダウンヒルでも安心だ。ただし、極端に荒れた路面では多少なりともナーバスな感じになるのは質量の小さいバイクの宿命か。

軽さとエアロフォルムの両立によりオールラウンドな使い勝手はもちろん、山岳&平地のタイムトライアルに特化した環境も得意としているので、B4一台でヒルクライムレースからロードレース、はたまたトライアスロン系のようなロングライドまで、オールラウンドにバイクライフが楽しめることだろう。なんとも欲張りなバイクだ。

impression by
Atsuki.SAKURAZAWA
BH G4の細部を紹介! See detail. click!