2007/10/24 12:17


1990年に宇都宮を舞台にUCI世界選手権ロードレースが行なわれ、そのメモリアル大会として1992年に歴史をスタートさせたジャパンカップ。1996年にはUCIワールドカップ最終戦に組み込まれたこの世界的なレースは、今年で開催16回目を迎える。
フリーランやオープンレースを含む2日間の日程の最後を飾るのが世界トップクラスの選手が集うジャパンカップメインレースだ。コースは1990年世界選手権コースをベースに作られた周回で、高低差約100mの古賀志林道を含む14.4kmの周回コースを10周、そして後半部分をショートカットした10.3kmの最終周回をこなしてゴールに辿り着く。走行距離は151.3kmに及ぶ。
登り有り、平坦有りのコースの中で、古賀志林道への登りが最大の見どころだ。スタート後間もなく始まるこの登りは、標高185mのレース最高地点まで一気に駆け上がる。毎年沿道には観客が鈴なりに続き、グランツールさながらの路上ペイントが描かれる。この頂上には山岳ポイントが設定されており、3周回ごとにトップで通過した選手たちに山岳賞が与えられる。
頂上を越えると牧場に向けてのダウンヒルが始まり、平坦区間をこなした後は田野町交差点からの細かなアップダウン区間に入る。緩やかな萩の道の登りや、急勾配の鶴カントリークラブへの登りをこなすとスタート地点に戻る。
これまでの大会のレース展開を見ると、序盤からの逃げ集団をラスト2〜3周あたりで吸収し、ラスト1〜2周の古賀志林道で勝負がかかることが多い。ここでは確実に集団は分裂するだろう。しかし長さ1kmの登りとゴールまで距離を考えると単独逃げは難しい。登りで飛び出した数名、もしくは小集団によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高いだろう。
2007年ジャパンカップにはプロツアーチームが3つ、プロコンチネンタルチームが2つ、コンチネンタルチームが6つ、ナショナルチームが4つの計15チームが出場する。
2006年大会を制したリカルド・リッコ(イタリア、サウニエルドゥバル)は一回りも二回りも大きくなって帰ってくる。ジャパンカップでの勝利以降、リッコは今シーズン目覚ましい活躍を見せている。春先のティレーノ〜アドリアティコステージ2連勝に始まり、ジロ・デ・イタリアでは最難関山岳ステージで優勝を飾ってみせた。ジャパンカップ1週間前のジロ・ディ・ロンバルディアでも終盤の登りでアタックを繰り返して2位。特に登りでのアタックは鋭く切れ味があり、世界が認めたクライミング能力が古賀志林道で発揮されるだろう。
コースを知り尽くしたジャパンカップの常連マヌエーレ・モーリ(イタリア)を始め、TTスペシャリストのライヴィス・ベロフォシクス(ラトビア)、ツール・ド・フランスでのステージ優勝経験があるルーベンス・ベルトリアーティ(スイス)など、サウニエルドゥバルは連覇に向けて万全の体勢で臨む。
リッコの対抗馬として注目を集めるのがファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)だ。リッコと同じく登りを得意とするクライマーで、2004年にはジロ・デ・イタリア山岳賞に輝いた。現ドイツチャンピオンで、チャンピオンジャージは白地に黄赤黒で目立つため、集団内でも発見は容易いはずだ。監督のクリスチャン・ウェーグマンは実兄。
また、このゲロルシュタイナーは今大会の最強チームとの呼び声も高い。山岳に強いベルンハート・コール(オーストリー)、スピードのあるロニー・シォルツ(ドイツ)やぺーター・ヴロリヒ(オーストリー)など、多様なレース展開に対応できる力を有する。
そしてイタリアからはランプレフォンディタル。エースを務めるマルコ・マルツァーノ(イタリア、ランプレフォンディタル)はグランツールでの経験も豊富なクライマー。まだプロレース未勝利だが、アマ時代にはベビージロで優勝している。これが3度目のジャパンカップ出場だ。
ランプレフォンディタルからは他にも、サウニエルドゥバルに所属するエマヌエーレの実兄マッシミリアーノ・モーリ(イタリア)や、36歳のベテランパンチャーパオロ・フォルナチャーリ(イタリア)、イタリア期待の若手フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア)らが出場。メンバーから監督まで全員がイタリア人だ。普段リクイガスで活躍する中野喜文マッサーがチームに同行する。
現オーストラリアチャンピオンで、9月のツール・ド・北海道でのステージ優勝が記憶に新しいダレン・ラプトーン(オーストラリア)率いるドラパックポルシェと、ヨーロッパでの経験値を増やしている日蘭合同のスキルシマノの2チームはプロコンチネンタルチーム。スキルシマノは全員日本人メンバーを選出しており、ツール・ド・ランカウイの山岳で活躍した土井雪広には期待が集まる。宇都宮が地元の廣瀬佳正は序盤から積極的に動いてくるだろう。
ヨーロッパを舞台に活動を続けるNIPPOコーポレーション・梅丹本舗は日本ナショナルジャージを着る新城幸也を中心にレースを展開するだろう。福島兄弟の積極的な走りはレース展開に大きな影響を及ぼすはずだ。
Jツアーを2年連続で制したばかりの鈴木真理は、今シーズン限りでチーム解散が決まっているチームミヤタを引っ張る。ジャパンカップで見るミヤタの最後の雄姿を目に焼き付けておきたい。他にも好調の橋川健擁するマトリックスや、日本を代表するクライマー別府匠率いる愛三工業レーシングチームなど、世界の強豪に挑む日本人選手の活躍に期待したい。
text:Kei.TSUJI


ジャパンカップ2007見どころ
16年目のジャパンカップ、今年も宇都宮で火花散る
1990年に宇都宮を舞台にUCI世界選手権ロードレースが行なわれ、そのメモリアル大会として1992年に歴史をスタートさせたジャパンカップ。1996年にはUCIワールドカップ最終戦に組み込まれたこの世界的なレースは、今年で開催16回目を迎える。
最後まで展開の読めぬアップダウンコース
フリーランやオープンレースを含む2日間の日程の最後を飾るのが世界トップクラスの選手が集うジャパンカップメインレースだ。コースは1990年世界選手権コースをベースに作られた周回で、高低差約100mの古賀志林道を含む14.4kmの周回コースを10周、そして後半部分をショートカットした10.3kmの最終周回をこなしてゴールに辿り着く。走行距離は151.3kmに及ぶ。
登り有り、平坦有りのコースの中で、古賀志林道への登りが最大の見どころだ。スタート後間もなく始まるこの登りは、標高185mのレース最高地点まで一気に駆け上がる。毎年沿道には観客が鈴なりに続き、グランツールさながらの路上ペイントが描かれる。この頂上には山岳ポイントが設定されており、3周回ごとにトップで通過した選手たちに山岳賞が与えられる。
頂上を越えると牧場に向けてのダウンヒルが始まり、平坦区間をこなした後は田野町交差点からの細かなアップダウン区間に入る。緩やかな萩の道の登りや、急勾配の鶴カントリークラブへの登りをこなすとスタート地点に戻る。
これまでの大会のレース展開を見ると、序盤からの逃げ集団をラスト2〜3周あたりで吸収し、ラスト1〜2周の古賀志林道で勝負がかかることが多い。ここでは確実に集団は分裂するだろう。しかし長さ1kmの登りとゴールまで距離を考えると単独逃げは難しい。登りで飛び出した数名、もしくは小集団によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高いだろう。
世界トップクラスのライダーが宇都宮に集結
2007年ジャパンカップにはプロツアーチームが3つ、プロコンチネンタルチームが2つ、コンチネンタルチームが6つ、ナショナルチームが4つの計15チームが出場する。
2006年大会を制したリカルド・リッコ(イタリア、サウニエルドゥバル)は一回りも二回りも大きくなって帰ってくる。ジャパンカップでの勝利以降、リッコは今シーズン目覚ましい活躍を見せている。春先のティレーノ〜アドリアティコステージ2連勝に始まり、ジロ・デ・イタリアでは最難関山岳ステージで優勝を飾ってみせた。ジャパンカップ1週間前のジロ・ディ・ロンバルディアでも終盤の登りでアタックを繰り返して2位。特に登りでのアタックは鋭く切れ味があり、世界が認めたクライミング能力が古賀志林道で発揮されるだろう。
コースを知り尽くしたジャパンカップの常連マヌエーレ・モーリ(イタリア)を始め、TTスペシャリストのライヴィス・ベロフォシクス(ラトビア)、ツール・ド・フランスでのステージ優勝経験があるルーベンス・ベルトリアーティ(スイス)など、サウニエルドゥバルは連覇に向けて万全の体勢で臨む。
リッコの対抗馬として注目を集めるのがファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ゲロルシュタイナー)だ。リッコと同じく登りを得意とするクライマーで、2004年にはジロ・デ・イタリア山岳賞に輝いた。現ドイツチャンピオンで、チャンピオンジャージは白地に黄赤黒で目立つため、集団内でも発見は容易いはずだ。監督のクリスチャン・ウェーグマンは実兄。
また、このゲロルシュタイナーは今大会の最強チームとの呼び声も高い。山岳に強いベルンハート・コール(オーストリー)、スピードのあるロニー・シォルツ(ドイツ)やぺーター・ヴロリヒ(オーストリー)など、多様なレース展開に対応できる力を有する。
そしてイタリアからはランプレフォンディタル。エースを務めるマルコ・マルツァーノ(イタリア、ランプレフォンディタル)はグランツールでの経験も豊富なクライマー。まだプロレース未勝利だが、アマ時代にはベビージロで優勝している。これが3度目のジャパンカップ出場だ。
ランプレフォンディタルからは他にも、サウニエルドゥバルに所属するエマヌエーレの実兄マッシミリアーノ・モーリ(イタリア)や、36歳のベテランパンチャーパオロ・フォルナチャーリ(イタリア)、イタリア期待の若手フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア)らが出場。メンバーから監督まで全員がイタリア人だ。普段リクイガスで活躍する中野喜文マッサーがチームに同行する。
ホスト国として活躍を誓う日本勢
現オーストラリアチャンピオンで、9月のツール・ド・北海道でのステージ優勝が記憶に新しいダレン・ラプトーン(オーストラリア)率いるドラパックポルシェと、ヨーロッパでの経験値を増やしている日蘭合同のスキルシマノの2チームはプロコンチネンタルチーム。スキルシマノは全員日本人メンバーを選出しており、ツール・ド・ランカウイの山岳で活躍した土井雪広には期待が集まる。宇都宮が地元の廣瀬佳正は序盤から積極的に動いてくるだろう。
ヨーロッパを舞台に活動を続けるNIPPOコーポレーション・梅丹本舗は日本ナショナルジャージを着る新城幸也を中心にレースを展開するだろう。福島兄弟の積極的な走りはレース展開に大きな影響を及ぼすはずだ。
Jツアーを2年連続で制したばかりの鈴木真理は、今シーズン限りでチーム解散が決まっているチームミヤタを引っ張る。ジャパンカップで見るミヤタの最後の雄姿を目に焼き付けておきたい。他にも好調の橋川健擁するマトリックスや、日本を代表するクライマー別府匠率いる愛三工業レーシングチームなど、世界の強豪に挑む日本人選手の活躍に期待したい。
text:Kei.TSUJI
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