2010/3/7 12:50


2010年3月6日、ムルシア一周レース4日目は個人タイムトライアル。トップタイムを出したのは、昨年のこの大会でもTTを制したフランティセク・ラボン(チェコ、チームHTCコロンビア)だった。103人中101番目に出走したラボンは、メンショフがセットした暫定トップタイムを33秒上回る快走。「僕自身のパフォーマンスは去年とあまり変わらなかったけど、一番の違いは、去年はTTのあとに山岳ステージがあってそこで順位を落としてしまったけど、今年はすでに山岳ステージを終えている、ということだね。」ラストから3番目の出走で、ライバルたちのタイムを参考にしながらペースを刻めたことが勝因だったと語ったラボン。明日の最終ステージは、イエローのリーダージャージで挑む。
くもり空で、今にも雨が垂れてきそうな肌寒い天気となった第4ステージ。スタートから中間地点までを折り返す全長22kmの平坦なレイアウト。
この日スタートしたのは103人。7番手で出走した、ドイツ代表のロベルト・ベンクシュが、最初に27分09の好タイムをマークする。その後一気にハードルを上げたのが、39番手に出走したパトリック・グレッチュ(ドイツ、チームHTCコロンビア)。彼の出した26分13秒は、その後2時間近く暫定首位に留まる。
U23時代から昨シーズンまで、計6度も国内のTT選手権で優勝しているアメリカのTTチャンプ、デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)がトップタイム更新に挑んだが、20秒及ばす。ランス・アームストロング(レディオシャック、アメリカ)も15秒遅れに終わった。
50人のライダーがグレシュのタイムに屈した後、ついにその記録を塗り替えたのが、ラストから14人目に出走したアンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)。トップタイムを11秒上回り、暫定首位に立つ。
しかし、それもつかの間。クレーデンの次に出走したデニス・メンショフが、さらに19秒縮めて初めて25分台に乗せる。残るは12人。最大のライバルは、イギリスのTTチャンピオン、ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)だ。
ナショナルTTチャンプの証、真っ白いレーシングスーツに身を包み、颯爽と駆け抜けたウィギンスだったが、タイムは思うように伸びずにメンショフから15秒遅れで帰還、暫定2位に甘んじる。
そして、ラスト3番目に出走したのが、去年この大会の第3ステージのタイムトライアルで優勝を果たしているフランティセク・ラボン。自国チェコでも、2008年、2009年と、2年連続で国内TTチャンプに輝き、昨季も2つのレースでTT優勝を果たしている。その彼が、なんとメンショフを33秒も上回る好タイムで、堂々『ムルシアTTキング』であることを証明した。
残る2人、ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チーム・ミルラム)と、現レースリーダーのホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)も健闘したが、ラボンのトップタイムには1分以上も及ばず、ラボンが余裕のリードでリーダージャージを獲得した。
すでに昨日までの総合順位で、メンショフ、ウィギンスらに5秒差をつけていたラボンは、総合タイム差38秒でレースリーダーに君臨。2位にメンショフ、3位ウィギンス、4位クレーデンと、ここまでがトップから1分以内差で、明日の最終ステージに臨む。「他のチームは僕を止めに来るだろうけど、僕は登りも苦手じゃない。良いチームメイトも揃っているし、すべてがうまくいったら、きっとこのジャージをキープできるはずさ。」と、ラボンは楽観的だが、それほど難しい登りもないコースレイアウトを見ても、38秒差は総合優勝に向けての大きなアドバンテージだ。
今日のTTで8位につけ、総合順位ではラボンから1分23秒遅れで7位につけるアームストロングは、これが今季最初のタイムトライアルとなった。「コースの99%はペダルを漕がなきゃならなかった。実にきつかったね。それにしても、ラボンのタイムは素晴らしい。メンショフやウィギンス、クロディ(クレーデン)にあれだけの差をつけたんだから、彼はタダ者じゃない!」と、ベテランライダーらしく、ラボンの快走を称賛する余裕をのぞかせた。
明日の最終ステージは、レディセルからムルシアまでの121.1km。序盤にゆるやかなアップダウンをこなした後、中盤でカテゴリー2の峠を越えるが、その後は下り坂のまま一気にゴールへと向かう。またしても集団スプリントになりそうな気配だが、チームコロンビアが致命的な作戦ミスを犯さない限り、彼らの手に優勝トロフィがわたる可能性は高そうだ。
2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク) +33"
3位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ) +48"
4位 アンドレアス・クレーデン(イギリス、レディオシャック) +52"
5位 パトリック・グレッチュ(イギリス、チームHTCコロンビア) +1'03"
6位 リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +1'11"
7位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク) +1'18"
8位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ) +1'21"
10位 デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)+1'23"
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2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク) +38"
3位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ) +53"
4位 アンドレアス・クレーデン(イギリス、レディオシャック) +57"
5位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ) +1'21"
6位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク) +1'23"
7位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)
8位 ピーター・ウェーニング(オランダ、ラボバンク) +1'41"
9位 ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チームミルラム) +1'42"
10位 トマシュ・マルキンスキ(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)+1'59"
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ムルシア一周2010 第4ステージ グラフィックス
text:Yuki Ogawa
photo:(c)Tim De Waele


ムルシア一周2010(UCI2.1)第4ステージ
チェコのTTチャンピオン、ラボンがムルシアTT2連覇
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| 『トップタイムをたたき出しTTを制したフランティセク・ラボン(チェコ、チームHTCコロンビア)』 |
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| 『一気に総合トップに立ったフランティセク・ラボン(チェコ、チームHTCコロンビア)』 |
くもり空で、今にも雨が垂れてきそうな肌寒い天気となった第4ステージ。スタートから中間地点までを折り返す全長22kmの平坦なレイアウト。
この日スタートしたのは103人。7番手で出走した、ドイツ代表のロベルト・ベンクシュが、最初に27分09の好タイムをマークする。その後一気にハードルを上げたのが、39番手に出走したパトリック・グレッチュ(ドイツ、チームHTCコロンビア)。彼の出した26分13秒は、その後2時間近く暫定首位に留まる。
U23時代から昨シーズンまで、計6度も国内のTT選手権で優勝しているアメリカのTTチャンプ、デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)がトップタイム更新に挑んだが、20秒及ばす。ランス・アームストロング(レディオシャック、アメリカ)も15秒遅れに終わった。
50人のライダーがグレシュのタイムに屈した後、ついにその記録を塗り替えたのが、ラストから14人目に出走したアンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック)。トップタイムを11秒上回り、暫定首位に立つ。
しかし、それもつかの間。クレーデンの次に出走したデニス・メンショフが、さらに19秒縮めて初めて25分台に乗せる。残るは12人。最大のライバルは、イギリスのTTチャンピオン、ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ)だ。
ナショナルTTチャンプの証、真っ白いレーシングスーツに身を包み、颯爽と駆け抜けたウィギンスだったが、タイムは思うように伸びずにメンショフから15秒遅れで帰還、暫定2位に甘んじる。
そして、ラスト3番目に出走したのが、去年この大会の第3ステージのタイムトライアルで優勝を果たしているフランティセク・ラボン。自国チェコでも、2008年、2009年と、2年連続で国内TTチャンプに輝き、昨季も2つのレースでTT優勝を果たしている。その彼が、なんとメンショフを33秒も上回る好タイムで、堂々『ムルシアTTキング』であることを証明した。
残る2人、ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チーム・ミルラム)と、現レースリーダーのホセ・フフレ(スペイン、アスタナ)も健闘したが、ラボンのトップタイムには1分以上も及ばず、ラボンが余裕のリードでリーダージャージを獲得した。
すでに昨日までの総合順位で、メンショフ、ウィギンスらに5秒差をつけていたラボンは、総合タイム差38秒でレースリーダーに君臨。2位にメンショフ、3位ウィギンス、4位クレーデンと、ここまでがトップから1分以内差で、明日の最終ステージに臨む。「他のチームは僕を止めに来るだろうけど、僕は登りも苦手じゃない。良いチームメイトも揃っているし、すべてがうまくいったら、きっとこのジャージをキープできるはずさ。」と、ラボンは楽観的だが、それほど難しい登りもないコースレイアウトを見ても、38秒差は総合優勝に向けての大きなアドバンテージだ。
今日のTTで8位につけ、総合順位ではラボンから1分23秒遅れで7位につけるアームストロングは、これが今季最初のタイムトライアルとなった。「コースの99%はペダルを漕がなきゃならなかった。実にきつかったね。それにしても、ラボンのタイムは素晴らしい。メンショフやウィギンス、クロディ(クレーデン)にあれだけの差をつけたんだから、彼はタダ者じゃない!」と、ベテランライダーらしく、ラボンの快走を称賛する余裕をのぞかせた。
明日の最終ステージは、レディセルからムルシアまでの121.1km。序盤にゆるやかなアップダウンをこなした後、中盤でカテゴリー2の峠を越えるが、その後は下り坂のまま一気にゴールへと向かう。またしても集団スプリントになりそうな気配だが、チームコロンビアが致命的な作戦ミスを犯さない限り、彼らの手に優勝トロフィがわたる可能性は高そうだ。
ムルシア一周2010 第4ステージ 結果
1位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTCコロンビア) 25'10"2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク) +33"
3位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ) +48"
4位 アンドレアス・クレーデン(イギリス、レディオシャック) +52"
5位 パトリック・グレッチュ(イギリス、チームHTCコロンビア) +1'03"
6位 リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ) +1'11"
7位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク) +1'18"
8位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)
9位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ) +1'21"
10位 デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・トランジションズ)+1'23"
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第4ステージ終了後 総合成績
1位 フランティセク・ラボン(チェコ、チームHTCコロンビア) 13h17'49"2位 デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク) +38"
3位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、チームスカイ) +53"
4位 アンドレアス・クレーデン(イギリス、レディオシャック) +57"
5位 ホセ・フフレ(スペイン、アスタナ) +1'21"
6位 スタフ・クレメント(オランダ、ラボバンク) +1'23"
7位 ランス・アームストロング(アメリカ、レディオシャック)
8位 ピーター・ウェーニング(オランダ、ラボバンク) +1'41"
9位 ルーク・ロバーツ(オーストラリア、チームミルラム) +1'42"
10位 トマシュ・マルキンスキ(ポーランド、CCCポルサット・ポルコウィチェ)+1'59"
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ポイント賞
グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)→一覧
山岳賞
リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ)→一覧
スプリント賞
アレクサンドル・ブラン(フランス、エンデュラ・レーシング)→一覧
チーム総合成績
ラボバンク→一覧
ムルシア一周2010 第4ステージ グラフィックス
text:Yuki Ogawa
photo:(c)Tim De Waele
ピックアップライダー
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