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2009/7/24 6:27

ツール・ド・フランス2009 第18ステージ

TTでも完全勝利!コンタドールがツール制覇にさらに前進


15秒差の好タイムをたたき出し3位に食い込んだミハイル・イグナチエフ(ロシア、カチューシャ)
『15秒差の好タイムをたたき出し3位に食い込んだミハイル・イグナチエフ(ロシア、カチューシャ)』
惜しくも3秒差で2位に終わった、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)
『惜しくも3秒差で2位に終わった、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)』
112位の新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)
『112位の新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)』
78位の別府史之(日本、スキル・シマノ)
『78位の別府史之(日本、スキル・シマノ)』
1分4秒遅れの11位に入ったトニ・マルティン(ドイツ、 チームコロンビア・ハイロード)
『1分4秒遅れの11位に入ったトニ・マルティン(ドイツ、 チームコロンビア・ハイロード)』
70位とタイムの伸びなかったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ・テストチーム)
『70位とタイムの伸びなかったカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ・テストチーム)』
12位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)
『12位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)』
43秒遅れの第6位、ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、 ガーミン・スリップストリーム)
『43秒遅れの第6位、ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、 ガーミン・スリップストリーム)』
16位ではあったが総合順位を一つ上げたランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)
『16位ではあったが総合順位を一つ上げたランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)』
21に食い込み総合2位を堅守したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)
『21に食い込み総合2位を堅守したアンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)』
48 分31秒の最速タイムをたたき出したアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)
『48 分31秒の最速タイムをたたき出したアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)』
マイヨジョーヌを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)
『マイヨジョーヌを守ったアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)』
2009年7月23日、ツール・ド・フランス第18ステージは、個人ライムトライアル。美しいアヌシー湖のまわりをぐるりと一周する40.5km。ここで総合順位に差をつけたのは、アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)だった。77番手で出走した後、80人を抑え込んできたカンチェラーラのトップタイムをわずか3秒上回り、念願のステージ優勝を達成。総合順位2位のアンディ・シュレクとの差を、2分26秒から4分11秒に広げ、ツール制覇へさらに一歩近づいた。「今日は総合順位のことだけが頭にあったけれど、ステージ優勝が飾れて、本当にうれしいよ。ツール・ド・フランスのタイムトライアルで勝てるのは、特別な気分だ。」

降水確率80%という天気予報を裏切る快晴のもと、11時10分に第一走者のヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、フランセーズデジュー)がスタート。軒並み53分前後で進むが、19番目に出走したミハイル・イグナチエフ(ロシア、カチューシャ)が、48分45秒の好タイムをマーク。およそ2時間後に、今ツールの第1ステージ、モナコでの個人タイムトライアルの勝者、ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)が登場するまで、イグナチエフのタイムは守られた。

カンチェラーラは、第1、第2計測地点ではイグナチエフに遅れをとったが、終盤の丘越えで大きくリード、最終地点でイグナチエフを12秒上回り、48分33秒で暫定首位に立った。アメリカのTTチャンプ、デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミンスリップストリーム)が健闘して3位につく。

その間、新城幸也は25番走者でスタート。4分前には、ドイツのTTチャンプ、ベアト・グラブシュ(チームコロンビア-HTC)、新城のすぐ前には2007年のフランスTT王者ブノワ・ヴォグルナール(フランス、フランセーズデジュー)と、2人の世界チャンプ級ライダーに続いてのスタートに、「彼らを抜けばいいか!でも、僕より後ろじゃなくてよかった・・・!」スタッフと、そんな冗談を言い合いながら、11時58分に出走。「全開ではなく、タイムアウトにならないように、追いこみすぎず、きちんとテンポをきざんで気持ちよく走れました。登りは思ったよりきつくてびっくりしました(笑)!とつぜんガツンときたんで。」タイムは53分35秒の暫定12位。最終順位は112位に落ち着いた。    

新城から16分後、33番手で登場した別府史之は、52分41秒で最終76位と、デニス・メンショフ(ロシア、ラボバンク)を上回るなかなかの好順位。「今日の仕事が終わったぁ〜」と晴れやかな顔でチームバスに戻ってきた別府。「勾配はけっこう厳しかったです。幸い雨が降らなかったので良かった。苦しくてブローアップというわけではなかったし、極端に遅れなければタイムアウトはないんで。」明日のレースは序盤からアタック合戦になりそうだが、「明日はトライしたいです!」と意気込みを語った。

ゴール地点のパリには日本から家族が応援に来る。ファンへのサインに日付を入れているときに、昨日が父親の誕生日だったと気づき、「今までの経験を信じてがんばれ!」と言って送り出してくれた父親の声を思い出したという別府。「ツール・ド・フランスだから、最後まで気は抜けないけど、(家族の来訪を)楽しみに、パリまで行きたいです!」と元気な笑顔を見せた。

モナコでの個人TTで上位につけていたトニ・マルティン(ドイツ、チームコロンビア-HTC)やカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)も、カンチェラーラのタイムを上回れず、最大の焦点は、ラストから6番目で出走する、ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、ガーミンスリップストリーム)に注がれた。トラック出身のウィギンスは、完全なスプリンター。その彼が、コロンビアからガーミンに移籍して以来、体重を6kg絞り、肉体改造を施して、山岳でも驚きの登りっぷりを見せている。

今ツールで最難関の山岳と言われた昨日の第17ステージも、途中で千切れはしたが、首位のコンタドールから3分7秒差、ランス・アームストロングからは49秒遅れで7位と、スプリンターとしては驚異的な成績をあげ、アスタナにとって、彼らのツール優勝を脅かす要注意人物の一人にマークされていた。

ウィギンスはまず、18kmの第1計測地点でトップタイムをマーク。続いて28.5kmの第2計測地点も首位で通過する。しかし、ライダーたちが口を揃えて「思った以上にキツかった!」と語ったその後の第3級の登りが、ウィギンスにとって鬼門だった。最終セクションで思ったようにタイムが伸びず、カンチェラーラから40秒遅れで暫定5位に。

山の向こうから黒い雨雲が押し寄せ、夕立ちの気配が漂う中、16時47分、いよいよ最終走者のコンタドールが出走。シューズまで黄色で揃えて気合は十分だ。前半から快調に飛ばし、トップのウィギンスとのタイムを、第1計測地点では18秒、第2計測地点では30秒差にひろげる。

そのころ、コンタドールより9分早く出走していたランス・アームストロングは、カンチェラーラから1分27秒遅れでゴールイン。総合順位でコンタドールを2分26秒差で追うアンディ・シュレクも、暫定20位で帰還した。

終盤のブルフィ峠も快調に漕ぎ進むコンタドールは、首位のカンチェラーラと微妙なタイム差で最後のストレートに突入。最後は白い歯をグっと食いしばり、わずか3秒差で、カンチェラーラを刺し切った。アルプスの山越えでマイヨジョーヌをゲットし、タイムトライアルでステージ優勝を飾ったコンタドール。「最強の脚を持つのはオレだ!」と証明するかのように、2度の表彰台を堪能した。「カンチェラーラは下りに強い。だから下りではマックスを出し切った。最後まで全力で行ったよ。昨日のレースでは、今日のタイムトライアルに備えて、最後の数kmで脚をためておいたから、それが良かったみたいだ。」

総合2位はキープしつつも、コンタドールとのタイム差が4分以上に広がったアンディ・シュレクだが、「コンタドールのタイムトライアルは素晴らしいよ。今日は彼が最強だった。僕も全力を出し切ったけれどね。でも、まだ僕らにも作戦は残されているよ。」と不敵な発言。明日のステージは、「休息日のようなもの」と余裕のアンディだが、第20ステージのモンヴァントゥーに、勝算アリ、と踏んでいるのか?

今日の個人TTで、総合順位上位陣は、軒並みコンタドールとのタイム差を広げた。
順位では、3位だったフランク・シュレクが6位に後退、代わりにランス・アームストロングが3位に浮上。ブラッドリー・ウィギンスは、コンタドールとのタイム差は広がったが、順位は6位から4位に浮上した。モンヴァントゥー・マイスターのカルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ・テストチーム)は、コンタドールから15分26秒遅れ。意外な出来事でもない限り、奇跡の逆転劇は難しいか。

明日の第19ステージは、アルプスの山裾を回る、ブルゴアン・バイウからオーベナスまでの178km。前半に第4級の丘が続き、その後の60kmはほぼ平坦。過酷なモンヴァントゥー征服を前に、ライダーたちは脚の調整に努める。一方で、ステージ優勝に賭ける者には最後のチャンス。序盤から、積極的なアタック合戦となるだろう。ラスト30kmでの第2級の峠越えが、勝敗を分ける正念場になりそうだ。




第18ステージ結果
1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)       48'31"
2位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)       +3"
3位 ミハイル・イグナチエフ(ロシア、カチューシャ)        +15"
4位 グスタフ・ラーション(スウェーデン、サクソバンク)      +33"
5位 デーヴィット・ミラー(イギリス、 ガーミン)          +41"
6位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、 ガーミン)        +43"
7位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)     +44"
8位 クリストフ・モロー(フランス、アグリチュベル)        +45"
9位 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、アスタナ)         +54"
10位 デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、 ガーミン)     +1'02"
78位 別府史之(日本、 スキル・シマノ)             +4'11"
112位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)           +5'05"
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1位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)      73h15'39"
2位 アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)      +4'11"
3位 ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)        +5'25"
4位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、 ガーミン)        +5'36"
5位 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、アスタナ)         +5'38"
6位 フランク・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)      +5'59"
7位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)      +7'15"
8位 クリスチャン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)     +10'08"
9位 ミケル・アスタルロサ(スペイン、 エウスカルテル)      +12'38"
10位 クリストフ・ルメヴェル(フランス、フランセーズデジュー)  +12'41"
126位 別府史之(日本、 スキル・シマノ)            +2h42'32"
135位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)          +2h49'36"
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トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)
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フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、リクイガス)
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アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)
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チーム総合成績
アスタナ
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ツール・ド・フランス2009第18ステージ グラフィックス

text:Yuki Ogawa
photo:(c)Tim De Waele

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ピックアップライダー

アルベルト・コンタドール
CONTADOR Alberto
アルベルト・コンタドール
国籍
スペイン
生年月日
1982.12.6
所属チーム
アスタナ
身長
176cm   
体重
62kg
ニックネーム
ピストレロ
タイプ
オールラウンダー
News Commentator
3  コメンテーター: kobiash  コメント日: 2009/07/24 21:05:52
絶句…
4  コメンテーター: felt  コメント日: 2009/07/24 23:06:57
総合優勝はコンタドールで決まり。後の見所は死の山モンバンテゥーを誰が制するのかに焦点が移ることになるでしょう。ただ、シャンゼリゼでの表彰台争いは激化の一途をたどることになるので、コンタドールもうかうかしているの第20ステージでの主役の座から引きずりおろされてしまことになりかねないのが気がかりです。総合首位の座は安泰でしょうが、皆が総合2位と3位を争うので、影が薄くなっていまいそうです。

これでアームストロング対コンタドールの争いにも終止符が打たれましたが、個人的にはあの歳で現役に復帰し、さらに現役最強の呼び声が高いコンタドールと五分に近い勝負をできる状態で復帰してきたアームストロングにはただただ驚きの限りです。彼の活躍は、自転車界のみならず、病気で苦しんでいる人々に勇気と希望を与える事ができると思うので、今後も第一線での活躍を期待します。できればシャンゼリゼでの表彰台を獲得してくれるとうれしいのですが・・・。ただ3年ぶりに復帰してきた選手に表彰台を奪取されてしまうのは、自転車界としてはあまり喜ばしいことでは無いでしょうが。
5  コメンテーター: nobitaman  コメント日: 2009/07/25 23:24:29
いよいよ本物のオールラウンダーへ。そして、人類の枠の外へと進化を遂げつつあるコンタドールさん。
カンチェラーラと3秒差のあたりが、まだ「TTも強い山岳スペシャリスト」の名残を残しているけれど、これで2位に1分差をつけるようになれば、いよいよ人類の枠を踏み越える。
全盛期のアームストロングがそんな感じで走っていた。

そのアームストロングは・・・まあ、ビール飲んでるアラフォーの希望の星であり続けることには変わりは無い。
なにより、来年が楽しみでしょうがない。来年は準備万端&指揮官ブリュイネルの万全のサポートが受けられる。
コンタドールと、今度は正面から勝負。

そしてアンディ!TTの弱さを克服しつつあるのか、フォームもこころなしか改善されてキレイになっているように見えた。
これも来年期待だ。
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