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開幕したステージレースのビッグタイトルの一つパリ～ニース、第1ステージと第2ステージはどちらもスプリントステージとなり、勝利すべき男がきっちりと勝利を確保した。第1ステージではアルノー・デマールが、新たに新スポンサーが決まりグルーパマ・FDJとなったチームにいきなり祝杯の勝利をもたらした。そして第2ステージでは今シーズン物凄い成長を見せているディラン・グローネウェーゲン（ロットＮＬジャンボ）がその勢いのままにまたしても力の差を見せつける勝利でその存在感を示した。

第1ステージ

『体を投げ出すのもスプリンターの本能　＠Tim D Waele』

過去2年オープニングステージを制した相性のいい大会（昨年度は第1ステージ、おととしは最初のロードステージ）、デマールにとっては当然のように今年も勝利を狙ってきた。残り2㎞を切り上り区間でアタックを仕掛けたのはアレクシス・ヴイエルモーズ（AG2R）、後続が追走をお見合いしたことであっという間にその差が広がっていく。しかしこの日は集団はゴール勝負狙い、各エースクラスが加速を始めると、ヴイエルモーズはゴールを前に吸収される。

『予想外の勝利に喜び爆発　＠Tim D Waele』

先に仕掛けたのはデマール、そのまま力で押し切るかに思われたが、ゴルカ・イザギーレ(バーレーン・メリダ）がデマールの先に出る。しかしデマールは踏ん張りイザギーレに並ぶと、ゴールラインではさらにクリストフ・ラポルテ（コフィディス・ソルーションクレジッツ）とティム・ウェレンス（ロット・ソウダル）がそれぞれ二人の左右から一気にゴールラインめがけて飛び込んでいく。際どい勝負は僅差の勝負、結果は写真判定へともつれ込んだ。その結果最後の最後で車体を投げ出したデマールがわずか1cmほどイザギーレを上回り勝利、新チームに貴重な勝利をもたらした。

「負けたと思ったよ。だから勝ったと聞いたときは喜び大爆発だったよ。正直2位だと思って、やけくそでバイクを投げ出していたからね。そういうときほど勝利って格別だよね、だって予想していないんだからね。最後まで諦めなかったことで運が回ってきたのかもね。友人やファンクラブのメンバーの前で勝利できたのはすごく嬉しいね。」デマールは喜びを爆発させた。

『まだ肌寒い日が続く　＠Tim D Waele』

パリ～ニース第1ステージ
1位　アルノー・デマール（グルーパマ・FDJ）
2位　ゴルカ・イザギーレ（バーレーン・メリダ）
3位　クリストフ・ラポルテ（コフィディス・ソルーションクレジッツ）
4位　ティム・ウェレンス（ロット・ソウダル）
5位　マイク・テウニッセン（チームサンウェブ）

第2ステージ

『強さは際立っている　＠Tim D Waele』

連日のスプリントステージは最後まで分からない展開となった。最終コーナーをトップで抜けたのは今シーズン絶好調のエリア・ヴィヴィアーニ（クイックステップ・フロアーズ）のために人数をそろえていたクイックステップ・フロアーズだった。しかしその最終コーナーでらしくないミスで隊列を崩してしまったことで、勝負の行方は混沌としてしまう。

『グローネウェーゲン圧巻の勝利　＠Tim D Waele』

先に仕掛けたのはサム・ベネット（ボーラ・ハンスグロエ）、完全に各チームのエーススプリンター同士の力勝負となったが、今シーズン圧倒的な勢いの差を見せつけているグローネウェーゲンにしてみれば、その状況は願ってもない展開だった。アシストがなくとも勝負できる男はベネットの背後で息を潜めると、チャンスと見るや一気に加速、そのまま先頭に躍り出る。アンドレ・グライペル（ロット・ソウダル）とヴィヴィアーニがそれに反応し追いすがるが、一度スピードに乗ったグローネウェーゲンに追いつくことはできなかった。クラシックを制して乗り込んできた今大会で現在スプリント覇権争いを繰り広げるトップクラスのスプリンターを相手にキッチリと勝利、その強さが本物であることを見せつけた。

「気分最高だよ。チームも最高だよ。チームはキッチリ僕をスプリント勝負に放り込んでくれた、最後もちょっとした上りがあったけどそこもこなせたしね。あとはスプリントでねじ伏せるだけだったね。」勝利を積み重ねているグローネウェーゲンの言葉には自信が満ち溢れていた。

『逃げ男のデ・ヘントが機を伺う　＠Tim D Waele』

パリ～ニース第2ステージ
1位　ディラン・グローネウェーゲン（ロットNLジャンボ）　　　4h51’31”
2位　エリア・ヴィヴィアーニ（クイックステップ・フロアーズ）
3位　アンドレ・グライペル（ロット・ソウダル）
4位　フィル・バウハウス（チームサンウェブ）
5位　アルノー・デマール（グルーパマ・FDJ）

パリ～ニース総合順位
1位　アルノー・デマール（グルーパマ・FDJ）　　　7h58’57”
2位　ゴルカ・イザギーレ（バーレーン・メリダ）　　　＋07”
3位　クリストフ・ラポルテ（コフィディス・ソルーションクレジッツ）　　　＋08”
4位　ジュリアン・アラフィリップ（クイックステップ・フロアーズ）　　　＋10”
5位　マイク・テウニッセン（チームさんウェブ）　　　＋13”

H.Moulinette