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2015/10/20 9:39

新城幸也と別府史之の活躍の裏で感じたジャパンの不安

二人の侍が躍動したジャパンカップ、新城幸也と別府史之の活躍の裏で感じたジャパンの不安、特質した2人に続くものがいない現実、若手がもっとがむしゃらにアピールできる場の必要性


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ジャパンカップは大盛況のうちに閉幕、ジャパンカップクリテリウムで別府史之(トレック・ファクトリーレーシング)が優勝、そしてジャパンカップでは新城幸也が3位表彰台を獲得するなど、日本勢が大活躍した大会になったが、結果的にそれにより日本のロードレース界が抱える問題が浮き彫りとなった。


『さすが新城、結果を残す日本人といえばまず新城だ (C)Tim D.Waele』

『クリテリウムで輝いた別府の走り (C)Tim D.Waele』
日本を代表する二人の選手が活躍したのは嬉しい限りだ。しかし未だにその2人に続く世代がまったく育っていない現実、そして日本人選手たちが勝負を仕掛けても、外国人選手達、特にワールドツアーチームの主力ではない選手たちに対しても力負け、勝負負けしているのだ。確かに今年は以前の年に比べて明らかな積極性と、勝負へのこだわりが見られたのは収穫だった。しかしやはりスタミナ、そして勝負勘や勝利への嗅覚は、明らかに経験と実力の差が感じられた。

今日本の必要なのは自分たちよりも強い相手との対峙すること、そしてその中で揉まれることだ。国内レースではどうしても海外勢に対抗出来るだけの勝負勘は養いきれないのだ。そしてレースの少なさと距離の少なさは経験不足とスタミナ不足へと繋がっている。


『スタミナや体格の差を補う方法をもっと考えるべきだろう (C)Tim D.Waele』
メジャーリーグでも全ての日本人選手が活躍できるわけではない。多くの日本人選手が活躍できずに日本へと出戻ることが多い。自転車界でもそれは同じで、世界レベルに挑戦はするが、結果が残せず契約を打ち切られ、日本へと舞い戻ってくる出戻り選手たちがいる。彼らが世界で体感してきた経験は貴重だ。今回のジャパンカップでも土井雪広(チームUKYO)や増田成幸(宇都宮ブリッツェン)が積極的な動きを見せたことで、それに合わせて多くの日本人選手たちが動いた。海外で経験してきたレース勘は、間違いなく世界レベルを知らない日本人選手達にフィードバックされており、そこから得たものは大きいはずだ。

そうなれば後はここからより積極性を持つ若手の台頭に期待したいところだ。しかし今年の世界選手権ではU-23やジュニアでも男子は惨敗、まったく世界に太刀打ち出来ないどころか、蚊帳の外というレースとなった。しかし今回のような国際レースが日本で行われることで、実戦の経験を積むことが出来たはずだ。国別とはいえ個人戦に近いU-23やジュニアとは違い、世界レベルの徹底したチームワークの実戦経験はとても貴重で重要だ。


『若手選手には綺麗な走りではなく結果を求める貪欲さがほしい (C)Tim D.Waele』
語学の問題もあり、なかなか日本人選手が海外チームと契約をすることは難しいし、二の足を踏むことがある。だからこそジャパンカップのような貴重な機会での経験は大きな意味があるし、言葉ではなく己を体現できる数少ないチャンスでもある。本来であれば、若手がここで暴走とも言えるような大博打を打ち、海外チームへアピールすることも出来るのだが、日本ではなかなかそういった思い切ったギャンブルを許す風潮にないだけに、どうしても選手が小さくまとまってしまう。現実問題として、海外所属の侍2枚看板以外では、日本人選手はチームプレーでは勝てないのがわかっている以上、若手の個人アピールの場として各チームがバックアップをしてもいいのではないかと思う。

サッカー日本代表を見れば言われるのが決定力不足、綺麗なパスサッカーばかりでシュートをなかなか打たないし、思い切ったミドルシュートが圧倒的に少ないし、結果得点も少ないからなかなか大舞台で勝てない。それと同様で綺麗なチームプレイなどいらない、がむしゃらに勝利を、貪欲に存在感をアピールする、そんな選手がもっといてもいいはずだ。日本の教育同様に”横並び”や”いいこちゃん”は必要ない。”才能を伸ばせるチャンスを作って上げる”ことをもっとすべきだと思う。

次世代の日本を担う選手が生まれてくるかどうか、いつまでも結果を2枚看板だけに依存しているようではそんな可能性は限りなく低いだろう。2枚看板を尊敬しながらも、倒してやろうというくらいの覇気と気概を持った若手選手の台頭に期待したい。”かなわないですよ”などというネガティブな謙遜はもういらないし、気兼ねや気後れももういらない。

H.Moulinette
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