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2017/11/25 21:06

タイヤの選択

ロードのタイヤが太くなっていくことの意味はあるのか?現代に与えられた乗り方に合わせた多様性、あなたはどちらを選ぶ?自分自身とバイクを考えて適切なタイヤ幅選択を


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ロードレースと言えば、かつては細いタイヤが主流だった。18C や20Cなどが当たり前であり、細身のフレームとあいまって繊細なシルエットがその佇まいであった。しかし昨今ロードバイクはカーボン全盛期となり、ごついボディーに合わせるかのようにタイヤもどんどんと太くなり、今や25Cどころか、クロスバイクのスタンダードでもある28Cまで履く時代となった。


『最近人気の28C ©Tim D Waele』
そもそもヨーロッパで太めのロードタイヤは昔からツーリング用として存在はしてきた。それが石畳の多い悪路対策、また硬いカーボンフレームへの対策の一つとしてレースなどで採用されるようになったのだ。そもそもアメリカ、ヨーロッパも含め、日本に比べて路面の舗装はかなり悪い。だからこそ細いタイヤではトラブルの可能性があり、徐々に太めのタイヤへと移行していった。またカーボンフレームの薄くて硬いという構造も、クッション性を求めて太いタイヤへの移行を促した。

タイヤは消耗品でありながら、比較的高価なものが多く、多くのユーザーがそんなに頻繁に交換はしていないだろう。だが消耗すれば購入を考えるし、その際に果たして太めのタイヤってどうなの?、と思ったユーザーは多いはずだ。ものすごく簡潔に言えば、速さを求めるなら細いタイヤ、安定感を求めるなら太いタイヤと言うことになる。ただそれぞれにメリットとデメリットがある。


『タイヤの選択は臨機応変に ©Tim D Waele』
まずは細めのタイヤだが、何よりも加速性だろう。そしてそれは僅かではあるが、つまり足への負担も少ないということだ。つまりより軽い力で速度を上げられことは一つの大きなメリットだろう。またハンドリングも接地面積の少ない分太いタイヤよりは軽い。方向転換なども容易にできる、などの多数のメリットがある分デメリットも当然有る。例えば段差には弱くなる、路面の凹凸の際にパンクなどをしやすくなるし、衝撃も拾いやすくなる。それに加えて空気量が少なく高圧なことで、空気が抜けるのも比較的早いので、こまめな空気圧チェックが必要となる。

では太めのタイヤはと言うと、転がり抵抗もあり細いタイヤほどの加速性はないが、空気量も多く衝撃をより吸収することで段差や、路面の凹凸に強いというのが最大のメリットかもしれない。また空気もより抜けにくくはなるので、細いタイヤほど神経質にこまめにチェックする必要はなくなるだろう。デメリットはハンドリングが比較すれば少しもったりするのと、あとは重量増だろう。太いタイヤでも軽量なものはあるが、それは単純にゴムが薄く、結局パンクのリスクが上がることにほかならない。


『タイヤの空気量差 ©Tim D Waele』
タイヤ幅が大きくなればなるほどクッション性は増すが、ではどれほど違うのだろう。今でも主流といえる23Cと、昨今人気のの25C と比べた場合、チューブに入る空気量だけで18%も違うのだ。またその25Cと、クロスバイクやグラベルロード、ツーリングバイクなどでよく使う30Cを比べれば54%も空気量が変わるのだ。それはつまり23Cと30C を比べれば82%も空気量が変わるのだ。これだけ変われば当然クッション性は飛躍的に変化することとなる。

プロレベルの脚があれば、多少タイヤが太くなろうと加速性が犠牲になると感じることはないだろう。ただ初心者から中級者レベルであれば、そのハンドリングの変化は慣れが必要になるだろう。ハンドリングが若干もったりとなるが、段差や凹凸もそのまま乗り越えられると言うのは大きなメリットといえるだろう。


『自分の乗り方に合わせて選択をしよう ©Tim D Waele』
筆者はメインで使うバイクでは未だに19Cを履いている。日本は路面がよく、この細さで問題を感じたことはない。太いタイヤも当然試したが、個人的には24Cまでが許容範囲、それ以上になるとハンドリングのフィーリングの違いがあまり好みではないが、それは筆者自身がクロモリなどの金属系フレームによく乗っているからだろう。クロモリフレームなどはフレーム自体が衝撃を多く吸収してくれるので、そこまでのクッション性をタイヤに求める必要がなく、日本のように舗装がいい国では未だに細いタイヤは魅力的な選択肢といえる。

タイヤの選択をする際には、まず自分のフレームの素材、そして乗り方、例えば長距離を走るのか、都市部を走るのか、それとも田舎道を走るのか、また脚質や脚力などを考慮したうえで選択するといいだろう。一時の流行り廃りに振り回される必要もなければ、ショップ店員の勧めるがままに太いタイヤを選択する必要はない。自分に合ったタイヤ探しもまた自転車の楽しみの一つなのだから。

H.Moulinette
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