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2017/7/14 9:50

ツール・ド・フランス第12ステージ

ツール・ド・フランス第12ステージ:頂上激坂バトルでフルーム首位陥落!攻めたアルーがマイヨ・ジョーヌ奪取!ステージ優勝のバルデも一気に総合優勝争いで肉薄!キンタとコンタは脱落


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『第12ステージ高低表 ©ASO』
壮絶な総合直接バトルは、傾斜20%を超えるゴール前の激坂で勃発した。しかしその結果は多くの人が予想していたものとは大きく違ったかもしれない。たった残り300mの激坂バトルは、一気に総合上位をシャッフル、総合優勝争いを一気に面白くした。


『チームスカイが素晴らしいチーム力を発揮 ©Tim D Waele』
残り僅か2度の頂上ゴール決戦、その第一弾は総合リーダーの証、マイヨ・ジョーヌを着用するクリス・フルーム(チームスカイ)を守るチームスカイのペースで動き続けた。先行していた最後の一人の逃げ、チームオーダー無視して何度も独走勝利を飾っているスティーブ・カミングス(ディメンション・データ)が超級山岳を単独で超え、そして下りをこなして1級山岳と2級山岳が連続する最後のゴール勝負へ突入する。そのカミングスを追走するメイン集団はすでに総合上位勢のみで形成されていた。圧倒的優位はチームスカイ、ミケル・ニエベ、ミカル・クウィアトコウスキー、ミケル・ランダの3人のアシストを残す圧倒的組織力でライバル達に誰が優位に立っているのかを見せつけるようにペースを上げていく。

気がつけばカミングスはあっという間に吸収され、そしてその牙は今度は総合上位勢にも襲いかかる。その犠牲となったのは、昨日「まだ諦めるわけないじゃないか」と発言をしていたアルベルト・コンタドール(トレック・セガフレド)、そしてその次今度は今大会の優勝候補筆頭の1人だったナイロ・キンターナ(モビスター)が遅れを取る。


『総合系直接バトル ©Tim D Waele』

『バルデが斬れ味鋭く加速 ©Tim D Waele』
チームスカイは一人ずつアシストが離脱、最後の一人となったランダがハイペースでアシストを継続、これにより誰もアタックを仕掛けるする気さえない状況となる。また最後の2級山岳頂上ゴールが激坂ということを考えると、誰も積極的に攻めることが出来ない。しかしそれと同時にライバル達もただ必死にペースについて行っただけではなく、最後の激坂を考え脚を無理して消耗しないという思惑もある。


『バルデが強さを見せた ©Tim D Waele』
そして迎えたラストバトル、まず仕掛けたのは総合10位につけているジョージ・ベネット(ロットNLジャンボ)だった。残り600mで一気に飛び出すが、ランダがハイペースでこれを追走、吸収されてしまう。すると次に進行方向右側に進路を取ったチームスカイの二人に対し、逆サイドのがら空きのスペースを利用して残り300mでアルーがアタック、昨日の宣言通りフルームに対して攻撃を仕掛ける。これに総合勢が皆反応はするが、ここでなんと圧倒的優位と思われていたフルームが伸びない。対して総合3位につけているロメイン・バルデ(AG2R)と、総合4位につけたリゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック)がアルーを追走、瞬く間にその差が広がっていく。


『アルーが自力でマイヨ・ジョーヌ獲得 ©Tim D Waele』
そしてバルデはさらにペースアップをするとアルーも置き去りにして独走でステージ優勝を達成、さらにボーナスタイムも獲得して一気にタイム差を大幅に縮めてきた。2位にはウランが入り、アルーは3位、しかしフルームが苦戦したことで大きくタイム差が付き、さらにボーナスタイムも加わり総合リーダーの証マイヨ・ジョーヌをアルーが自力で奪い取る結果となった。

「これで3年連続でツールでステージ優勝を成し遂げることが出来たよ。先ずはのことをチームと分かち合って祝いたいね。これで残りの大会期間を心置きなく総合争いに専念できるよ!総合優勝が最大の目標だし、まだ勝負どころは残っているからね。」バルデは強気な挑戦心を垣間見せた。

アルーは「バルデが速すぎた」としながらも満面の笑みでマイヨ・ジョーヌに袖を通した。総合リーダーの座を失ったフルームは「チームはいい仕事をしてくれたけど最後の激坂はきつかった。これで残りは真っ向勝負しかなくなったね。」と僅差の激戦となった総合バトルへ気持ちを引き締めた。


『フルームは最後の激坂で遅れを取る ©Tim D Waele』
アルーが総合リーダージャージを獲得したアスタナだが、ダブルエースの一角を担ったヤコブ・フグルサング(アスタナ)が先日の落車で、舟状骨と肘に亀裂骨折が発覚し、この日一気に総合争いから脱落、またもう一人のアシスト、ダリオ・カタルドもすでにリタイアしており、チーム力としては優位な状況ではない為、苦しいバトルを余儀なくされそうだ。対してチームスカイはランダが最後はフルームより前でゴールするなど、実力が伴った最強アシスト勢の層は分厚い。ランダはライバルチームのモビスターへの移籍が噂されているだけに、チームスカイでの最後のでのツールになるかもしれないだけに、意気込みは高い。そしてバルデは際立ったアシストこそいないものの、中堅どころが揃っており、かなり面白い展開となりそうな予感を感じさせる。


『キンターナが脱落 ©Tim D Waele』
総合4位だったウランは本来であれば総合タイムで大きく差を詰められたはずだが、残り10kmを切ってから沿道の観衆からの補給(ボトル)を受け取ったことで20秒のペナルティを受けてしまった。また同様にベネットもペナルティーを課されたが、同じく補給をしたバルデは何故かペナルティーが課されなかったために、フランス人選手優遇では?疑惑の声さえ上がっている。

それでも一気に面白くなった総合優勝争い、まだまだ多くの選手に総合表彰台中央位に上る権利が残されている。


『この日は霧も立ち込めたが、選手たちに迷いはなかった ©Tim D Waele』
ツール・ド・フランス第12ステージ
1位 ロメイン・バルデ(AG2R)   5h49’28”
2位 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック)   +02”
3位 ファビオ・アルー(アスタナ)   
4位 ミケル・ランダ(チームスカイ)   +05”
5位 ルイス・メインチェス(UAEチームエミレーツ)   +07”
6位 ダニエル・マーティン(クイックステップ・フロアーズ)   +13”
7位 クリス・フルーム(チームスカイ)   +22”
8位 ジョージ・ベネット(ロットNLジャンボ)   +27”
9位 サイモン・イェーツ(オリカ・スコット)
10位 ミケル・ニエベ(チームスカイ)   +1’28”

ツール・ド・フランス総合順位
1位 ファビオ・アルー(アスタナ)   52h51’49”
2位 クリス・フルーム(チームスカイ)   +06”
3位 ロメイン・バルデ(AG2R)   +25”
4位 リゴベルト・ウラン(キャノンデール・ドラパック)   +55”
5位 ダニエル・マーティン(クイックステップ・フロアーズ)   +1’41”
6位 サイモン・イェーツ(オリカ・スコット)   +2’13”
7位 ミケル・ランダ(チームスカイ)   +2’55”
8位 ナイロ・キンターナ(モビスター)   +4’01”
9位 ジョージ・ベネット(ロットNLジャンボ)   +4’24”
10位 ルイス・メインチェス(UAEチームエミレーツ)   +4’51”

H.Moulinette
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