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2009/7/12 9:42

ツール・ド・フランス2009 第8ステージ

得意の山岳レースでサンチェスがV!カザールは痛恨のエラーで悲願のステージ優勝を逃す


コーラで糖分を補給するルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)
『コーラで糖分を補給するルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)』
積極的に動いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)のバイクはカンガルーのあしらわれたオーストラリアンカラー
『積極的に動いたカデル・エヴァンス(オーストラリア、サイレンス・ロット)のバイクはカンガルーのあしらわれたオーストラリアンカラー』
カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ・テストチーム)
『カルロス・サストレ(スペイン、サーヴェロ・テストチーム)』
ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)
『ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)』
マイヨジョーヌのリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)
『マイヨジョーヌのリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)』
別府史之(日本、スキル・シマノ)
『別府史之(日本、スキル・シマノ)』
新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) 
『新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム) 』
パンク後再スタートを切るトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)
『パンク後再スタートを切るトル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)』
山岳賞ジャージのブライス・フェイユ(フランス、アグリチュベル)はメットも靴下も水玉だ
『山岳賞ジャージのブライス・フェイユ(フランス、アグリチュベル)はメットも靴下も水玉だ』
ゴール前スプリントルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)、サンディ・カザール(フランス、 フランセーズデジュー)
『ゴール前スプリントルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)、サンディ・カザール(フランス、 フランセーズデジュー)』
ナンバーワン!ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)
『ナンバーワン!ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)』
ステージ優勝を果たしたルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)
『ステージ優勝を果たしたルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)』
マイヨヴェールを獲得した トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)
『マイヨヴェールを獲得した トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)』
2009年7月11日、ツール・ド・フランス第8ステージも、昨日に引き続き舞台はピレネー山脈。スタート直後からめまぐるしく状況が変わる中、最後の登りの手前で抜け出した4人がラストスプリントに突入し、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケースデパーニュ)が僅差で制した。「エフィムキンが最初にアタックしたけど、僕は彼の以前彼のチームメイトだったから、彼がそれほど速くないことを知っていた。自分のスピードなら最後は刺しきれると思った。」昨季も、やはり山岳レースの第7ステージで優勝しているサンチェス。ドーフィネ・リベレのあと、チームメイトが引き揚げてからもスタッフとともに残ってこのコースを試走したほど、今日のステージに向けて、入念に準備していた。「自分に合ったステージだと思ったからね。あの合宿が役立ったよ。」

4人の後ろは50人ほどの集団が同タイムでゴール。マイヨ・ジョーヌのリナルド・ノチェンティーニ(イタリア、Ag2R)、数秒差で彼を追うアルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)とランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)も同グループでフィニッシュし、ノチェンティーニがマイヨ・ジョーヌをキープした。

ピレネー山中に拓けた、オアシスのような小さな公国アンドラ。首都のアンドラ・ラ・ビエイユが第8ステージの出発地点。緑色の山々が、真っ青に澄み切った空にくっきりと浮かび上がり、ギラつく太陽は、今日も灼熱のレースになりそうなことを予測していた。

ゴールまでは、3つの険しい登りを通過する。最初のクラス1のポート・エンバリーラは、2408mと標高は高いが、比較的幅の広い舗装道路。次の2つは、すぐ下が崖になった細い道が、くねくねと細かくカーブしている、かなりテクニカルなコース。休む間のないアップダウンの連続に、レース展開も刻一刻と変わっていった。

スタート直後からコースは登り坂に突入。最初にアグリチュベルのシルヴァン・カルザーティが飛び出したあと、次々と先頭が入れ替わったが、このステージに賭けていた一人の男が、15km付近でトップに躍り出た。サンディ・カザール(フランス、フランセーズデジュー)だ。

集団から抜け出したカデル・エヴァンスは、エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、デイヴィット・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・スリップストリーム)、ウラディミール・エフィムキン(ロシア、Ag2R)、クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)の4人とともにカザールを追い、さらに下り坂ではファビアン・カンチェラーラ(スイス、サクソバンク)、トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロテストチーム)、ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、チームコロンビア)、フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ラボバンク)が加わって、9人でカザールを追い上げる。

最初の坂を下りきるあたりでカザールはいったん後ろの9人に吸収されるが、そこからエバンスら3人が脱落、変わりに4人が加わり、逃げ集団は10人に。次の登り坂、1250mのコル・デ・ポートに辿り着くころにはメイン集団のタイム差が1分40秒に広がる。

3番目の峠、コル・デ・アニエスの登りで、グループはさらにシャッフル。メイン集団のアンディ・シュレクがペースを上げ、集団は2つに分裂。前方集団にはシュレク兄弟やサストレ、コンタドール、アームストロング、ライプハイマー、クルーデンらが入ったが、マイヨジョーヌのノチェンティーニは千切れてしまう。しかし、足場の悪い危険なカーブの連続に前方集団のぺースは思ったように上がらず、さらにノチェンティーニのチームメイト、ステファヌ・グベール(フランス)の働きにより、2つの集団は間もなく再合体する。

レース先頭では、カザールが、エフィムキン、ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、サンチェスとともに、4人の集団を形成していた。4人は協力しあいながら、ゴールへと向かう。

残り4.6kmでアスタルローサがアタック!サンチェスがすぐに反応して不発に。4人がふたたび落ち着いたところで、スリップを使ってエフェムキンが抜け出す。快調に飛ばすエフィムキン。しかし後を追う男たちは、しかけるチャンスを狙っていた。

残り300m、この時を待っていた、とばかりにカザールがスパート。しかし、カザールが仕掛けるのを待っていたとばかりにサンチェスがすぐさま追いかける。懸命にペダルを漕ぐカザール。しかしゴールは思ったより遠い。すぐ横にはサンチェスが上がっている。ゴール前のデッドヒート!

ゴールラインがあと、数メートル近ければ、カザールが勝っていたかもしれない。「ひどい失敗をしてしまった」カザールは悔しげにそう答えた。「アタックに出たとき、ゴールまであと200mだと思っていた。だから、『今すぐ行かないとダメだ!』と思った。だけど実際には300mあった。サンチェスはものすごい勢いで追ってきた。あの瞬間に、すべては終わってしまったよ。」

一週間前から、チームメイトたちに「第8ステージは狙っていく」と宣言していたというカザール。「このステージは僕のスタイルに合っているから、今日は勝負に出る、と前から決めていた。」昨年のツール、第16ステージ、ジョジエールでのゴールでも、ちょっとした判断ミスで優勝を逃したカザール。優勝まで手が届きそうで届かない。万年2番手を卒業したい30歳のベテランライダーだった。

一方、“自分向きのコース”を順当にものにしたのはサンチェス。「去年のツールでは、最初の1週間は調子がよかったけれど、2週目にはちょっと下がって、3週目にはかなり苦戦した。だから今年は、どれだけのことができるか、自分で試してみたい、という気持ちでいる。そのためにも、この優勝は大きな自信につながった。」サンチェスのチームメイトで、3年前のツール優勝者、オスカル・ペレイロ(スペイン、ケースデパーニュ)オスカー・ペレイロは、レース途中でリタイヤ、今年のツールを早々と終えた。

マイヨ・ジョーヌをキープしたノチェンティーニは、アンディ・シュレクの加速についてゆけなかったときの気持ちを尋ねられ、「シュレク兄弟やエバンスがアタックしたら、僕にはついてはゆけないよ。だから、差をつけられたときも、平常心を保っていた。今日はチームメイトが助けてくれて、本当に助かった。登りでずっと一緒にいてくれグベールには心からお礼を言いたい。」と相変わらず謙虚なコメント。「今日のステージは相当きつかったよ。昨日220kmも山道を逃げたんだから、当然だよね。」と、はにかんだ笑顔を見せた。

今日のレースで、途中積極的にスプリントポイントをとりにいったフースホフトが、カヴェンディッシュを抜いてマイヨ・ヴェールに。山岳賞も、最初の逃げ集団に乗ったクリストフ・ケルヌが、昨日のステージ勝者ブライス・フェイユからポワ・ルージュのジャージを引き継いだ。

明日の第9ステージは、ピレネー3連発最後のステージ。歴史や文化が香るオート・ガロンヌ県のサン・ゴーデンスをスタートし、これまで、スタート、ゴール合わせて14度、ツールの舞台になっているタルベスまでを走る160.5km。途中60kmと90km地点に難関の登山があり、休息日前にめいっぱいエネルギーを消費させられることになる。あるフランスの評論家が言っていた、「タルベスではツール優勝は決まらないが、ツール敗退は決まる」という言葉には、信憑性がありそうだ。



ツール・ド・フランス2009 第8ステージ結果
1位 ルイスレオン・サンチェス(スペイン、ケスデパーニュ)    4h31'50"
2位 サンディ・カザール(フランス、 フランセーズデジュー)
3位 ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
4位 ウラディミール・エフィムキン(ロシア、アージェードゥーゼル)   +3"
5位 ホセホアキン・ロハス(スペイン、ケースデパーニュ)       +1'54"
6位 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル)
7位 ピーター・ベリトス(スロバキア、チームミルラム)
8位 セバスティアン・ミナール(フランス、コフィディス)
9位 ジェレミー・ロワ(フランス、フランセーズデジュー)
10位 トマ・ヴォクレール(フランス・Bboxブイグテレコム)
125位 別府史之(日本、 スキル・シマノ)             +23'02"
146位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)
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1位 リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル)30h18'16"
2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、アスタナ)          +6"
3位 ランス・アームストロング(アメリカ、アスタナ)          +8"
4位 リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、アスタナ)         +39"
5位 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、 ガーミン)         +46"
6位 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、アスタナ)           +54"
7位 トニ・マルティン(ドイツ、 チームコロンビアHTC)       +1'00"
8位 クリスチャン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン)      +1'24"
9位 アンディ・シュレク(ルクセンブルク、サクソバンク)       +1'49"
10位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)      +1'54"
154位 別府史之(日本、 スキル・シマノ)             +58'41"
159位 新城幸也(日本、Bboxブイグテレコム)           +59'42"
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トル・フースホフト(ノルウェー、サーヴェロ・テストチーム)
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クリストフ・ケルヌ(フランス、コフィディス)
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トニ・マルティン(ドイツ、 チームコロンビアHTC)
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チーム総合成績
アスタナ
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ツール・ド・フランス2009第8ステージ グラフィックス

text:Yuki Ogawa
photo:(c)Tim De Waele

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ピックアップライダー

ルイスレオン・サンチェス
SANCHEZ Luis Leon
ルイスレオン・サンチェス
国籍
スペイン
生年月日
1983.11.24
所属チーム
ケースデパーニュ
身長
187cm   
体重
64kg
タイプ
オールラウンダー
News Commentator
6  コメンテーター: nobitaman  コメント日: 2009/07/14 13:51:25
すばらしい勝利だった。
でも、サンチェス下り、見たかった。勝つためにやらなかったんだろう。
今後のステージで見られるかな?
7  コメンテーター: 1500  コメント日: 2009/07/15 14:47:52
後半が下りだったので集団が追い付くかと思ったけどアスタナのコントロールで逃がしてもらえましたね
まぁそれでも実力がなきゃ逃げ切りなんて不可能ですが・・・
8  コメンテーター: kohei_1991  コメント日: 2009/07/15 18:51:57
サンチェスのスプリントすばらしいの一言でしたね!!

そういえばランスやコンタドールはステージ優勝していませんね。これからしてくれるとは思いますが・・・・・・
山岳コースに弱いマークカベンディッシュもどうにか頑張って英国人初のポイント賞を獲得してほしいなあと思っている今日このころです。
新城、別府もチャンスがあれば貪欲にステージ優勝を狙っていってほしいですね〜〜〜〜。この願いがどれだけ叶うのか楽しみです。個人的なことではありますがマークカベンディッシュ駆るSCOTTは僕のお気に入りです!!デザイン、性能ともにすばらしいバイクだと思います。
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