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2017/1/28 15:59

2017ハンドメイドバイシクル展Vol.1

2017ハンドメイドバイシクル展Vol.1:大御所から新人まで、年々広がりを見せるハンドメイドショーが今面白い!個性溢れるハンドメイドバイクの数々ビルダー達は「もっと多くの人に知ってほしい」


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日本には競輪があり、それがハンドメイドの自転車界を下支えしてきた。しかしここへ来て若手のビルダーたちがそれぞれの個性を引っさげてハンドメイドビルダーとしての歩みを始めている。そんな国内ビルダーたちの作品を多く見ることが出来るハンドメイドバイシクル展が今年も東京の科学技術館で開催された。海外でNAHBS(ナーブス)やイギリスのBe-Spoked(ビスポーク)など、ハンドメイド自転車を取り巻く環境はここ数年で劇的に変化をしてきている。

まだまだ日本でハンドメイドビルダーたちの”シゴト”が注目されることが少なく、敷居が高いものと思われがちだ。そんな誤解を払拭するのもこのイベントの役割だ。今回大御所ビルダーたちから聞かれたのは、「オーダーメイドを正しく知ってほしい」、「ハードルは高くない」だった。そしてそれと同時にビルダーたちから聞こえてきたのが、最近のショップの多くはハンドメイドやクロモリをそもそも理解していない、という声だった。そんな先入観を払拭するためにも作り続けられるハンドメイドフレームたちを紹介していこう。

SANO MAGIC

『造船技術が活かされた作りは圧巻、ステムやサドルまでウッドだ ©CTJP 』

『このバトンホイールは造形のみならず乗り味も最高だそうだ ©CTJP 』
まずは異素材の代表格、「SANO MAGIC(サノマジック)」の木製フレームだ。造船技術を使い巧みに造形されたそのフレームはさながら美術品だ。しかしこれは紛れもない戦闘マシン、軽量かつ快適に走行できる究極のハンドメイドといえるだろう。特に木製バトンホイールは「最高の走行感だよ」とビルダーの佐野末四郎は語る。ただサノマジックはもうこれからは手に入らないとのことだ。今入っているバックオーダーをすべてこなした時点で、一つの終着点となるそうだ。

Dobbat's

『斎場と言えばMTBフレームビルダーの重鎮だ ©CTJP 』

『最近ではこういったツーリングモデルも、個性が随所に溢れる作り ©CTJP 』
マウンテンバイク全盛期を知っている者であれば、斎場孝由が生み出す「Dobbat's(ドバッツ)」の名を知らぬものはいないだろう。ドバッツ・ライノハウスでも今ではオンロード車が中心となり、MTBの注文は少ないそうだ。オフセットされたトップチューブの中にワイヤーが通されたツーリング車や、ドバッツの代名詞ともなっている斜めカットされたシートチューブなど、ひと目見てドバッツだと分かるアイデンティティが強烈な印象を生み出している。

RAVANELLO

『最強のビルダー高村と奥様のこの笑顔にKO ©CTJP 』

『このラグフレームのラグワークに心躍らされる ©CTJP 』
ハンドメイドフレームでありながら、最強チームの代名詞とも言えるのが「RAVANELLO(ラバネロ)」だろう。その最強チームを率いるのが、ハンドメイドビルダー界の首領、高村精一だ。「走りのラバネロ寸法」を掲げて作られるレースバイクは、最新のカーボンフレームを凌駕する圧倒的な存在感を漂わせていた。その中で目を引いたのがクラシカルに塗られたラグフレームだ。これもラバネロなのだ。「オーダーメイドは敷居が高いと勘違いしている人が多い」と語る高村、ハンドメイドフレームを「もっと多くの人に知ってほしい」と笑顔で語ってくれた。

EMME AKKA

『物静かで温和な盛合、だが作るフレームはエッジが効いている ©CTJP 』

『見よこの反射!ステンレスフレームの存在感! ©CTJP 』
故郷の東北でストイックなフレーム作りを続けているのが盛合博美のEMME AKKA(エンメ・アッカ)だ。国内外の有名ビルダーのもとで修行、そして積極的に新しいものに挑戦する男が持ち込んだのは全身銀色に輝くレイノルズ953で組まれたステンレスフレームだ。カラフルなフレームが多い中で、メタルの存在感をここまで強く感じさせたのはこの一台だった。

CHERUBIM

『相変わらず存在感の強いケルビム ©CTJP 』
言わずと知れたハンドメイド界の雄、それが「CHERUBIM(ケルビム)」だ。海外でも賞を受賞するなど、その評価は国内外で高い。類稀な個性と独創性は相変わらずで、このモデルのヘッドチューブを見ればその個性に釘付けになるはずだ。また新しい企画などにも積極的に挑戦、そのための小物もオリジナルで制作するなど、常にフレームビルディングの最先端を走っている。

ABUKUMA

『堅実なフレーム作りをモットーとする坂田 ©CTJP 』
サイクルショップを運営しながら九州出身の坂田智徳が福島で作るのがあぶくま自転車工房の「ABUKUMA(あぶくま)」だ。オーソドックスながらも堅実なフレーム作りを基本としており競技者としてのバックボーンを活かしたジオメトリーを提案している。この個性的なベンドを施されたシートステーが施されたシクロクロス車には今にも走り出しそうな野性味が漂っていた。

ビルダー達の思いの詰まったフレーム作りは、それぞれに訴えかけてくるものがある。自転車を真に愛するのであれば、マスプロダクションの工業製品ばかりではなく、ハンドメイド、しかもメイド・イン・ジャパンの良さを知る必要があるだろう。

H.Moulinette
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